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幕末下級武士のリストラ戦記 (文春新書 679) 新書 – 2009/1/20

4.6 5つ星のうち4.6 10個の評価

内職、家庭菜園、就職活動。妻子を食わすためなら何でもやるさ。将軍の影武者だった男の珍奇な生涯から浮かび上がる維新の真実
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2009/1/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/1/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 200ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4166606794
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4166606795
  • カスタマーレビュー:
    4.6 5つ星のうち4.6 10個の評価

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安藤 優一郎
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カスタマーレビュー

星5つ中4.6つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2013年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
武士が日本の公務員の前身であることは周知の事実だ。その経過の記録はたくさんある。
多くの場合は幕府の幹部が明治政府の幹部に転身する姿を描いている。
勝海舟、榎本武揚はじめ枚挙にいとまがない。本書の主人公はそうした高級幕臣ではない。
明治14年に七万八千人を数えた国と地方の官員のうち五万二千人を占めるありふれた士族出身者の一人だ。
この他に軍人が数万人はいたはずだから、士族のかなりの部分は公務員になったことは間違いない。
本書はその数万人の中の一つの軌跡を描いたものだが、そのこと自体が貴重だ。
ほとんどは記録らしい記録を残さなかったし、残したとしても過去を飾るものがほとんど。
その中でわざわざ他人に記録の正確性を確認させて残したという山本政恒は誠実な人物だったのだろう。
多くの研究者が研究対象にしているし、実際、面白い素材だ。なにより士族といっても庶民に括られるべき小身の御家人だ。
その生活には今のサラリーマンに通じる悲哀が満ちている。
本書を読んで気が付いたことがある。それは明治政府がなぜ発足当時から細かな実務をこなせたか、だ。
もともと、新政府は旧幕府の行政権限は引き継いだが行政機構をそのまま引き継いだわけではない。
しかし、戦争には金が要る。おそらく徴税機構と兵站機能は実質的に接収してそのまま使っていたのだろう。
静岡藩の成立に当たって駿府に従ったのは一万人とある。幕臣はその数倍はいたはずなのでその多くは新政府の財政と軍事を支えるために活用されたのだろう。実際、最大の大名家である徳川宗家の家臣団でなくてはその旧領を維持することはできない。
当時、江戸幕府の統治機構は世界でも屈指の精密なものだった。国内にこれに代わる人材供給源は存在しなかった。
薩長と言えど、その領土は実高でも合わせて二百万石には及ばない。しかもその大半は戦場にある。何より、勝手のわからない土地での徴税は大変な軋轢を伴う。それは版籍奉還した旧藩でも同じだ。武士の大半はもともと地方で農政を行うか、町方の刑事などに当たってきた。農民も町民も地元の事情に明るい役人が残れば助かる。官員の多くが士族だったことは円滑な内政の確立に寄与したことは間違いない。
山本家は徒士の家柄だから主家を離れがたかっただろう。また、徒士は下級幕臣とはいえ出世が望める。新体制が落ち着けば、という思いもあったはずだ。その意味では、出遅れたグループだったといえよう。それでも、何とか、再就職して一家を養いえたのは幸いなことだし、明治という時代はそれだけ新しい行政領域が拡大していたということだ。
のちには西南戦争に代表される士族の反乱が多発する。そこに西郷への同情はあっても士族への支持はなかった。不平士族は新しい行政領域に入り込む余地があってもつまらぬ意地でそれを拒否したに過ぎない。田原坂に斃死した不平士族は、もし禄を給料に変える決心さえあればそれで生き残れたはずだった。
山本政恒はその「もし」を実現しそのことを記録に残した。平凡な人生を堅実に貫くことが真の勇気であることを教えてくれる。私もサラリーマンとしては先が見えているだけに身に染みる。ならぬ堪忍、ということだ。
最後に本書は研究書ではなく、あくまでも読み物か、あるいは故人の記録の紹介である。そのことを念頭に置くなら、多くの示唆を得ることができる。記述にややあいまいなところがあることを問うのは酷というものだろう。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年4月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても面白く読ませせて頂きました。還暦を迎えようとしている私には、もうひと踏ん張りしてみようかなと思わせるような内容で、勇気がでました。
2009年4月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルは奇をてらい過ぎた感じがしますが。これは最後の将軍徳川慶喜に仕えた御徒侍である山本政恒の人生を振り返ったものです。まさに波乱万丈というところです。武士の家に生まれて、寺に奉公に出て、召抱えられたと思ったら、幕府がなくなってしまい、明治の時代を生きることになった武士の人生。この人自身が、自分の自分史を作成し、出版されています
(幕末下級武士の記録)。今回読んだ本はこの記録の抜粋というところです。武士としての覚悟とプライドを心に宿して、変わりゆく時代を生きる姿は爽やかな強さを感じました。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
丁寧な梱包と迅速な発送に感謝します。品物の状態や内容等に大変、満足しています。ご縁がありましたら、また、宜しくお願いします。                 
2009年2月5日に日本でレビュー済み
幕末の武士が、明治維新の為に失職し、その後の第二の人生の波乱万丈を送った山本政恒の日記。そこからは幼少時代から、人生の黄昏までの波乱万丈が描かれている。
当時の幕府御家人の生活が分かりやすく書かれており。徳川将軍家のボディガードとしての人生から、幕府崩壊、上野戦争、そして静岡移住を隔てて新政府に出仕する姿が描かれている。

但し、作中で筆者が「武士の意地」を連呼するが如何なものかと考えてしまう。特に山本政恒の日記に対する史料批判が殆ど無く、裏取りがされていないのが気になる。又、敗者の史観を強調し勝者が歴史を都合よく隠蔽したとする意見に対し、論者は物言いを述べたい。敗者もまた都合のよい部分しか述べない事もあるからである。特に彰義隊士の遺体を新政府軍が切り刻んだという下りについて、山本の日記以外に書かれていないという点に疑問を投げかけたい。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2009年10月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自分の属していた組織が崩壊したらどう身を振るか?
下谷御徒町に生まれ16歳で御徒となった政恒は、28歳で幕府が消滅して俸禄を失う。
伝手をたどって江戸っ子なのに群馬県庁に奉職すること15年、50歳で東京に戻り小間物屋・紙張物屋を開業、還暦を過ぎて料理茶屋の帳場(経理であろう)勤め。更にこれに前後して帝室博物館に奉職、70歳過ぎまで働いた。
この間、23〜47歳までに六男五女を儲けるという精力ぶり、敬服する。
政恒という人はマメだったようだ。幼少から老齢に至るまでの出来事について仕事や生活ぶりや累積収支まで細かく記している。加えて挿絵が非常にうまい、素人離れしている。一級の史料だ。
将軍の行列の前触れに御徒が白扇をかざして告知するとか、彰義隊の戦いの翌日の上野広小路は手足バラバラの死体だらけで血の海だったとか、初めて知る話がいっぱい。
政恒歿後1世紀、自分の一代記が平成の日本人に読まれて、泉下の政恒もさぞや喜んでいることであろう。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年2月20日に日本でレビュー済み
江戸時代に、御徒だった山本政恒が、
幕末・明治にかけて、
どんな人生を送ってきたかが描かれている。

とにかく、日記を書いた本人が描いた
イラストが、なかなか達者で楽しい。
隅田川で水泳の練習の絵がいい。

泳ぎの練習をしている人のふんどしを
川っぺりに建つ小屋から紐をつないでいる
なんて様子は、なかなか愉快。

暮らしぶりもわかって、
楽しめる。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2009年5月31日に日本でレビュー済み
幕末から明治の激動期を生きた旧幕臣山本政恒の記録。
彼の身分は御徒(おかち)。
幕臣の中では下級だが、将軍側近の警備要員として重要な役割を担っていたようだ。
彼ら御徒が住んでいた場所は、現在もJR御徒町駅として名を残している。

さて本書の主人公、山本政恒は桜田門外の変当日は江戸城に詰め、鳥羽伏見の戦いでは大阪城に詰め、上野彰義隊の戦いは実家の目前で行われている。
そして、幕府瓦解後は徳川家の新領地静岡へ赴き、その後は、下級官吏として群馬、埼玉などで過ごしている。
まさに、激動の時代を生き抜いてきた人だ。
その人の記録だけに、読んでいて面白い。
また、随所に家族思いの姿が垣間見られ、やさしいい人柄が感じられる。

特に印象に残ったのは、50歳を過ぎ再就職をあきらめ、自分で商売を始める決心をしたときの次の言葉だ。
「奥は士族の行いをなし、表は商人の交わりをなし、番頭・小僧を兼ねたる勤めに雇はれたる心持にて力を尽くさば、必ず果たさざる事なかるべしと思案を定め・・・」
この覚悟の言葉は、就職難の現在に仕事を選り好みしている人たちに聞かせたい言葉だ。
人間、誇りを失わなければ、どんな仕事にもチャレンジできるということを、150年以上前の先人に教えられた思いがする。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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