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僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由 (文春文庫 い 65-1) 文庫 – 2007/3/9
稲泉 連
(著)
引きこもり、フリーター、不登校……。実社会をまえに立ちすくむ若者たち。問題視されている彼らの呟き、叫びを、同世代が伝える
- 本の長さ303ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2007/3/9
- ISBN-104167717255
- ISBN-13978-4167717254
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2007/3/9)
- 発売日 : 2007/3/9
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 303ページ
- ISBN-10 : 4167717255
- ISBN-13 : 978-4167717254
- Amazon 売れ筋ランキング: - 940,983位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年8月15日に日本でレビュー済み
紆余曲折しながらもがきながら大人になっていく人生を垣間見れました。少しずつ自分で人生を歩んでいく姿が読み取れました。面白かったです。
2011年11月29日に日本でレビュー済み
「働く」ことを切り口に、当時21歳だった著者が8名の若者に取材をし、彼らの悩み、葛藤、違和感、不安を浮き彫りにしていく、読み応えのあるノンフィクション。本書の特徴として、著者の文章力が秀でていることが挙げられる。著者は、この文章力によって、無気力な学生ややる気のない若手営業マン、フリーター、引きこもり等の価値観、生活をノンフィクション文学として編集、文学化させていく。彼らの本音は、甘え、身勝手、過剰なる自意識、などに溢れているが、しかし、一方でそのような思いを去勢させてまで働く価値があるのか、という点で共感したくなる気分にもさせられる。
著者は、あとがきで「「働く理由」の答えとは、社会で生きていくというその行為自体の中にこそあり、自らの力で見つけていかなければならないのだということ」と取材を通じて極めて優等生的にまとめている。しかし、取材した8名の若者のすべてが、著者が取材から導いた「働く理由」を納得して受け入れている訳ではない。著者のこの優等生的なまとめに、私を含めた一部の読者は違和感を覚えるかもしれない。とはいえ、フリーターや引きこもりの本音に相当迫った本書は、彼らを理解しようとするものにとっては参考になる点が多く、著書の取材力、そして文章力には感心させられる。
著者は、あとがきで「「働く理由」の答えとは、社会で生きていくというその行為自体の中にこそあり、自らの力で見つけていかなければならないのだということ」と取材を通じて極めて優等生的にまとめている。しかし、取材した8名の若者のすべてが、著者が取材から導いた「働く理由」を納得して受け入れている訳ではない。著者のこの優等生的なまとめに、私を含めた一部の読者は違和感を覚えるかもしれない。とはいえ、フリーターや引きこもりの本音に相当迫った本書は、彼らを理解しようとするものにとっては参考になる点が多く、著書の取材力、そして文章力には感心させられる。
2015年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
働くということがこんなに難しいことなのかと感じました。
ノンフィクションなので人の生き方がダイレクトに伝わりますが、
自分も挫折を味わったことがあるので、失敗を引きずる人は非常にもどかしく、
そのため登場する人たちにはあまり共感できません。
いろいろな事情があるようですが、一生懸命働いて、生きて、楽しんでほしいなと感じました。
ノンフィクションなので人の生き方がダイレクトに伝わりますが、
自分も挫折を味わったことがあるので、失敗を引きずる人は非常にもどかしく、
そのため登場する人たちにはあまり共感できません。
いろいろな事情があるようですが、一生懸命働いて、生きて、楽しんでほしいなと感じました。
2010年3月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルどおり重いテーマにぶちあたり、葛藤している若者たちをインタビュー形式で紹介し、構成しています。格好いいサクセスストリーや、教訓めいたことは一切ありません。
ただ、読者が本書を最後まで読むのには相当に寛容なこころが要求されます。
いつしか、その寛容なこころ対象が、自分であり、近所の子であり、わが子であり、職場の人などと重なっていることを実感して行きます。
「いいんじゃないの。そのエネルギーは大事だよ、とまず彼は肯定した。そして、そのエネルギーは数学でもっと発散できるよ、と当時の彼には信じられないようなことを言ったのだった。」
著者稲泉の安易に妥協しない姿勢、凛とした骨太の文章が印象に残り、何とも言えません。
ただ、読者が本書を最後まで読むのには相当に寛容なこころが要求されます。
いつしか、その寛容なこころ対象が、自分であり、近所の子であり、わが子であり、職場の人などと重なっていることを実感して行きます。
「いいんじゃないの。そのエネルギーは大事だよ、とまず彼は肯定した。そして、そのエネルギーは数学でもっと発散できるよ、と当時の彼には信じられないようなことを言ったのだった。」
著者稲泉の安易に妥協しない姿勢、凛とした骨太の文章が印象に残り、何とも言えません。
2008年5月29日に日本でレビュー済み
僕はこの本に、大学2年生の時に出会いました。
その時、バイトが上手くいかず、悩んでいました。
「こんなバイトすら満足に出来ずに、就職できるのだろうか?もし、就職しても、その後、大丈夫なのだろうか?」
まだ、このことに答えを見出せてはいませんが、僕のような悩みを持った方に対して、この本はそのヒントをくれるでしょう。この本は、現代を生きる8人の若者(僕より先輩ですが…)を取材し、その彼らの歩んだ人生が描かれています。
その話の中から2人、僕にとって印象的であったものを紹介します。
1.引きこもりからの脱出
引きこもりから脱出しようともがき、一人暮らし、バイトをし、高校に通ったり、アメリカへ空手の修業をしに行ったりする中で、挫折を繰り返しながらも(1つの行動をした後、波を打つように引きこもることをぶり返します)、社会の中で生きていくようになる青年の話。
引きこもった時の無力感と、窮に瀕し、行動に出る時の活力のギャップに驚かされます。僕も無気力に日々を送っていることがありますが、「人間、やろうと思えば、色々なことに挑戦できる」と感じさせてくれました。人生は、物語のように、全てがうまくいく訳ではないという現実の厳しさを知らされるが、その中で前進し、社会に出ることでしか得られないものもあると感じました。前進したかと思いきや、以前の生活に後戻りするなど人間の弱さにも共感できると思います。
2.働くことは続けること
この青年は、中学・高校とバスケ部に所属し、シゴキを受けるが、父は「運動部なら当然だ」と言われた。彼の父は無言で毎日働き、無遅刻無欠勤を全うし、無口だが男らしい人であった。青年はその父へ尊敬とあこがれの念を持つ。
スポーツ関係の仕事に就きたいと思い、高卒後、あまり調べもせずに、スキー・スノボーの販売店に就職した。しかし、ウィンタースポーツは苦手で、商品説明などもうまくできず、販売成績が悪く、先輩からの罵倒され、やめようとするが、父に激怒され留まることにする。シーズン中、全ての休日を使い、スキーに通い、会社や尊敬する上司に報いようとする。しかし、販売成績は低迷したままであったが、7年間勤めあげる。その後、バイトをしながら、福祉の仕事を目指し、ホームヘルパーの職につき、施設に欠かせない存在となる。
どんなに辛く苦しくても、その中で、苦労し努力することの大切さ、そして、人間はどこまで努力できるのかということを教えてくれました。そして、その中から道が開けてくることも信じさせてくれるでしょう。
その時、バイトが上手くいかず、悩んでいました。
「こんなバイトすら満足に出来ずに、就職できるのだろうか?もし、就職しても、その後、大丈夫なのだろうか?」
まだ、このことに答えを見出せてはいませんが、僕のような悩みを持った方に対して、この本はそのヒントをくれるでしょう。この本は、現代を生きる8人の若者(僕より先輩ですが…)を取材し、その彼らの歩んだ人生が描かれています。
その話の中から2人、僕にとって印象的であったものを紹介します。
1.引きこもりからの脱出
引きこもりから脱出しようともがき、一人暮らし、バイトをし、高校に通ったり、アメリカへ空手の修業をしに行ったりする中で、挫折を繰り返しながらも(1つの行動をした後、波を打つように引きこもることをぶり返します)、社会の中で生きていくようになる青年の話。
引きこもった時の無力感と、窮に瀕し、行動に出る時の活力のギャップに驚かされます。僕も無気力に日々を送っていることがありますが、「人間、やろうと思えば、色々なことに挑戦できる」と感じさせてくれました。人生は、物語のように、全てがうまくいく訳ではないという現実の厳しさを知らされるが、その中で前進し、社会に出ることでしか得られないものもあると感じました。前進したかと思いきや、以前の生活に後戻りするなど人間の弱さにも共感できると思います。
2.働くことは続けること
この青年は、中学・高校とバスケ部に所属し、シゴキを受けるが、父は「運動部なら当然だ」と言われた。彼の父は無言で毎日働き、無遅刻無欠勤を全うし、無口だが男らしい人であった。青年はその父へ尊敬とあこがれの念を持つ。
スポーツ関係の仕事に就きたいと思い、高卒後、あまり調べもせずに、スキー・スノボーの販売店に就職した。しかし、ウィンタースポーツは苦手で、商品説明などもうまくできず、販売成績が悪く、先輩からの罵倒され、やめようとするが、父に激怒され留まることにする。シーズン中、全ての休日を使い、スキーに通い、会社や尊敬する上司に報いようとする。しかし、販売成績は低迷したままであったが、7年間勤めあげる。その後、バイトをしながら、福祉の仕事を目指し、ホームヘルパーの職につき、施設に欠かせない存在となる。
どんなに辛く苦しくても、その中で、苦労し努力することの大切さ、そして、人間はどこまで努力できるのかということを教えてくれました。そして、その中から道が開けてくることも信じさせてくれるでしょう。
2006年8月4日に日本でレビュー済み
この本には、著者が取材した8人の若者の就職状況を彼らの過去と絡めて書かれています。就職したけど辞めたい、夢を追ってフリーターを続けている、ひきこもりから完全に脱出出来ないでいる、生きがいの仕事を見つけた…そんな人々についてです。
ちょっと重い内容のようですが、対談式な感じなので読みやすいと思いますよ。
読んでいて腹立たしい部分も多々あるのですが、「へぇ〜こんな人もいるんだなぁ」とか「こんな生き方もあるんだなぁ」と、考えさせられるモノがあるハズです。
就職活動中の方・悩んでいる方にも是非1度読んで頂きたい1冊です。
ちょっと重い内容のようですが、対談式な感じなので読みやすいと思いますよ。
読んでいて腹立たしい部分も多々あるのですが、「へぇ〜こんな人もいるんだなぁ」とか「こんな生き方もあるんだなぁ」と、考えさせられるモノがあるハズです。
就職活動中の方・悩んでいる方にも是非1度読んで頂きたい1冊です。
2016年4月23日に日本でレビュー済み
出てくるのは男ばかり、しかも「次の一歩」「現状から抜け出す(逃げ出す?)一歩」では、親からの援助を受ける場面がやたら多く、「よく書けた、読み応えのあるルポかもしれない」という肯定的な感想と、「取材対象が限定されている」「とにかく甘い」「食うや食わずを知らない、恵まれた境遇にあることにもたれ掛かっている」「自己評価が高過ぎるのではないか?」といった醒めた、批判的な感想が交錯する読後感となった。
例えば、高卒で就職する折、何を売るチェーン店かも調べず、入ってからスキー用品店だったことを知り、驚いた、なんていうエピソードなど、何をふざけたことを言っているのか、といったところ。もういいトシの評者にも10代、20代だったことがあるわけで、相応の曲折を経て社会に入っていった経験は当然持ち合わせている。しかし自らも含めて同世代の面々に、本書に登場するような、手前勝手な、あるいはいたずらに自己主張が強い、あるいは幼いひ弱さを克服できない、あるいは「神童だったころのエリート意識」を持ち続けているような「青年」がいたとしても(確かにその種の「青年」はいつの時代にもいる)多くは割と短時間に「大人」になっていったように思う。
といった具合で、時代とか社会の変化という側面は無視できないものの、本書に登場する「青年たち」には、残念ながら、ほとんど感情移入できなかったのが、正直なところ。「徹底的な挫折や絶望」又は「極貧の青春」を通過していない、恵まれた面々に対する作者の個人的な面談集、といった印象はぬぐえなかった。
例えば、高卒で就職する折、何を売るチェーン店かも調べず、入ってからスキー用品店だったことを知り、驚いた、なんていうエピソードなど、何をふざけたことを言っているのか、といったところ。もういいトシの評者にも10代、20代だったことがあるわけで、相応の曲折を経て社会に入っていった経験は当然持ち合わせている。しかし自らも含めて同世代の面々に、本書に登場するような、手前勝手な、あるいはいたずらに自己主張が強い、あるいは幼いひ弱さを克服できない、あるいは「神童だったころのエリート意識」を持ち続けているような「青年」がいたとしても(確かにその種の「青年」はいつの時代にもいる)多くは割と短時間に「大人」になっていったように思う。
といった具合で、時代とか社会の変化という側面は無視できないものの、本書に登場する「青年たち」には、残念ながら、ほとんど感情移入できなかったのが、正直なところ。「徹底的な挫折や絶望」又は「極貧の青春」を通過していない、恵まれた面々に対する作者の個人的な面談集、といった印象はぬぐえなかった。
2005年5月15日に日本でレビュー済み
登場するひとたちすべてさまざまな境遇であるけど、ここに書かれている20代前半くらいのひとたちの仕事に対する悩みはどれもすべて理解できる。
それを書く作者自身が「働く」ということについてインタビューされる側と同じく真剣にとらえているからこそ、とても伝わるのだと思う。ニートだとか、年金負担の増加だとか、決して社会問題へ広げて語らずに、「働くこと」についてその人自身の話を真摯に聞いてくれる感じ。
自分の仕事はこれでいいのか、毎日不安と焦りがある。それへの答えは出なくても、大学時代の友達に自分の話を聞いてもらったような一冊。
この作者の本は初めて読んだけれど、同世代の、今読んでおかなくちゃいけない人だと思った。ほかの著作はAMAZONでは品切れだけど、本屋で探してすぐに読もうと思う。
それを書く作者自身が「働く」ということについてインタビューされる側と同じく真剣にとらえているからこそ、とても伝わるのだと思う。ニートだとか、年金負担の増加だとか、決して社会問題へ広げて語らずに、「働くこと」についてその人自身の話を真摯に聞いてくれる感じ。
自分の仕事はこれでいいのか、毎日不安と焦りがある。それへの答えは出なくても、大学時代の友達に自分の話を聞いてもらったような一冊。
この作者の本は初めて読んだけれど、同世代の、今読んでおかなくちゃいけない人だと思った。ほかの著作はAMAZONでは品切れだけど、本屋で探してすぐに読もうと思う。