こんにゃくの昔の栽培法を調べていて見つけた本です。
著者の栗原氏が調査した1970年代には、100年どころか300年連作しているこんにゃくの自然生畑があったそうです。植え替えをせず、年生の異なるものや庇陰樹の混植、土壌流出防止のための茶、麦の間作等々、風土にあわせた栽培が各地で行われていたことに感動しました。
今もあるのなら、ぜひ見せてもらい色々教えてほしい。ついでにそのこんにゃくを食べてみたい!
山間傾斜地や水の乏しい砂浜など、条件の厳しい土地における農業は、風土を前提として行うしかありませんが、効率が悪くどんどん消えて行っています。土地利用の変遷とすれば取り立てて問題はありませんが、ヒトも生態系の一部と認めれば、風土に則して何百年も持続してきたそのこんにゃく畑は、すでに「極相(の一部)」と捉えるほうが妥当ではないかと思いました。
科学技術が進歩すればするほど専門は細分化し、それに携わる者は全体をみることが出来なくなって、結果、暴走します。
この本が書かれたのは80年代ですが、栗原氏は農学・農政・農業のそのような状態に危機感をもち、「風土」という農業生産の現場そのものを見る必要性を説いていらっしゃいます。
が、30年近く経った現在、残念ながら、あらゆる分野で細分化と暴走はひどくなる一方。どうしたもんでしょうね。
取り急ぎ、今日は、せめて生芋100%のこんにゃくでも買ってみようと思います。
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風土と環境―その視座のちがいから農耕を考える (自然と科学技術シリーズ) 単行本 – 1988/11/30
栗原 浩
(著)
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科学の対象としての〈環境〉と、人も作物も生きる場としての〈風土〉とを峻別し、農家の技術を支える風土認識の復権を唱える。風土を映しだす作物の〈かたち〉とその内面に着目しつつ風土を創る技術の構造を追究。
- 本の長さ181ページ
- 言語日本語
- 出版社農山漁村文化協会
- 発売日1988/11/30
- ISBN-104540880756
- ISBN-13978-4540880759
登録情報
- 出版社 : 農山漁村文化協会 (1988/11/30)
- 発売日 : 1988/11/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 181ページ
- ISBN-10 : 4540880756
- ISBN-13 : 978-4540880759
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,104,802位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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