原書のタイトルは「The Future of Global Retail Learning from China's Retail Revolution」で、日本語タイトルのニューリテールという用語はアリババから引用していると推察します。
まず、読了するのに時間がかかりました（私の場合）。その理由は、本書で取り上げられている企業名、サービス名が中国のものであることです。本書は「中国のビジネスの実情」にフォーカスしたものです。よって、本書で頻出する企業名、製品・サービス名が漢字・カタカナが混在していて、日本人にはかえって理解の妨げになっています。ただし、本書には索引があるので問題ないかもしれません。
全体の構成は「帯（表4）」の通り、これ意外と助かるんですよね。（紙の本）
内容は、中国の近年（原書が2021年）が対象なので、「今の日本」に適用できるのか？というと難しいかもしれません。ただし「（ビジネス）モデル」「ローカル」「BoP」いう観点では、参考になる部分は大きいです。
まずは「Part 1」を丁寧に読むことをお薦めします。なぜならば本書の基本的な理解のベースになっているからです。「Part 2」はふ〜んという感じで読めば良いと思います。
興味深いのは各章ごとの「まとめ」です。全11章中9章にあります。重要な問いですが、答えはありません。これをキーに洞察を探索を進めることも 良いと思います。
良い点（紙本）：情報量は多いです。索引もあるので知らない企業・サービス名など固有名詞については索引でOKです。レポート・白書に近い感じです。内容が深いかというとそうではないので、特に学生さんがレポートを書くときの参照資料として使うのが良いと思います。
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