目から鱗が落ちます.ツルカメ算はもちろん知っていますし,苦労した経験もあります.この曲者のツルカメ算が図形を使って解けるそうです.昔はそんなやり方は教えてもらえませんでした.
ところで,本書の主題は,中学受験をするしないに関わらず,入試に出てくるような難しい問題に挑戦することは,論理的な思考を培う上で有効だということです.昔であれば屋外で友達と遊ぶことで,社会性や思考力というものが養われたのですが,最近は遊ぶとなると一人でゲームに熱中するということになりがちで,遊びを通して会得すべきことが得られなくなってきています.そして,最近は学校でもツルカメ算のように深く考えるような問題には取り組まなくなってきているので,お父さんがツルカメ算を教えて,子どもにひらめきを得ることの喜びを教えてあげましょうとのことです.
ツルカメ算以外にもいろいろな算数の難問が紹介されており,パズル的にも楽しめますし,子どもに勉強を教えてあげることで父親の威厳が取戻せるかもしれません.
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父親が教えるツルカメ算 (新潮新書 175) 新書 – 2006/7/14
三田 誠広
(著)
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- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2006/7/14
- ISBN-104106101750
- ISBN-13978-4106101755
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2006/7/14)
- 発売日 : 2006/7/14
- 言語 : 日本語
- 新書 : 192ページ
- ISBN-10 : 4106101750
- ISBN-13 : 978-4106101755
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,143,464位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
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2017年10月20日に日本でレビュー済み
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何年か前に、息子に勉強を教えていた父親が、度を越して入れ込むあまり、当の息子を刺殺するという痛ましい事件があった。
そこまでいかないにしても、親が子に技芸を教え込む際に、己のコンプレックスを密かに忍ばせてしまうと、
それはもう教育虐待といってもいい事態になってしまうような気がする。
父親が子供に生きる術を教えるのは、実は父親にとってこそ大いなる福音であり、
我が子に「生まれてきてありがとう。」と言ってもいいくらいの喜びである。
算数の教え方という側面よりも、父子関係の妙味に切り込んだ良書だと思う。
そこまでいかないにしても、親が子に技芸を教え込む際に、己のコンプレックスを密かに忍ばせてしまうと、
それはもう教育虐待といってもいい事態になってしまうような気がする。
父親が子供に生きる術を教えるのは、実は父親にとってこそ大いなる福音であり、
我が子に「生まれてきてありがとう。」と言ってもいいくらいの喜びである。
算数の教え方という側面よりも、父子関係の妙味に切り込んだ良書だと思う。
2006年11月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
算数の手引書かと思ったら、中身は教育論でした。実際に二人のお子さんを育てた経験から書かれた「父親がもっと子供の教育に関与すべし」と叱咤激励している。ツルカメ算を子供がきちんと理解することが、その後の数学の理解につなかり、論理的考察の最初の1歩であると論じている。とは言うものの、もっと子供に父親が接する方法のひとつとしてのツルカメ算を丁寧に教えてもらいやっとツルカメ算の真意を理解した。
2006年9月9日に日本でレビュー済み
私は弱視のため、盲学校で教育を受けた。そのため、計算問題や文章題は教えてもらったが、図形の学習はなかった。1960年前後に、NHK教育テレビで、「数のふしぎ」という番組を見て、幾何のおもしろさを知り、それに気づいた父が、図形の証明問題のテキストを買ってきて一所懸命教えてくれ、そのおかげで中学生に数学の個人教師をしているから、人一倍、教育に置ける父親パワーを認識しており、こうした本はもっとあってもいいと思っている。
しかし、読者のターゲットがやや不鮮明である。父親が算数の基本から子どもに教えてやるための本なのか、私立中受験のための参考書なのか、中途半端である。
まず、表題の「鶴亀算」の解き方だが、全部ツルまたは全部カメとして考えるところまではいいが、式の建て方が書かれていない。答えはどうせ一桁だから、当てずっぽうに要領よくやれば解けるのだが、やはりそれではいけない。教師によっては、答えが合っていても式がないと、×にしてしまう。たとえばツルカメ併せて5匹、足が14本なら、(14−2×5)÷2がカメと書いておいてほしい。
小学校高学年から中学瀬尾の子供を持つ父親と言えば、40代の人が多いと思うが、何割の父親がこれを理解できるのだろうか。特にひねった問題や、図形関連は、学校を出れば数学とおさらばする人が多い現在、これが解ける父親は数%ではないだろうか。。今や大学に入った子が分数の計算もできないというのだからなおさらである。
新書版なので、「基本」に徹した方が良かったのではないだろうか。
しかし、読者のターゲットがやや不鮮明である。父親が算数の基本から子どもに教えてやるための本なのか、私立中受験のための参考書なのか、中途半端である。
まず、表題の「鶴亀算」の解き方だが、全部ツルまたは全部カメとして考えるところまではいいが、式の建て方が書かれていない。答えはどうせ一桁だから、当てずっぽうに要領よくやれば解けるのだが、やはりそれではいけない。教師によっては、答えが合っていても式がないと、×にしてしまう。たとえばツルカメ併せて5匹、足が14本なら、(14−2×5)÷2がカメと書いておいてほしい。
小学校高学年から中学瀬尾の子供を持つ父親と言えば、40代の人が多いと思うが、何割の父親がこれを理解できるのだろうか。特にひねった問題や、図形関連は、学校を出れば数学とおさらばする人が多い現在、これが解ける父親は数%ではないだろうか。。今や大学に入った子が分数の計算もできないというのだからなおさらである。
新書版なので、「基本」に徹した方が良かったのではないだろうか。
2006年9月25日に日本でレビュー済み
タイトルは「父親が〜」となっていますが、母親にも役立つ内容だと思いました。理数系の基礎というのは、「苦手意識」があるかないかで興味関心が大幅に狭まってしまうもの。子供には不用意な苦手意識を持ってほしくないと思ってきましたが、問題は親の意識でした。この本を読んで「算数って結構面白かったんじゃないの」と感じることができたので、子供にもそれを伝えることができそうです。もっと早く算数が好きになれていたら、きっといろんなことが違っていたでしょう(笑)。
2019年4月27日に日本でレビュー済み
筆者によると、「算数は前頭葉を鍛える」というのが本書最大のテーマ。この人間の成長にとっては大切な部分への教育を通じて、子供とのコミュニケーションをとりながら、成長を促すプロセスを算数を通じて行うこと。本書は、受験指南というより、子供との間合いを学ぶ本。
2008年7月16日に日本でレビュー済み
わたしは数学が苦手で、昔x・Yが出てきた時点でどうにかお付き合いしなくて
いいようにと、出来るだけ逃げてきた科目でした。
結局今になって必要とすることがあって向き合わざるを得なくなったのですが、
その昔Xに出会う前に、この本に出会っていたらと思いました。(時系列的に無理ですが)
数学の前段階の算術の面白さを伝えてくれる本です。
内容は、題名通り「父親が教える」事の意義と「ツルカメ算…」等算術の説明が
分量的に半々位の構成になっています。
算術は、ツルカメ算・差集め算・流水算・分数と比・図形の面積などが紹介されていて、
それぞれの公式にいたる前の考え方が説明されています。問題集ではありません。
算数の面白さ、考えることの大切さを紹介している本だと思います。
いいようにと、出来るだけ逃げてきた科目でした。
結局今になって必要とすることがあって向き合わざるを得なくなったのですが、
その昔Xに出会う前に、この本に出会っていたらと思いました。(時系列的に無理ですが)
数学の前段階の算術の面白さを伝えてくれる本です。
内容は、題名通り「父親が教える」事の意義と「ツルカメ算…」等算術の説明が
分量的に半々位の構成になっています。
算術は、ツルカメ算・差集め算・流水算・分数と比・図形の面積などが紹介されていて、
それぞれの公式にいたる前の考え方が説明されています。問題集ではありません。
算数の面白さ、考えることの大切さを紹介している本だと思います。
2022年11月11日に日本でレビュー済み
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数年後には中学受験もありかなと考えている親です。
算数の出来不出来が決め手と言われているので、
子供に受験算数を如何に教えたらいいかと興味本位で読んでみた。
いや~ぁ小学生のツルカメ算解法は中学の連立方程式よりも奥深い。
全部ツルまたは全部カメと仮定して問題文中の数値との差から解く。
こういう発想を小学生からするのか・・。中学数学の方がラクな気もする。
中学受験を否定的に考えているオトナは、読んだらきっと世界観が変わる、私のように。
算数の出来不出来が決め手と言われているので、
子供に受験算数を如何に教えたらいいかと興味本位で読んでみた。
いや~ぁ小学生のツルカメ算解法は中学の連立方程式よりも奥深い。
全部ツルまたは全部カメと仮定して問題文中の数値との差から解く。
こういう発想を小学生からするのか・・。中学数学の方がラクな気もする。
中学受験を否定的に考えているオトナは、読んだらきっと世界観が変わる、私のように。