倒れる2ヵ月前に語り尽くしていたロングインタビュー

... 無冠の男』〈新潮社〉の中で明快に指摘している。「その位にありて、その事を行はざるは尸位素餐の徒なり。その位にあらざるも、その事を行ひ、ことに自家の米塩を憂へずして、君国の経綸に志す者は浪人なり。すなはち、浪人は、政府または人民より頼ま ...

... 無冠の男』(上・下)一読した率直な印象は、実に丹念に資料をあさり、それを十分にこなし、そして克明に描き出していることだ。何を描いたのか。「金もいらぬ名もいらぬという”無名"の生き方をした、さわやかな男たち」である。彼らの主義主張、自己形成の ...

... 無冠の男』上下(新潮社、一九七五年)をえがくさいに、杉山茂丸を序章におき、その他の無冠の男たちの間をゆききする叙述の縦糸としたのは杉山にふさわしい評価である。ひろく杉山茂丸関係の文献を見わたした上で書かれていて、信用できる著作である。この ...

... 傍観している。これは、無位無冠の男に許される行為ではない。中臣鎌足が百済王子だったから、中大兄皇子と接触が可能だったのであり、他国の宰相の暗殺劇に直接手を下すことはできなかったのだろう。はくすきのえ 不可解なのは、豊軍の離日と同時に.

... 男たちの物語『無冠の男』上、下小島直記著明治の開国・御一新によって解放された日本人民のエネルギ 1 は、新しい社会と国づくりを志して躍動する。しかしこのエネルギーもやがて藩閥政府のアメとムチ、懐柔と弾圧の巧妙な政策に封じ込められ、天皇制へ ...

... 男たち。そんな男の物語を書きたいですね。いうなれ"日本浪人伝" 1974 年、「無冠の男」連載当時の著者(右)と島谷泰彦氏。横浜市内の料理屋で。[ ......お酒の話といえば、小島先生にお目にかかると、いつも酒宴になってしまう。私はまずワイシャツの ...