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うわさとは何か - ネットで変容する「最も古いメディア」 (中公新書 2263) 新書 – 2014/4/24
松田 美佐
(著)
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購入オプションとあわせ買い
デマ、口コミ、風評、都市伝説など多様な言葉を持つ歴史を辿り、ネット社会の今も、なぜ人間関係を結び、人々を魅了するかを明らかに。
- 本の長さ262ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2014/4/24
- ISBN-104121022637
- ISBN-13978-4121022639
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2014/4/24)
- 発売日 : 2014/4/24
- 言語 : 日本語
- 新書 : 262ページ
- ISBN-10 : 4121022637
- ISBN-13 : 978-4121022639
- Amazon 売れ筋ランキング: - 128,248位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年5月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
俯瞰的になった
2022年8月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白い考察です。トイレットペーパーやマスクのデマは元々はウソでしたが、
それを聞いた消費者はモノが店頭から消えると予測して買いだめに走った。
この場合消費者は愚かだったのではなく極めて正確な予測によって賢く行動
したわけで、ウソから出たマコトとはこういうメカニズムで成立するのだな
と思いました。著者は、情報のあいまいさ低減努力の大切さを述べておられ、
大いに納得した次第です。
それを聞いた消費者はモノが店頭から消えると予測して買いだめに走った。
この場合消費者は愚かだったのではなく極めて正確な予測によって賢く行動
したわけで、ウソから出たマコトとはこういうメカニズムで成立するのだな
と思いました。著者は、情報のあいまいさ低減努力の大切さを述べておられ、
大いに納得した次第です。
2023年11月29日に日本でレビュー済み
うわさの影響力
うわさを考える―「古典」を繙く
都市伝説の一世風靡―1980~90年代
人と人をつなぐうわさ・おしゃべり
メディアとの関係―ネットとケータイの普及のなかで
ネット社会のうわさ―2010年代の光景
うわさを考える―「古典」を繙く
都市伝説の一世風靡―1980~90年代
人と人をつなぐうわさ・おしゃべり
メディアとの関係―ネットとケータイの普及のなかで
ネット社会のうわさ―2010年代の光景
2015年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アカデミック且つ多面的な切り口で、「うわさ」に関する基礎的な知見を読むことができる。事例も豊富で解りやすい。
また、この20年のインターネット普及と「うわさ」の関係性についても面白い。
また、この20年のインターネット普及と「うわさ」の関係性についても面白い。
2018年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
各章で印象に残った内容やキーワードを下に挙げてみました。具体例を挙げて丁寧に説明されています。
1章:うわさの影響力
• 予言の自己成就(例:トイレットペーパーの在庫がなくなるという虚偽のうわさが広まり、人々が買いだめに走ることによって本当に在庫がなくなる)
• うわさは騙されやすい人や差別意識をもつ人だけが広めるのではなく、「間違いかもしれないが念のため」という合理的行動によっても広がる。ただこの点については、実際にどの程度の割合が純粋に騙されて行動しているのかということも知りたかった。
• R(うわさの大きさ)∝ i(情報の重要さ)×a(内容の曖昧さ)
• 正常化の偏見(目の前の危険を過小評価すること)により被害が拡大することがある。
• 情報に対する批判力として、内在的チェック(情報内容事態に矛盾がないか)と外在的チェック(他のソースからの情報と比較する)がある
2章:うわさを考える
• 情報は伝達過程で細部の単純化、残りの部分の強調、伝達者の先入観への同化をうける。
• うわさは情報が作り上げられていく過程でもある(「ひょっとしたら」と思わせるような根拠が加わっていく)。
• 不安を煽るだけでなく、回避方法もセットになっているうわさは広まりやすい。
3章:都市伝説の一世風靡
• 類型に学ぶ(うわさのパターンを知っていれば、同じような話を耳にしたときに「あれ?おかしい」と思うことができる)
• 神話的要素のある都市伝説は、神話的要素のある別のうわさ(対抗神話)で打ち消すことが効果的な場合がある。ただこれが有効な例は極めて限られているのではないかと思う。
4章:人と人をつなぐうわさ・おしゃべり
• 有害メディア論(新しいメディアの影響力を過剰に高く見積もった上で、その新しいメディアが人々に有害な影響をもたらすとする説)
• 「メディアで語られていないからこそ、真実なのだ」という「根拠」をまとった情報には十分気をつける必要がある。これは至言だと思う。
5章:メディアとの関係
• インターネットの匿名性、身体性の欠如について
• メディアが増えると要件が拡大する(例:携帯がなければそもそも連絡するほどの要件でなくても、携帯があることによって連絡しなければならなくなる)。
6章:ネット社会のうわさ
• ネット上ではうわさが広がりやすいが、必ず記録が残るので足がつきやすい。
• インターネットが集団分極化を促す(ネット上では同じような考えの人間が集まりやすいため、主張が極端化する)というサンスティーンの論の紹介(この論には批判が多いことも付言している)。
• うわさによる風評被害を避けるためには、白黒つけるために安易に結論に飛びつくのではなく、情報の曖昧さを低減するために様々な情報に継続的に接していく(曖昧さへの耐性をもつ)ことが重要である。
1章:うわさの影響力
• 予言の自己成就(例:トイレットペーパーの在庫がなくなるという虚偽のうわさが広まり、人々が買いだめに走ることによって本当に在庫がなくなる)
• うわさは騙されやすい人や差別意識をもつ人だけが広めるのではなく、「間違いかもしれないが念のため」という合理的行動によっても広がる。ただこの点については、実際にどの程度の割合が純粋に騙されて行動しているのかということも知りたかった。
• R(うわさの大きさ)∝ i(情報の重要さ)×a(内容の曖昧さ)
• 正常化の偏見(目の前の危険を過小評価すること)により被害が拡大することがある。
• 情報に対する批判力として、内在的チェック(情報内容事態に矛盾がないか)と外在的チェック(他のソースからの情報と比較する)がある
2章:うわさを考える
• 情報は伝達過程で細部の単純化、残りの部分の強調、伝達者の先入観への同化をうける。
• うわさは情報が作り上げられていく過程でもある(「ひょっとしたら」と思わせるような根拠が加わっていく)。
• 不安を煽るだけでなく、回避方法もセットになっているうわさは広まりやすい。
3章:都市伝説の一世風靡
• 類型に学ぶ(うわさのパターンを知っていれば、同じような話を耳にしたときに「あれ?おかしい」と思うことができる)
• 神話的要素のある都市伝説は、神話的要素のある別のうわさ(対抗神話)で打ち消すことが効果的な場合がある。ただこれが有効な例は極めて限られているのではないかと思う。
4章:人と人をつなぐうわさ・おしゃべり
• 有害メディア論(新しいメディアの影響力を過剰に高く見積もった上で、その新しいメディアが人々に有害な影響をもたらすとする説)
• 「メディアで語られていないからこそ、真実なのだ」という「根拠」をまとった情報には十分気をつける必要がある。これは至言だと思う。
5章:メディアとの関係
• インターネットの匿名性、身体性の欠如について
• メディアが増えると要件が拡大する(例:携帯がなければそもそも連絡するほどの要件でなくても、携帯があることによって連絡しなければならなくなる)。
6章:ネット社会のうわさ
• ネット上ではうわさが広がりやすいが、必ず記録が残るので足がつきやすい。
• インターネットが集団分極化を促す(ネット上では同じような考えの人間が集まりやすいため、主張が極端化する)というサンスティーンの論の紹介(この論には批判が多いことも付言している)。
• うわさによる風評被害を避けるためには、白黒つけるために安易に結論に飛びつくのではなく、情報の曖昧さを低減するために様々な情報に継続的に接していく(曖昧さへの耐性をもつ)ことが重要である。
2014年11月9日に日本でレビュー済み
この本を読んでいて、そういう事なのか、と目から鱗ということがありました。
それは、「悪口」についてで、ある人の「悪口」を言うという事は、その人に強い関心があるということだという事です。
事実そうであっても、なくても、そう考えれば良いのだと、自分を納得させられるものでした。
又、「噂話」をしたがる人は、寂しがりやで人との繋がりを求めているのだというのも、なるほどと思いました。
「風評被害」に対する概念として、「風評利益」と言うことにも言及していますが、ある意味で「口コミ」で評判を得ると言うのも、これに属するのでしょう。
この「口コミ」の力については、嫌と言う程知らしめられています。
昔の「歌声喫茶」を模して、「さわやか歌広場」を主催しているのですが、どんどん参加者が膨れ上がり、「喫茶」の要素を入れられなくなるほどの大盛況になりました。
「口コミ」の凄さです。
ただ、この本の特徴は何といっても、副題にもある通り、インターネット社会における「うわさ」を取り上げている事でしょう。
時々、いろんな問題が起こりますが、そこにある匿名性と一度に多方面に広げられるということが、大きな特色なのでしょう。
悪い点だけが喧伝されることが多いのですが、良いところももちろんある筈です。
この本で一番感じたのは、マスコミの責任の大きさです。
震災時の「風評被害」にしても、ニュース性のあるものだけを取り上げるため、通常の営業をしていても報道に乗らず、悪いイメージだけが伝わり、全体が営業をしていないように伝わってしまうのは、どうしたものでしょうか。
非常に難しい問題だと思いますが、何とかならないのでしょうか。
それは、「悪口」についてで、ある人の「悪口」を言うという事は、その人に強い関心があるということだという事です。
事実そうであっても、なくても、そう考えれば良いのだと、自分を納得させられるものでした。
又、「噂話」をしたがる人は、寂しがりやで人との繋がりを求めているのだというのも、なるほどと思いました。
「風評被害」に対する概念として、「風評利益」と言うことにも言及していますが、ある意味で「口コミ」で評判を得ると言うのも、これに属するのでしょう。
この「口コミ」の力については、嫌と言う程知らしめられています。
昔の「歌声喫茶」を模して、「さわやか歌広場」を主催しているのですが、どんどん参加者が膨れ上がり、「喫茶」の要素を入れられなくなるほどの大盛況になりました。
「口コミ」の凄さです。
ただ、この本の特徴は何といっても、副題にもある通り、インターネット社会における「うわさ」を取り上げている事でしょう。
時々、いろんな問題が起こりますが、そこにある匿名性と一度に多方面に広げられるということが、大きな特色なのでしょう。
悪い点だけが喧伝されることが多いのですが、良いところももちろんある筈です。
この本で一番感じたのは、マスコミの責任の大きさです。
震災時の「風評被害」にしても、ニュース性のあるものだけを取り上げるため、通常の営業をしていても報道に乗らず、悪いイメージだけが伝わり、全体が営業をしていないように伝わってしまうのは、どうしたものでしょうか。
非常に難しい問題だと思いますが、何とかならないのでしょうか。
2016年12月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
論文を書くために購入しました。著者が提示している大半の見方に賛成します。
うわさの流布に基づいて書かれたものが中心となっています。うわさと真実とのつながりがあまり語られていませんでした。
また、第五章の内容はテーマを離れていると感じています…メディア自身の特徴に関する描写が多すぎるではないでしょうか。
インターネット社会で生じる「集団極端化」現象に「なるほど」と勉強になりました。そして、うわさというものの反対側に立っている「真実」とはいったい何だろうかを考えさせられました。
うわさの流布に基づいて書かれたものが中心となっています。うわさと真実とのつながりがあまり語られていませんでした。
また、第五章の内容はテーマを離れていると感じています…メディア自身の特徴に関する描写が多すぎるではないでしょうか。
インターネット社会で生じる「集団極端化」現象に「なるほど」と勉強になりました。そして、うわさというものの反対側に立っている「真実」とはいったい何だろうかを考えさせられました。
2014年12月19日に日本でレビュー済み
「もともとうわさを中心としたパーソナル・コミュニケーションに関心を持っていた私が、
その間、研究の主軸に据えてきたのは、ケータイなど新しく社会に普及したメディアが
人びとのコミュニケーションや人間関係、ひいては社会全体に及ぼす影響についてで
あった。……このような観点からうわさを振り返ると、従来のうわさ研究ではあまり検討
されてこなかったテーマに気づくこととなった。それは、うわさを伝えるメディアの問題で
ある。メディア論を鑑みると、メディアは単なる道具ではない。だとすると、メディアを
通じて広まるうわさは、かつてのうわさとは異なるのではないか。/すでに数多くの
うわさに関する書籍があるなか、本書の第一の特徴を挙げるならば、1990年代半ば
以降、私たちの日常になくてはならないものとなったケータイやメール、インターネットと
いったメディアとうわさの関係性について焦点を当てたところにある」。
その表題とは裏腹に、本書はこの問いを回避したまま進められる。
というか、自らで少しでも頭をひねってみれば、その境界を求めることの困難に直ちに
気づかれることだろう。
ということで結果、本書は「うわさ」を含んだ広義の現代的なコミュニケーション論へと
流れ着かざるを得ない。
とはいえ、そこで語られるデータの数々は、「うわさ」という制約を外してみたときに
もはや周知の事実と化した、新鮮味の欠片もない話でしかない。
「『全面的な深い人間関係』より『選択的な人間関係』を望む傾向は『今日の若者』特有の
現象ではなく、どの世代にもあてはまる現象……ゆえに、ケータイが選択的関係の「原因」
なのではなく、都市的=選択的な人間関係を望む傾向が強まるなかで、選択的な関係を
築き、維持する上で役立つからこそ、ケータイが普及したのであり、同時に、ケータイの
利用によって選択的な関係性を維持しやすくなっている」なんて事実をいくら並べようと
無能、無脳な老害世代には馬耳東風、そうして今日も「近頃の若者は」という何らの根拠も
持ち得ぬ戯言を垂れ流す。
「うわさ」のもたらす害悪の最善の抑止策とはすなわち、かくのごとき愚劣極まるサルを
一匹残らず屠殺することに他ならない。
現代的なコミュニケーション論、メディア論としてはそれなりにまとまってはいるのかも
しれない、だが「うわさ」論としてはスタートラインにすら立てていない、としか思えない。
その間、研究の主軸に据えてきたのは、ケータイなど新しく社会に普及したメディアが
人びとのコミュニケーションや人間関係、ひいては社会全体に及ぼす影響についてで
あった。……このような観点からうわさを振り返ると、従来のうわさ研究ではあまり検討
されてこなかったテーマに気づくこととなった。それは、うわさを伝えるメディアの問題で
ある。メディア論を鑑みると、メディアは単なる道具ではない。だとすると、メディアを
通じて広まるうわさは、かつてのうわさとは異なるのではないか。/すでに数多くの
うわさに関する書籍があるなか、本書の第一の特徴を挙げるならば、1990年代半ば
以降、私たちの日常になくてはならないものとなったケータイやメール、インターネットと
いったメディアとうわさの関係性について焦点を当てたところにある」。
その表題とは裏腹に、本書はこの問いを回避したまま進められる。
というか、自らで少しでも頭をひねってみれば、その境界を求めることの困難に直ちに
気づかれることだろう。
ということで結果、本書は「うわさ」を含んだ広義の現代的なコミュニケーション論へと
流れ着かざるを得ない。
とはいえ、そこで語られるデータの数々は、「うわさ」という制約を外してみたときに
もはや周知の事実と化した、新鮮味の欠片もない話でしかない。
「『全面的な深い人間関係』より『選択的な人間関係』を望む傾向は『今日の若者』特有の
現象ではなく、どの世代にもあてはまる現象……ゆえに、ケータイが選択的関係の「原因」
なのではなく、都市的=選択的な人間関係を望む傾向が強まるなかで、選択的な関係を
築き、維持する上で役立つからこそ、ケータイが普及したのであり、同時に、ケータイの
利用によって選択的な関係性を維持しやすくなっている」なんて事実をいくら並べようと
無能、無脳な老害世代には馬耳東風、そうして今日も「近頃の若者は」という何らの根拠も
持ち得ぬ戯言を垂れ流す。
「うわさ」のもたらす害悪の最善の抑止策とはすなわち、かくのごとき愚劣極まるサルを
一匹残らず屠殺することに他ならない。
現代的なコミュニケーション論、メディア論としてはそれなりにまとまってはいるのかも
しれない、だが「うわさ」論としてはスタートラインにすら立てていない、としか思えない。