国会の議論を見てもそうだが、効率の悪い議論は社会的なコストの増加に繋がる。これは政治の世界ばかりではなく、企業活動でもそうだろう。現状を見ていると大学教育でそのような訓練を学生に施していない結果が現在の不毛な議論を海、社会的コストを増加させていると考える。その意味では、議論の生産性をいかに上げるかは社会的な要請である。本書はそのニーズを満たし、実りをもたらすための議論を行うにはどうしたら良いかを、簡明に記載している。
科学方法論的にはポパー流の方法論を噛み砕き簡明に記している。方法論そのものの議論としては物足りない気がしないこともないが、そこを意図的に捨象することで非常にわかりやすいものとしているのが本書の目的であり、大きな功績である。ほとんどの研究者にとって方法論の哲学的議論は意味がなく、それを使っていかに科学や学問の進歩に寄与できるかが課題だからだ。
本来の対象は著者の所属からも医学部の大学院生ぐらいかとも思うが、論文を書く上で必要となる条件をきちんと示している。これは学生や研究者にとっては必須の技能であるが、同時にホワイトカラーにとっても必須の技能と思う。大学生になるということは、学ぶことだけではなく、自ら問題を見つけ解消する技術を身に着けることだと考える。その意味では、その基本的な技法を身につけなければ、これからの若い人たちがAIの社会で生き抜いていくことは難しい。ぜひビジネスマン、大学生、大学院生におすすめする。
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論理的な考え方 伝え方:根拠に基づく正しい議論のために 単行本 – 2015/10/27
狩野 光伸
(著)
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▼正しい考え方がわかれば、世界が違って見えてくる。
グローバルに通じる考え方とは? 科学や学問の考え方とは? 反知性主義ってどうしたら回避できる?
こんな疑問にあたった方、本書を読んでみてください。
意見の違いを受け止めて、新しい考えを広めるときに、感情や抑制でなく、理解と納得で進める「議論 argument」の方法を、説明しています。
【目次】
はじめに
0 正しい議論とは何か
―― I部 正しくない議論とは ――
1 正しくない議論の7つの例
―― II部 正しい議論の構成要素 ――
2 前提根拠と主張を明確にする
3 前提根拠に用いる情報は確かか
4 語の定義は一貫しているか
―― III部 正しい議論の流れ ――
5 「原因と結果」を考える
6 一般化と統計の見方
7 たとえ(比喩)を正しく使う
8 その他の論理学用語とその考え方
―― IV部 議論を表現する ――
9 議論の思考が必要な文章の型
10 本質と装飾を区別する
11 謙虚に受け手の反応を活かす
12 学術論文を書く
―― V部 主張内容を考え出す ――
13 新しい考えを思いつく
参考文献
あとがき
コラム
グローバルに通じる考え方とは? 科学や学問の考え方とは? 反知性主義ってどうしたら回避できる?
こんな疑問にあたった方、本書を読んでみてください。
意見の違いを受け止めて、新しい考えを広めるときに、感情や抑制でなく、理解と納得で進める「議論 argument」の方法を、説明しています。
【目次】
はじめに
0 正しい議論とは何か
―― I部 正しくない議論とは ――
1 正しくない議論の7つの例
―― II部 正しい議論の構成要素 ――
2 前提根拠と主張を明確にする
3 前提根拠に用いる情報は確かか
4 語の定義は一貫しているか
―― III部 正しい議論の流れ ――
5 「原因と結果」を考える
6 一般化と統計の見方
7 たとえ(比喩)を正しく使う
8 その他の論理学用語とその考え方
―― IV部 議論を表現する ――
9 議論の思考が必要な文章の型
10 本質と装飾を区別する
11 謙虚に受け手の反応を活かす
12 学術論文を書く
―― V部 主張内容を考え出す ――
13 新しい考えを思いつく
参考文献
あとがき
コラム
- 本の長さ176ページ
- 言語日本語
- 出版社慶應義塾大学出版会
- 発売日2015/10/27
- 寸法15.1 x 1.1 x 21.1 cm
- ISBN-104766422678
- ISBN-13978-4766422672
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商品の説明
出版社からのコメント
【書評】
ファルマシア Vol.52 No.5 2015に書評が掲載されました。評者は西田基宏氏です。
教育学術新聞 2016年3月2日にてご紹介いただきました。
ファルマシア Vol.52 No.5 2015に書評が掲載されました。評者は西田基宏氏です。
教育学術新聞 2016年3月2日にてご紹介いただきました。
著者について
狩野光伸(かの みつのぶ)
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科教授。
1974年生まれ。東京大学医学部卒業・大学院医学系研究科修了。聖路加国際病院で臨床医・内科チーフレジデントとして勤務後、東京大学大学院医学系研究科老年病学・分子病理学、同大学ナノバイオ・インテグレーション研究拠点の特任教員、同医学部MD研究者育成プログラム室の初代専任教員を経て2012年より現職。研究テーマは、ナノバイオテクノロジーを応用した医学研究など。並行して、日本学術会議若手アカデミーの設置に携わり現在副代表、また世界若手アカデミー会員(2014年次の執行委員に選出)や、それらから派生して各種公職も務めてきた。膵がんが薬物治療に対して難治である原因の一端を、ナノテクノロジーを用いて解明し、ナノ病態生理学という新しい分野を提唱している。
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科教授。
1974年生まれ。東京大学医学部卒業・大学院医学系研究科修了。聖路加国際病院で臨床医・内科チーフレジデントとして勤務後、東京大学大学院医学系研究科老年病学・分子病理学、同大学ナノバイオ・インテグレーション研究拠点の特任教員、同医学部MD研究者育成プログラム室の初代専任教員を経て2012年より現職。研究テーマは、ナノバイオテクノロジーを応用した医学研究など。並行して、日本学術会議若手アカデミーの設置に携わり現在副代表、また世界若手アカデミー会員(2014年次の執行委員に選出)や、それらから派生して各種公職も務めてきた。膵がんが薬物治療に対して難治である原因の一端を、ナノテクノロジーを用いて解明し、ナノ病態生理学という新しい分野を提唱している。
登録情報
- 出版社 : 慶應義塾大学出版会 (2015/10/27)
- 発売日 : 2015/10/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 176ページ
- ISBN-10 : 4766422678
- ISBN-13 : 978-4766422672
- 寸法 : 15.1 x 1.1 x 21.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 38,943位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,495位人文・思想の教育学
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
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2018年4月15日に日本でレビュー済み
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2015年12月1日に日本でレビュー済み
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現在大学院生のものです。学生としての立場からの意見です。
まず、文体が語りかけるように書いてあり、すらすらと読むことができます。
内容としては、正しい議論・よろしくない議論に関して豊富な具体例を示しつつ、わかりやすく書いてあります。また、議論という主題に対して多角的な視点からの説明もあり、興味深いです。例えば、議論という行為に対する文化的背景、人間の心理的構造から陥りやすい論理的誤謬、議論と感情の関係、統計データをどう見るか、議論と論理学の考え方などです。
個人的に興味深かった内容を二つ挙げさせていただきます。
まず東洋人と西洋人の文化的背景から、議論とArgumentの違いが書かれていたこと。その文化的違いという観点から日本人が陥りやすいよろしくない議論について考察を加え、そしてさらに、「ならば日本人としてどのように国際社会に入り込んでいくのがよいのだろうか」という将来の展望まで書いてあります。著者が現代の社会の流れを汲み取って出版を決意したであろうことを感じさせます。グローバル化が進んでいく昨今の状況、さらに日本で相次ぐ研究不正問題に対して一石を投じる貴重な書籍だという印象を受けました。
もう一つ挙げさせていただくと、人間の心理的構造は因果関係で物事を説明しようとしてしまう"癖"があり、その癖をきちんと意識しなければ相関関係との混同が生じ、正しい結論が出なくなる場合があるということを具体例を挙げて示している部分でした。議論というものは何が前提根拠となっているか、ここから何がわかるか、何がわからないのかを常に意識し、訓練する必要性を改めて感じました。
まず、文体が語りかけるように書いてあり、すらすらと読むことができます。
内容としては、正しい議論・よろしくない議論に関して豊富な具体例を示しつつ、わかりやすく書いてあります。また、議論という主題に対して多角的な視点からの説明もあり、興味深いです。例えば、議論という行為に対する文化的背景、人間の心理的構造から陥りやすい論理的誤謬、議論と感情の関係、統計データをどう見るか、議論と論理学の考え方などです。
個人的に興味深かった内容を二つ挙げさせていただきます。
まず東洋人と西洋人の文化的背景から、議論とArgumentの違いが書かれていたこと。その文化的違いという観点から日本人が陥りやすいよろしくない議論について考察を加え、そしてさらに、「ならば日本人としてどのように国際社会に入り込んでいくのがよいのだろうか」という将来の展望まで書いてあります。著者が現代の社会の流れを汲み取って出版を決意したであろうことを感じさせます。グローバル化が進んでいく昨今の状況、さらに日本で相次ぐ研究不正問題に対して一石を投じる貴重な書籍だという印象を受けました。
もう一つ挙げさせていただくと、人間の心理的構造は因果関係で物事を説明しようとしてしまう"癖"があり、その癖をきちんと意識しなければ相関関係との混同が生じ、正しい結論が出なくなる場合があるということを具体例を挙げて示している部分でした。議論というものは何が前提根拠となっているか、ここから何がわかるか、何がわからないのかを常に意識し、訓練する必要性を改めて感じました。
2015年11月16日に日本でレビュー済み
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世の中の情報を適切に読み取る「情報リテラシー」を養うのに適した本です。
議論において「主張」を行うとき、その主張を支える「根拠」を示す必要があります。この本には、どんな根拠や論理があれば、主張を補強できるのかについて説明されています。この説明を通じて、論理的に考える方法や他人に自分の主張を納得してもらう伝え方が身に付きます。これから、自らの主張を他人に納得してもらう論文や説明文などを書こうとする人の参考になります。
加えて、世の中で目にする様々な主張が、正しい根拠によって論理的に支えられているのか否かを見極める「情報リテラシー」を養うのにも役立ちます。
この本は、冷静な議論を必要とする方、情報を正しく伝える立場の方、情報を正しく受ける必要のある方など、多くの方に読んでもらいたいと思います。
議論において「主張」を行うとき、その主張を支える「根拠」を示す必要があります。この本には、どんな根拠や論理があれば、主張を補強できるのかについて説明されています。この説明を通じて、論理的に考える方法や他人に自分の主張を納得してもらう伝え方が身に付きます。これから、自らの主張を他人に納得してもらう論文や説明文などを書こうとする人の参考になります。
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この本は、冷静な議論を必要とする方、情報を正しく伝える立場の方、情報を正しく受ける必要のある方など、多くの方に読んでもらいたいと思います。