「序」だけに、最初に読もうと決め、他の２〜７までを集めておいて、何があっても読まずにとっておき、漸く手に入れ読むことができた。かつては、インスリン作用の分子生物学的背景についての研究に関わり、今は、医師として内分泌疾患診療に関わっていることから、興味深く読めた。アルギニンバゾプレッシンの話であったり、アルドステロン、インスリン／ＩＧＦの話など、発見の歴史に始まり、エボデボに関わっての変遷を知り、（魚のホルモンなんてまず知らないが）生物種による違いなど、非常に面白い。
内分泌疾患を知るだけならば、内分泌シリーズ（診断と治療社）だけで良いのだろうが、もう少し、生命の本質の一部について見識を深めることを目的とするならば、この『ホルモンから見た生命現象と進化シリーズ』は、タイトル通り良書と言えるだろう。
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