この本のエッセンスは上記のタイトルに集約されるだろう。今後のグローバル化が進展する世界では、『どこで何をつくるか?』ではなく『どこで何を設計するか?』が重要となる。なぜならば、本書でも繰り返し出てくるように、製品=設計情報+媒体 であり、設計情報=製品−媒体 となり、結局この設計情報が良くも悪くもすべての根源であり、スタートであるからだ。
したがって、これからの日本を考えると、果たして日本で何を設計するのか、設計すべきなのか、設計して外国に勝てるのかを真剣に考えて戦略を練り、そのあとでそれをどこでつくるのがベスト(最適)なのかを思考していくことが大切だと思う。
本文中にある各国比較(統合力の日本、表現力の欧州、構想力の米国、集中力の韓国、動員力の中国)も興味深かった。また、中国の(自動車産業を例とした)換骨奪胎のパターンは、経済の発展は環境条件や歴史的な背景によっては必ずしも発展の方向に進むものとは限らず(悪貨が良貨を駆逐するように)自己制約のループに落ち込むこともあるというひとつの例だろう。今後ともその状態が続くとは限らないが、そこから脱却するためには何らかの外力が必要なのだろうか。
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ものづくり経営学: 製造業を超える生産思想 (光文社新書 293) 新書 – 2007/3/1
藤本 隆宏
(著),
東京大学21世紀COEものづくり経営研究
(著)
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- 本の長さ564ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2007/3/1
- ISBN-104334033938
- ISBN-13978-4334033934
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2007/3/1)
- 発売日 : 2007/3/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 564ページ
- ISBN-10 : 4334033938
- ISBN-13 : 978-4334033934
- Amazon 売れ筋ランキング: - 83,769位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 572位光文社新書
- - 625位経営学 (本)
- - 8,984位科学・テクノロジー (本)
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2018年3月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
藤本流の考えが述べられており、理解できる部分と、そうではない部分がありますが、ものづくりをしている人(作業者、設計者、経営者を問わず)には必読の1冊です。
2018年3月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
よく読まれる著書であるが、ところどころに少し決めつけすぎかなと思う部分もある。日本はこれからも擦り合わせ技術に注力すべきなのか。自動車の場合にはそうかと思うが、家電、プラント、ITとか日本は世界市場で後塵を拝する状況にあり、もっと多面的な製品戦略が必要かなと。そもそも、ハードものからソフト(Google、Amazon等)と有望な分野に産業構造がシフトしていて、その点で有効な戦略も明確に示すことが必要に思いますが・・・
2009年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第一印象は「厚い!」
とはいえ、内容はだらだらと続けているのではなく、凝縮された藤本節。
全てを読破・理解するのにはかなりの気力が必要だが、まずは気になる箇所を
深読みしていくようにしても元は取れると思う。
とはいえ、内容はだらだらと続けているのではなく、凝縮された藤本節。
全てを読破・理解するのにはかなりの気力が必要だが、まずは気になる箇所を
深読みしていくようにしても元は取れると思う。
2016年1月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
藤本教授の本は愛読していますが特に私はこの本がすきです。トヨタのものづくりの考え方って、製造現場だけに通用するものかといったらそうではなくて、大切なのはこうした日本がもつ産業の強さを抽象化してほかの産業にあてはめていくことなのだと思います。流通業にもサービス産業にもトヨタのものづくりの考え方はあてはまります。サービス産業もサービスを設計し、顧客のまえで生み出している(生産している)といういみではモノづくりです。こうした発想にもとづき改革したイトーヨーカ堂とか、郵便局の事例が出ていて、それはそれは興味深い。私はこうしたところから多くを学び、産業が持っている強さ、日本のものづくりの強さもっといったら製造現場の強さをもっと抽象化して、販売現場とか流通とかに広め、日本の産業の強さをもっと引き出していくべきだと思いました
2013年10月20日に日本でレビュー済み
日本のもの作りを本質をある一面において捕らえていると感じました。
そこから俯瞰して世界を見ると、各地域での文化の違いがより鮮明にイメージできます。
度々本中に登場する”すり合わせ”という言葉のもつ意味が広いので、どう捕らえるかは難しいところですが確かに真実の一片は表していると思いました。
そういう意味では、全面的に受け容れるというよりはある刺激を受ける書だといえるかもしれません。
特に中国でのもの作りの特徴が慧眼で、なるほどと納得させられます。
そこから俯瞰して世界を見ると、各地域での文化の違いがより鮮明にイメージできます。
度々本中に登場する”すり合わせ”という言葉のもつ意味が広いので、どう捕らえるかは難しいところですが確かに真実の一片は表していると思いました。
そういう意味では、全面的に受け容れるというよりはある刺激を受ける書だといえるかもしれません。
特に中国でのもの作りの特徴が慧眼で、なるほどと納得させられます。
2020年10月6日に日本でレビュー済み
最近改めてこの本を読んだのだが、いまから振り返ってみると、日本の製造業の進路に決定的な影響を与えた本かもしれない。
デジタル化を引き金にした標準化・モジュラー化の時代がまさに始まろうとしていた時に、日本企業をそれと逆行する世界に導いてしまったのではないだろうか。
その結果、摺り合わせという名のもとに、高コスト構造、過剰品質、スローな開発スピードが定着してしまい、日本の製造業の競争力を著しく低下させてしまったのではないだろうか。
当時我々が見落としていたものは何だろうか?
摺り合わせvsモジュラー化という対立の構図にばかり目が行ってしまい、モジュールの中やアーキテクチャレベルでも擦り合わせが行われていることを見落としていたのではないか?
デジタル化によりハードウェアの多くの機能が半導体とソフトウェアに集約され、必然的にアーキテクチャがモジュラー化していくことを見逃していたのではないか?
その結果、ハードウェアの価格が下落し、戦場がものづくりからプラットフォーム構築へと移っていく動きを捉えられなくなっていたのではないだろうか?
ものづくりとはあくまでも経営の手段であるが、精緻な最適化の追求が目的化してしまい、経営効率が落ちていくことに気づかなくなっていたのではないか?
そんなことをいま改めて考えさせられる一冊である。
デジタル化を引き金にした標準化・モジュラー化の時代がまさに始まろうとしていた時に、日本企業をそれと逆行する世界に導いてしまったのではないだろうか。
その結果、摺り合わせという名のもとに、高コスト構造、過剰品質、スローな開発スピードが定着してしまい、日本の製造業の競争力を著しく低下させてしまったのではないだろうか。
当時我々が見落としていたものは何だろうか?
摺り合わせvsモジュラー化という対立の構図にばかり目が行ってしまい、モジュールの中やアーキテクチャレベルでも擦り合わせが行われていることを見落としていたのではないか?
デジタル化によりハードウェアの多くの機能が半導体とソフトウェアに集約され、必然的にアーキテクチャがモジュラー化していくことを見逃していたのではないか?
その結果、ハードウェアの価格が下落し、戦場がものづくりからプラットフォーム構築へと移っていく動きを捉えられなくなっていたのではないだろうか?
ものづくりとはあくまでも経営の手段であるが、精緻な最適化の追求が目的化してしまい、経営効率が落ちていくことに気づかなくなっていたのではないか?
そんなことをいま改めて考えさせられる一冊である。
2020年3月29日に日本でレビュー済み
製品のアーキテクチャに着目して様々な業界について分析した本。
製造業だけではなく、サービス業も構造的に分析している。
内容は充実しているように思う。
この本の中では製品のアーキテクチャを捉えることにより分析している。
その分析も自社製品だけではなく、他社製品との共存という意味でも分析しており、エコシステム的な観点も考えることが出来ると思う。
この本をお勧めできる点として、サービス業も製造業と同様に分析している点にある。
トヨタ生産方式を当てはめて無駄を削除しているだけかもしれないが、サービス業は顧客にサービスを与えるのが仕事であり、欠品管理などによる時間・売上のロスは本業の成果を損ねる。
感覚重視ではなく、本業に成果を上げるためにこそ、このような手法を活かしていくべきであると思う。
この本の中では、製品とは設計情報が素材に転写され形作られたものであるとしている。
設計情報は顧客が求める効用を考えそれを満たせるように情報を体系化したものである。
また「セールスとは製品の翻訳作業である。開発技術者が作ったものを翻訳して、エンドユーザーまでそれを正確に伝える必要がある」といった感じのことをソニーの盛田氏がこの本の中で言っている。
ここでいう翻訳作業も、技術者が見出した効用を顧客まで正確に届けようというものである。
内容も似ており、技術であれ設計図であれ顧客の求める機能・効用をいかに形作るかが求められている。
これはモノづくりの基本的な考え方のように思う。
それを無視した高機能性な製品ばかり増えてきているような気がする。
求められるラインを越えてしまったら、それ以降は創造的破壊などをしていかない限り先細りしてしまい、新たな成果を求める事が難しくなるように思う。
日本の家電製品はどうなのだろうか。
今後このような流れでソフトウェアやインターネット関係について書いてある本をもう少し見てみたいと思った。
そうすることで、その本質の正しさがより議論できると考える。
製造業だけではなく、サービス業も構造的に分析している。
内容は充実しているように思う。
この本の中では製品のアーキテクチャを捉えることにより分析している。
その分析も自社製品だけではなく、他社製品との共存という意味でも分析しており、エコシステム的な観点も考えることが出来ると思う。
この本をお勧めできる点として、サービス業も製造業と同様に分析している点にある。
トヨタ生産方式を当てはめて無駄を削除しているだけかもしれないが、サービス業は顧客にサービスを与えるのが仕事であり、欠品管理などによる時間・売上のロスは本業の成果を損ねる。
感覚重視ではなく、本業に成果を上げるためにこそ、このような手法を活かしていくべきであると思う。
この本の中では、製品とは設計情報が素材に転写され形作られたものであるとしている。
設計情報は顧客が求める効用を考えそれを満たせるように情報を体系化したものである。
また「セールスとは製品の翻訳作業である。開発技術者が作ったものを翻訳して、エンドユーザーまでそれを正確に伝える必要がある」といった感じのことをソニーの盛田氏がこの本の中で言っている。
ここでいう翻訳作業も、技術者が見出した効用を顧客まで正確に届けようというものである。
内容も似ており、技術であれ設計図であれ顧客の求める機能・効用をいかに形作るかが求められている。
これはモノづくりの基本的な考え方のように思う。
それを無視した高機能性な製品ばかり増えてきているような気がする。
求められるラインを越えてしまったら、それ以降は創造的破壊などをしていかない限り先細りしてしまい、新たな成果を求める事が難しくなるように思う。
日本の家電製品はどうなのだろうか。
今後このような流れでソフトウェアやインターネット関係について書いてある本をもう少し見てみたいと思った。
そうすることで、その本質の正しさがより議論できると考える。