一部、専門用語を使って金属の性質など説明する部分はついていくのが大変だが
重金属由来の環境汚染や公害病についての章は
科学者ならではの知識・思考と、社会的洞察のバランスに優れる。
「我が国では、環境問題に関して不幸な事件を、
懲りずに繰り返すという恥ずべき特徴がある。」
と前置して水俣病、イタイイタイ病、土呂久公害、足尾鉱毒、
そして六価クロムへと展開していく。
六価クロムは、東京と千葉にまたがる事件であるのに
事例を見出し対応したのが東京都職員の田尻宗昭であったために
千葉県側に遺棄された鉱滓についてはまったくの放置状態が続いている、
というのは知らなかった。
千葉県の東京寄りにお住まいの方、道路の側溝に黄色い汚泥が溜まっているところはありませんか?
地下に埋められた有害物質は雨水を伝って少しづつ地表に出てくるそうですよ。
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重金属のはなし - 鉄、水銀、レアメタル (中公新書 2178) 新書 – 2012/8/24
渡邉 泉
(著)
ヒトは体内に釘一本分の鉄を含み、産業にも重金属は欠かせない一方で、健康被害が生じるものもある。重金属の魅力とリスクを解説
- 本の長さ278ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2012/8/24
- ISBN-104121021789
- ISBN-13978-4121021786
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2012/8/24)
- 発売日 : 2012/8/24
- 言語 : 日本語
- 新書 : 278ページ
- ISBN-10 : 4121021789
- ISBN-13 : 978-4121021786
- Amazon 売れ筋ランキング: - 243,363位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 368位都市開発・都市問題 (本)
- - 1,148位中公新書
- - 24,057位科学・テクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年10月4日に日本でレビュー済み
重金属については、いくつかの論点があって同時に語られることはない
主な物だと工業用資源と有害物質と生物や薬における微量物質の3つの論点だろうか
環境よりの学者がそれらを同時に語っている良書である
高い反応性や特異な化学的特徴があるが故にこれら3つの側面が発生する
生物は酸素と戦うために体の中の回路に微量ながら必須なものとして取り込み
工業用資源として珍重された結果、採掘されて環境中にばらまかれ
その化合物が人間や生き物の体を蝕んでいく、という
毒性学の父である錬金術師のパラケルススの言葉を本文中では何回も引いている
「全ての物質は毒である。毒でないものは存在しない。毒と薬の違いは量で決まる。」
そういう二律背反な難しさを重金属も持っているのである
さらに公害病の歴史を振り返りながら規制のあり方についても提唱している
主な物だと工業用資源と有害物質と生物や薬における微量物質の3つの論点だろうか
環境よりの学者がそれらを同時に語っている良書である
高い反応性や特異な化学的特徴があるが故にこれら3つの側面が発生する
生物は酸素と戦うために体の中の回路に微量ながら必須なものとして取り込み
工業用資源として珍重された結果、採掘されて環境中にばらまかれ
その化合物が人間や生き物の体を蝕んでいく、という
毒性学の父である錬金術師のパラケルススの言葉を本文中では何回も引いている
「全ての物質は毒である。毒でないものは存在しない。毒と薬の違いは量で決まる。」
そういう二律背反な難しさを重金属も持っているのである
さらに公害病の歴史を振り返りながら規制のあり方についても提唱している
2013年7月13日に日本でレビュー済み
「八面六臂ともいえる重金属の活躍であるが、本書は重金属の特徴から話をはじめ、ついで、
人類による利用の歴史と現状をとり上げる。つぎに重金属の必須性と毒性に焦点をあて、
なぜ体のなかに重金属があるのか、なぜ強毒性の重金属を体のなかに取り込んでしまうのか、
生命との長い関わりの歴史から紹介する。
また、特別な重金属である水銀、カドミウム、鉛、ヒ素については個別にとり上げ、
人類とのつきあい、そして、過去に引き起こされた公害事件についても紙幅を割いた。
必須元素、レアメタルといった重金属のグループについては、とくに『問題点』『現状』を
紹介している。最後に、この厄介な性質をもつ重金属と、人類はどのようにつきあうべき
なのか、我が国の現状と問題点をとり上げ、現在、世界で進行している化学物質管理の
動向、水俣条約の概要に関して紹介した」。
生きるための重金属の必要は何も工業製品の使用に限らない。よりベーシカルなレベルで、
「必須元素としての重金属が多く含まれる微量元素は、エネルギーの貯蔵や、細胞の浸透圧
調整、細胞膜の電位調整、そして酵素の活性中心(酵素の働きである触媒作用・化学反応を
担う部分)、呼吸といった役割を果たしている」。
しかし同時に「すべての物質は毒である。それが薬になるか毒になるかは、量に依存する」。
例えば貧血がその典型であるように「量」の過少も極めて厄介な問題を引き起こすのだが、
本書の中心を形成するのは「量」の過剰が招いた歴史的な公害、中毒をめぐる問題、例えば
水銀による水俣病、カドミウムによるイタイイタイ病。
しかしこれは単に過去の失策の回顧のみを意味するものではない。むしろこうした悲しき
教訓を得ながらにして、今日なお安全性の定かならぬレアメタルや化学物質の使用を通じて、
あるいは鉛やウランがそうあるように危険を理解しながらにして、惨禍を繰返さんとしている
世界への警鐘を本書はその意義に持つ。
「救済よりも予防が重要」。
日本における公害認知の嚆矢、足尾銅山鉱毒事件の田中正造は「財用を濫り民を殺し、
法を乱して而して亡びざる国なし」と訴えた。
本書は単に自然科学の視点から重金属を語るのみに留まるものではなく、むしろU.ベック
『 危険社会 』に似て、飽和を知らず邁進する工業化社会への警告の書となる。その限りで
科学史の射程をも超えて、現在進行形の社会史として読まれるべき一冊。
人類による利用の歴史と現状をとり上げる。つぎに重金属の必須性と毒性に焦点をあて、
なぜ体のなかに重金属があるのか、なぜ強毒性の重金属を体のなかに取り込んでしまうのか、
生命との長い関わりの歴史から紹介する。
また、特別な重金属である水銀、カドミウム、鉛、ヒ素については個別にとり上げ、
人類とのつきあい、そして、過去に引き起こされた公害事件についても紙幅を割いた。
必須元素、レアメタルといった重金属のグループについては、とくに『問題点』『現状』を
紹介している。最後に、この厄介な性質をもつ重金属と、人類はどのようにつきあうべき
なのか、我が国の現状と問題点をとり上げ、現在、世界で進行している化学物質管理の
動向、水俣条約の概要に関して紹介した」。
生きるための重金属の必要は何も工業製品の使用に限らない。よりベーシカルなレベルで、
「必須元素としての重金属が多く含まれる微量元素は、エネルギーの貯蔵や、細胞の浸透圧
調整、細胞膜の電位調整、そして酵素の活性中心(酵素の働きである触媒作用・化学反応を
担う部分)、呼吸といった役割を果たしている」。
しかし同時に「すべての物質は毒である。それが薬になるか毒になるかは、量に依存する」。
例えば貧血がその典型であるように「量」の過少も極めて厄介な問題を引き起こすのだが、
本書の中心を形成するのは「量」の過剰が招いた歴史的な公害、中毒をめぐる問題、例えば
水銀による水俣病、カドミウムによるイタイイタイ病。
しかしこれは単に過去の失策の回顧のみを意味するものではない。むしろこうした悲しき
教訓を得ながらにして、今日なお安全性の定かならぬレアメタルや化学物質の使用を通じて、
あるいは鉛やウランがそうあるように危険を理解しながらにして、惨禍を繰返さんとしている
世界への警鐘を本書はその意義に持つ。
「救済よりも予防が重要」。
日本における公害認知の嚆矢、足尾銅山鉱毒事件の田中正造は「財用を濫り民を殺し、
法を乱して而して亡びざる国なし」と訴えた。
本書は単に自然科学の視点から重金属を語るのみに留まるものではなく、むしろU.ベック
『 危険社会 』に似て、飽和を知らず邁進する工業化社会への警告の書となる。その限りで
科学史の射程をも超えて、現在進行形の社会史として読まれるべき一冊。
2016年7月3日に日本でレビュー済み
読みどころ満載の、みんなが読むべき本です。
本全体としては、人類と重金属の付き合いの歴史は長く、地球史という観点からも、前世紀よりの人類による環境への重金属の大量放出があり、それが地球史にも影響をおよぼしつつあることが説明されています。
第三章より、重金属各論となり、水銀、カドミウム、鉛、ヒ素についてとりあげられます。各論ではそれぞれの重金属が引き起こした公害について、多くが説明されています。
個人的にもっとも面白いと感じられたのは、24頁のヤマタノオロチ伝説を、冶金的な面から検討している部分です。
古代、出雲地方で八つの川がかかるある地域が、鉄の精錬に成功したが、青銅器しかもたない中央政権がその技術を、武力をもって奪い取ったことが述べられています。
また面白かったのは、64頁よりはじまる鉄と酸素の歴史です。
“鉄以上の重さの元素は巨大な恒星が最後に引き起こす超新星爆発でしか誕生できない(67頁)”
“酸素のない環境が…(中略)…現在の我々の血の赤に至る、必須元素「鉄」の誕生を導いた”
“光合成の獲得は、海を酸素という猛毒で満たし、さらに海に溶けきれなくなった酸素は大気まで汚染した(69頁)”
著者は大気に酸素があふれている今ある環境もまた、地球史的にみれば、生物による環境汚染の結果にしかすぎない、といっているかのようです。
本の最後の方になって、重金属(水銀)の環境破壊対策の問題点として、マグロ、キンメダイ、サメなどの“適応除外種”の存在をあげています(249頁)。またわが国のカドミウムによる水田汚染は深刻で、すでに国際的な基準値以上となっているところが多いがゆえ、カドミウムについては土壌の汚染濃度を測るのではなくて、コメの汚染濃度を測っていること(252頁)をあげています。
こうしたなかなか気づけない、ある意味、日常的な問題についても言及されており、みんなが読むべき本なのだろうと思います。
本全体としては、人類と重金属の付き合いの歴史は長く、地球史という観点からも、前世紀よりの人類による環境への重金属の大量放出があり、それが地球史にも影響をおよぼしつつあることが説明されています。
第三章より、重金属各論となり、水銀、カドミウム、鉛、ヒ素についてとりあげられます。各論ではそれぞれの重金属が引き起こした公害について、多くが説明されています。
個人的にもっとも面白いと感じられたのは、24頁のヤマタノオロチ伝説を、冶金的な面から検討している部分です。
古代、出雲地方で八つの川がかかるある地域が、鉄の精錬に成功したが、青銅器しかもたない中央政権がその技術を、武力をもって奪い取ったことが述べられています。
また面白かったのは、64頁よりはじまる鉄と酸素の歴史です。
“鉄以上の重さの元素は巨大な恒星が最後に引き起こす超新星爆発でしか誕生できない(67頁)”
“酸素のない環境が…(中略)…現在の我々の血の赤に至る、必須元素「鉄」の誕生を導いた”
“光合成の獲得は、海を酸素という猛毒で満たし、さらに海に溶けきれなくなった酸素は大気まで汚染した(69頁)”
著者は大気に酸素があふれている今ある環境もまた、地球史的にみれば、生物による環境汚染の結果にしかすぎない、といっているかのようです。
本の最後の方になって、重金属(水銀)の環境破壊対策の問題点として、マグロ、キンメダイ、サメなどの“適応除外種”の存在をあげています(249頁)。またわが国のカドミウムによる水田汚染は深刻で、すでに国際的な基準値以上となっているところが多いがゆえ、カドミウムについては土壌の汚染濃度を測るのではなくて、コメの汚染濃度を測っていること(252頁)をあげています。
こうしたなかなか気づけない、ある意味、日常的な問題についても言及されており、みんなが読むべき本なのだろうと思います。
2012年9月29日に日本でレビュー済み
重金属が生命の中でどう作用するかを、本書で解説している。本書の前半では、生体内での重金属活用のメカニズム、後半では重金属に由来する戦後の公害病の実態と解明の歴史。前半は中学レベルの化学知識ではやや心もとないが、後半の元素と公害病の関わりは重い内容で心に響く。
生命は30億年近い時間をかけて、猛毒である酸素をエネルギーとして取り込む生命システムを造り上げてきた。その過程で、体内の化学反応を助けるためのに重金属も体内に取り込むことになった。エネルギーを取り出すために、生命は日々、体内で複雑な化学反応を起こしている。体内では激しい反応が出来ないので、金属を触媒にして、人類では亜鉛、鉄、銅などが生命維持に欠かせない必須元素になっている。
自然中の重金属の割合は極めて少ない。だが、人類が過去200年程度の間に多くの重金属を掘り出した現在、生命圏は過去の地球史上最大の重金属量に暴露されている。重金属は生体濃縮されやすく、日本は戦後、公害病に悩まされた。四大公害病は学校で習うので、水俣病、イタイイタイ病は私も概要を知っていた。だが、土呂久のヒ素禍、六価クロム汚染のことはよく知らなかった。宮崎県土呂久のヒ素汚染はまさに惨劇だ。1970年台でも平均年齢が40歳に届かず、住民の背は小さい。ヒ素を含む鉱石を釜で焼いて、毒物の亜ヒ酸を得る「あひ焼き」を長年続けたためだ。集落から緑は消え、あひ焼きの時は飛ぶ鳥も落ち、飛散した亜ヒ酸の粉で地面は一面白く染まった。亜ヒ酸の産出、製造工程に従事した住民の健康を蝕む。ヒ素の土を素足で踏み、素手で団子状にこねる。健康診断も受けられないのに。手ぬぐいで顔を覆っても、皮膚はただれ、喘息様の症状を起こす。あひ焼きが烟る土地に住む一家は数年のうちに家人全員寝たきりとなり、顔は青く、声が出なくなったという。
公害それ自体も恐ろしいが、こうした状況が何十年も放置されてきたことも恐怖だ。「毒壺のなかで燻されるような」土呂久で、公害は50年間「公然の秘密」とされてきた。公害企業はその土地で大きな雇用を生む。従業員は給料をもらう加害企業にものを言えないからだ。経済性を優先して住民の健康を無視する加害企業。操業を差し止める権限を持つ政府も長年差し止めず、被害も矮小化した。多くの科学者も科学的解明を優先して、汚染暴露を止めろと言えなかった。本書の公害を告発したのはいずれも地場の研究者、医師、教師だった。
有害元素はかなり規制が進んだ。一方、多くのレアメタルに有用な性質の研究は日進月歩で進むが、有害性はまだまだ不明な点が多いという。新しい人工化合物も日々作り出されている。公害病原因物質の多くも紀元前から知られていたが、科学的に病気との相関性が解明されたのは、20世紀に入ってからだった。携帯電話、パソコン、車…レアメタル、重金属との付き合いは深まるばかりだが、負の側面がある可能性も認識したい。
生命は30億年近い時間をかけて、猛毒である酸素をエネルギーとして取り込む生命システムを造り上げてきた。その過程で、体内の化学反応を助けるためのに重金属も体内に取り込むことになった。エネルギーを取り出すために、生命は日々、体内で複雑な化学反応を起こしている。体内では激しい反応が出来ないので、金属を触媒にして、人類では亜鉛、鉄、銅などが生命維持に欠かせない必須元素になっている。
自然中の重金属の割合は極めて少ない。だが、人類が過去200年程度の間に多くの重金属を掘り出した現在、生命圏は過去の地球史上最大の重金属量に暴露されている。重金属は生体濃縮されやすく、日本は戦後、公害病に悩まされた。四大公害病は学校で習うので、水俣病、イタイイタイ病は私も概要を知っていた。だが、土呂久のヒ素禍、六価クロム汚染のことはよく知らなかった。宮崎県土呂久のヒ素汚染はまさに惨劇だ。1970年台でも平均年齢が40歳に届かず、住民の背は小さい。ヒ素を含む鉱石を釜で焼いて、毒物の亜ヒ酸を得る「あひ焼き」を長年続けたためだ。集落から緑は消え、あひ焼きの時は飛ぶ鳥も落ち、飛散した亜ヒ酸の粉で地面は一面白く染まった。亜ヒ酸の産出、製造工程に従事した住民の健康を蝕む。ヒ素の土を素足で踏み、素手で団子状にこねる。健康診断も受けられないのに。手ぬぐいで顔を覆っても、皮膚はただれ、喘息様の症状を起こす。あひ焼きが烟る土地に住む一家は数年のうちに家人全員寝たきりとなり、顔は青く、声が出なくなったという。
公害それ自体も恐ろしいが、こうした状況が何十年も放置されてきたことも恐怖だ。「毒壺のなかで燻されるような」土呂久で、公害は50年間「公然の秘密」とされてきた。公害企業はその土地で大きな雇用を生む。従業員は給料をもらう加害企業にものを言えないからだ。経済性を優先して住民の健康を無視する加害企業。操業を差し止める権限を持つ政府も長年差し止めず、被害も矮小化した。多くの科学者も科学的解明を優先して、汚染暴露を止めろと言えなかった。本書の公害を告発したのはいずれも地場の研究者、医師、教師だった。
有害元素はかなり規制が進んだ。一方、多くのレアメタルに有用な性質の研究は日進月歩で進むが、有害性はまだまだ不明な点が多いという。新しい人工化合物も日々作り出されている。公害病原因物質の多くも紀元前から知られていたが、科学的に病気との相関性が解明されたのは、20世紀に入ってからだった。携帯電話、パソコン、車…レアメタル、重金属との付き合いは深まるばかりだが、負の側面がある可能性も認識したい。
2018年2月8日に日本でレビュー済み
重金属という切り口で歴史、社会、科学、そして人間について考えさせてくれる名著です。教養は学生のときではなく、大人になってから積極的に吸収すべきものだと痛感しました。ありがとうございます。
2012年9月17日に日本でレビュー済み
重金属とは何か、重金属と生物との関わり、重金属の毒性、公害との関わり、レアメタルについて、
などなど、タイトル通り、重金属にまつわるお話が理路整然と、わかりやすく書かれています。
公害にまつわるお話での筆者の怒りを隠さない記述にとても共感できました。
星が4つなのは、自分に化学の知識がなさすぎて、ちょっと読むのがしんどい個所があったからです。
とても良い本だと思いました。
などなど、タイトル通り、重金属にまつわるお話が理路整然と、わかりやすく書かれています。
公害にまつわるお話での筆者の怒りを隠さない記述にとても共感できました。
星が4つなのは、自分に化学の知識がなさすぎて、ちょっと読むのがしんどい個所があったからです。
とても良い本だと思いました。
2015年2月15日に日本でレビュー済み
重金属、とりわけ最近話題のレアメタルについて自然科学、社会経済、健康被害など幅広い視点でとらえた新書。
実際、レアメタルの成り立ちについての地球科学、元素としての物質化学、イタイイタイ病、水俣病などの重金属公害についての医学問題など、内容は多岐にわたる。
非常にコンパクトにまとめられ、読みやすい文章の良書だ。
よくこの内容をまとめたものだ。
充実した一冊。
実際、レアメタルの成り立ちについての地球科学、元素としての物質化学、イタイイタイ病、水俣病などの重金属公害についての医学問題など、内容は多岐にわたる。
非常にコンパクトにまとめられ、読みやすい文章の良書だ。
よくこの内容をまとめたものだ。
充実した一冊。