![[改訂版]日本語教育学の歩き方 －初学者のための研究ガイド](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/81r29qp1lWL._AC_UL165_SR165,165_.jpg)
私は社会人です。
小中高そして大学と卒業しましたが、授業で習ったはずの外国語である英語に関してはまったくさっぱりでした。第二外国語のフランス語も夢龍。試験は暗記と過去問と一夜漬けの力業でどうにか突破してきた程度です。
そして今、私は、
改めて独学で第２言語としての英語学習者であり、
時々、日本語を学ぶ在日外国人の話し相手でもあり（その国の言語は第３言語として学習予定）、
ほぼ同居している姪っ子の日本語習得と言語発達に関わる者、
という３つの側面を持ち、それらに役に立つ本を探していました。
言語学に関する本を読むのは初めてでしたが結果的には満足しました。
人間が言語を習得する研究や仮説・理論の紹介と、およそ現在までに分かっていること、そして、教育・学習現場へのやわらかな提言が豊富な引用文献から導かれていたからです。
学校教育は元より私的な教室や検索すれば目にすることができる学習者のためのコツなど、巷に溢れるそれぞれの発信者が推奨する学習法がどういった理論や意味をもっているか整理できました。
このことから、様々な学習法が在る中で自分が学ぶ時、また教える時に、学習者が合った物を探すうえで片っ端から試そうとする無軌道なやり方をするよりも、一度この概説書を読んだ方が学習計画を検討したり、再構築する際のヒントになることは間違いないでしょう。私は実際に自分の学習手順の見直しと修正を裏付けと共に施しました。このことにより、闇雲に参考書を閲覧・購入したり言語学習アプリをダウンロードしたりして、浪費されるお金と時間を減らすことができることを期待しています。また、この学習手順の見直しは将来に自身が第三言語・第四言語の学習を始める際にも良い影響をもたらすことでしょう。
この参考書はおそらく言語教育の初学者が読むものであり、その方たちが触れる参考書のなかでも比較的平易な文章で書かれていますが、一般書と呼ばれる物より読むのが難しいと思われます。
ただ、多少なりとも科学論文に触れことがあったり、学会の会報誌の読み物などが好きな方や、論理的な文章を読むのが好きな方には、簡単に読むことができるでしょう。
私はこの本の旧版をgoogle booksで冒頭から50頁超ほどを試し読みをしてから買いました。これには第一部・第一言語習得の研究についてが全て含まれていました。試読いただき、肌に合うのを確かめられてから、購入し、本書の本題である第二部の第二言語研究の分野を読み進めることをおすすめします。
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