内容説明
待望のリニューアル!「コロナショック」は病床や保健所削減の誤り、そして東京一極集中の危険性をはっきりと示した。これは住民の健康で豊かな生活を置き去りにした行財政政策の過ちだといえる。いまあらたに、人間の生活領域から経済を考える。
目次
1部 現代の地域づくりを考える(地域と地域づくり;経済のグローバル化と地域の変貌;地域社会の持続可能性の危機)
2部 地域開発政策の失敗から学ぶ(戦後地域開発政策の展開と地域;プロジェクト型地域開発と地域;企業誘致で地域は豊かになるのか)
3部 地域内再投資力と地域内経済循環(地域開発から地域の持続的発展へ―地域内再投資力;「一村一品」から地域内産業連関の構築へ;小さいからこそ輝く自治体―地方自治と地域づくりの原点を探る;都市の「空洞化」とまちづくり)
4部 地域内再投資力と地域住民主権(市町村合併で地域は豊かになったのか;地域づくりと地域住民主権)
著者等紹介
岡田知弘[オカダトモヒロ]
1954年富山県生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程退学。岐阜経済大学講師、助教授、京都大学大学院経済学研究科教授を経て、京都橘大学教授、京都大学名誉教授、自治体問題研究所理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nobu
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経済のグローバル化が進むに連れ、効率化が善のように語られ、小さなものが淘汰される時代になっている。「平成の大合併」も、そのような文脈で行われ、地方自治は破壊されている。一方、地域住民主権が進んでいる地域では、人口が増えたり、経済が活性化されたりしている。コロナ禍である現在だからこそ、自分たちのことは、自分たち自身で決め、実行することが求められている。そのためには学習が必要であり、「学習こそ自治力と想像力の源泉であり、事態や乗船の急変に対しても柔軟に対応していける力」としめられているが、大いに共感した。2020/11/13