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ABC予想入門 (PHPサイエンス・ワールド新書) 新書 – 2013/3/18

3.8 5つ星のうち3.8 50個の評価

数学者は未解決問題を考える。いい難問こそ、新しい数学を創造する!
数学の未解決の難問のうち、最も重要といわれる整数の理論が、ABC予想である。この証明を完成したといわれる、望月新一京都大学教授の500ページを越える論文がいま大きな話題を呼んでいる。
ABC予想とは何か。果たしてこの数学の難問は証明されたのか。この数学予想の先にどのような数学的世界が広がっているのか。フェルマー予想、リーマン予想につながる未解決問題のインパクトとは――。
注目のABC予想とその周辺をやさしく解説した道案内の書である。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ PHP研究所 (2013/3/18)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2013/3/18
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 218ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4569810675
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4569810676
  • カスタマーレビュー:
    3.8 5つ星のうち3.8 50個の評価

著者について

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小山 信也
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制作に携わったテレビ番組

📺笑わない数学(NHK総合)

📺数学者は宇宙をつなげるか~abc予想をめぐる数奇な物語

📺素数の魔力に囚われた人々~リーマン予想

1962年新潟県生まれ。1986年東京大学理学部数学科卒業。1988年東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了。理学博士。米国プリンストン大学客員研究員,慶応大学助教授,ケンブリッジ大学ニュートン数理科学研究所員、梨花女子大学客員教授などを経て現在、東洋大学理工学部教授。

1990年より、アメリカ数学会Mathematical Reviews誌(現 MathSciNet)および,ヨーロッパ数学会 zbMathの執筆者として,計200篇以上の抄録を執筆している。

1995年、学位論文「Spectra and Zeta Functions of Arithmetic Groups」により、井上科学振興財団井上研究奨励賞を受賞。

専攻/整数論、ゼータ関数論、量子カオス。

カスタマーレビュー

星5つ中3.8つ
5つのうち3.8つ
50グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2013年4月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
望月新一教授の論文で解決されたのでは?と現在注目を集めている「abc予想」の解説書である。この予想が提出されるに至った歴史的経緯、この予想から導かれる重大な帰結、更にラングの講義録集『ラング 数学を語る』の第II講に、この予想が「20世紀における最高の予想の1つ」として解説されている事、などをご存知の数学ファンも少なくないだろう。本書はその様な方々にとっても、とても魅力ある書であると言える。

先ず、本書ではabc予想が提出される前に、関数体版(多項式版を含む)abc予想といえる「ストーサーズ-メイソンの定理」が発見され、楕円曲線の「スピロ予想」などと密接に関係しながら、マッサーとエステルレにより1980年代の半ばにこの予想が提示されたことが説明されている。また、この予想が成立すれば、モーデル予想、ロスの定理、(K(ε)のEffective評価が与えられれば)フェルマー予想、などの大定理の別証明が得られ、更にあるL関数族の例外零点(ジーゲル零点)の非存在を証明できる事が説明され、この予想の有用性を理解でき非常に面白い。abc予想の簡単な応用として、カタラン予想(2つの連続する整数で共にべき乗数であるのは、(8,9)のペアの1つだけという予想。2004年にミハイレスクが肯定的に解決)の解の個数が高々有限である事が示されているが、センスがある方はabc予想をどの様に使えば良いか気付かれると思うので、答を見る前に是非挑戦して頂きたいと思う。

本書の最大の魅力は、ゼータ関数論や絶対数学の開拓者であり唱道者でもある著者が、abc予想とゼータ関数に関する「リーマン予想」と「ラングランズ予想」、さらに楕円曲線と保型形式の数論との関わりを情熱的に語っている所にあると思う。例えば、2.6「素数とリーマン予想」、2.7「リーマン予想と絶対数学」では、リーマン予想とラングランズ予想攻略への絶対数学の位置づけに関する著者の揺ぎない信念が語られており、非常に印象的である。また、「望月氏の論文は、F1上の微分をF1上の小平・スペンサー写像として構成するところが最大の要点であり」とあり、壮大な数学宇宙の広がりを予見させてくれる。

ゼータ関数論、楕円曲線と保型形式の数論、などの基礎知識があると、本書の理解は更に深まり、面白さを一層実感できると思う。本書の著者達の著書である『数論I、II』(岩波)、『オイラー探検』、『リーマン予想のこれまでとこれから』などが好適な入門書・解説書として薦められる。本書は「絶対数学は勉強する価値が十分ありそうだ」と気づかせてくれる書でもあると思う。全ての数学愛好家にお薦めできる超面白い一冊といえる。

【付記】
本書の中に少し気になる誤記/誤植があるので、以下に指摘しておきたい。

・ 4.1「多項式abc予想の証明」で、(5の○式の)左辺はa/bとなっているが、b/aが正しい。従って、その後の証明における(5の○式の)左辺の分子と分母は、夫々b、aと読み直す(=置き換える)必要がある
・ P.172 下から5行目: 「2位の零点」は「2位の極」が正しい
・ P.179 上から8行目: 「p2」(二乗)は「p’2」(導関数の二乗)が正しい
・ P.186 上から6行目: 二つ目の式の右辺の「p(Z2)」は「p(Z1)」が正しい
・ P.208 下から6〜8行目: 数列の値で、3のべき指数「2n」は「2のn乗」が正しい
51人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年9月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このページ数で書くと仕方ないのかもしれないけれど、全体の9割を占める1章から5章はまあ言ってみればよく知られていることの総まとめを一番簡単な場合について、駆け足で説明しただけのもの。それでも、そういう良く知られたことを知らない読者が相手なら、それなりに面白く読めるのではないかと思う。
で、6章の部分が著者が一番書きたかった部分なのだろうけれど、この部分は、やっぱり説明不足。5章までの古典的な部分とのギャップが大きすぎて、対象としている読者(つまり5章までの説明が必要な読者)には理解不能だと思う。
結局、文献紹介以上のものになっていないし、実質的には何も説明していないよね。
まあ、20世紀の終りにフェルマー予想が解決して、高校生レベルで理解できる夢のある予想がほとんど無くなってしまったことを思うと、こういう高校生でも問題の意味がわかる未解決問題がまだあるということを伝えるという意味では、いい本なのかなと思います。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年8月30日に日本でレビュー済み
内容以前に文章の体をなしていない。
全体的に推敲前のメモの束を切り貼りしたような印象で、筆者の考えと事実の記述が複雑に入り交じる上に、注釈で片付ければいいような話題をあれもこれもと長く書き連ねたり、かと思えば話題がループしたりするので、いきあたりばったりな印象が強く読むのに疲れる。
シンプルにピタゴラスから素数にまつわる話を辿っていってABC予想に接続する構成にすればよかったのでは?
書籍としてまともなレベルの推敲と編集がなされれば面白く出来ただろうに残念。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年4月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ABC予想(abc予想と書くのが普通)は数論における重要な予想であるが,フェルマー予想やリーマン予想と異なり歴史は浅く,1980年代に定式化されたものである.最近京大の望月新一氏によって解決されたと報道され,有名になった(検証は未完).
整数aを素因数分解したとき現れる素数を,それの冪を無視して掛け合わせたものをrad(a)と書く.3つの整数a,b,cに対しa+b=cが成り立つとき,a,b,cの絶対値はいずれもrad(abc)のある冪乗の一定数倍で抑えられるというものである.一見変な予想だが,多項式について同様なabc予想を考えると,冪指数も係数も不要な不等式が成立するのである.多項式は複素数の範囲で考えると,常に1次式の積に分解されるが,これを素因数分解と同様に考えてradが定義される.多項式の場合は,n次多項式とm次多項式の和の次数は,nとmの大きい方を超えることはないので,話が極めて簡単になる.他方,整数の場合は,和をとるとその素因数分解はてんで違ったものになるから,大変難しくなるのである.なお,a=x^n, b=y^n, c=z^nとおけば,abc予想からフェルマー予想のnに対する制限がでるわけだが,係数が具体的に与えられないとabc予想からの証明は完結しない.
本書はこれらの話題を明快に説明していて,数学愛好者にはすばらしい読み物である.楕円曲線の話は複素関数論の知識が必要だが,楕円関数論を知らなくても一応理解できるように解説されている.解析学の素養があれば,一気に読破できるであろう.

すでにレビューアのsusumukuni氏がいくつかのミスプリントを指摘しているが,それ以外に気づいた点を挙げておく.
p.124の4行目の式:右辺の因子cは不要.
p.163の下から3行目:アイゼンシュタイン級数が自然数nについて絶対収束すると書かれているが,n=1は除外すべき.
p.164の8行目の式:同じ記号nが,格子点の第2番号と冪指数の両方に使われているのはよくない.
p.179の下から3行目:z_1がf(z)のゼロなら-z_1もゼロだが,両者が同時に1つの基本領域に属しているという保証がない.中心が原点の平行四辺形を採ったとしても,境界線上ではだめである.
39人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年6月19日に日本でレビュー済み
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abc予想といえば、昨年末に京大数理解析研究所の望月教授によって解かれた、というニュースを見たなぁというレベルで本書を購入しました。大体、abc予想って何だ!?というレベルです。

正直なところ、本質的なところは、数学の知識も足りないため理解はできていません。でも、面白くないか?というとそうでもない。
おそらく、本書の構成、筆者の筆力によるところが大きいのだと思います。

最初に「数学の予想」っていろいろあるけど予想を解決するまでには時間がかかるし、どういう状態が解決なのか?といったところから解説が始まります。その後「素数と絶対数学」「abc予想の歴史」など、文字通り入門的な話が続きます。
歴史についても、数学的な知識があればもっと楽しめるとは思いつつ、いろいろな数学者達の活躍を描きながらの解説はとても面白く読めました。

終盤に、「楕円関数と保型形式」の解説になると、式を追うので精いっぱいになりましたが、それでも私にとっては初見に近いものだったので「へぇ〜」といいた感じで、こちらも楽しく読み進めることができました。

しかし、いろいろな数学の予想について、整数、素数の場合よりも多項式の場合の方が、証明が容易いというのは新鮮でした。「微分が使えるから」というのが大きな理由としてありましたが、言われてみれば「なるほど!」ですけど感覚的には「ほんと!?」みたいな感じですね。

おそらく、数学的な知識のある方にも楽しめる一冊なのでしょうけど、それほどでもない私にも楽しむことができました。
数学が好きな方には、お薦めの一冊だと思います。
23人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年11月6日に日本でレビュー済み
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最近話題になった望月教授の証明に関する説明を含む解り易い解説
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年11月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年に証明されたとされるABC予想とはどんなものなのか。そういう数学の話題に好奇心を抑えられない初学者や数論愛好家なら手に取りたい本であろう。実際に手に取り本書を開いてみてわかることだが、本書には、望月新一教授が証明したとされる宇宙際タイヒミューラ理論などが主に書かれている訳ではない。まず、数学予想問題とはどのようなものか、素数の歴史や暗号について書かれている。次に著者の研究課題である絶対数学の話題と、リーマン予想、多項式ABC予想など数論予想を解説している。そして、この本の一番の内容は、楕円曲線戦と保型形式論をわかりやすく解説していることだ。楕円曲線のモジュライ空間を理解せずには、ABC予想の内容に辿り着くことはできないとの考えによるのだろう。またABC予想と同値で弱い予想であるスピロ予想の例と証明などを掲載している。数論の予想問題を理解するに必要な知識をガイドしてくれる良書だ。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年9月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大学を卒業をしてうん十年のもと数学好き人間が読んでみましたが、かなりきつかった。この本を読むにはノートと鉛筆は必要です。ただながめているだけだと書いてあることの半分もわかりませんでした。でも半分くらいでもわかったことは、うれしかったです。暇つぶしに高校生が詠むには、ちょっときびしいと思いますが、半分くらいでもわかりゃいいやくらいの人にはおすすめ
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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