内容
恐竜の生き残りでもある鳥は、種によっては人間の幼児と同等の高い知能と喜怒哀楽の豊かな感情を持ち、ヒトとの共通点が多い生き物でもある。生態や行動をはじめ、言語獲得やコミュニケーションなど人間の能力とも密接につながる鳥の奥深さ・魅力を自然科学と人文科学の両面から多角的に見つめ、恐竜から進化を遂げた「鳥」と、まったく異なる進化の歴史を旅した「ヒト」がなぜ似ているのかを探り、そこから発展的に「人間とは何か」という問いに答えようとする一冊。◇鳥と人間の類似点一例 ◎二本足で立つ ◎道具を使う(その手で作る) ◎音声でコミュニケーションする ◎文法に基づいた言語をもつ ◎豊かな感情をもつ ◎複雑なことを考えられる頭脳をもつ(思考し、判断することのできる大きな脳をもつ) ◎「娯楽」として、「遊ぶ」ことができる ◎発達した海馬が、空間を把握する(道や場所をおぼえる) ◎独自の「美学」をもつ