ワンミッション―米軍発、世界最先端の組織活性化メソッド

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ワンミッション―米軍発、世界最先端の組織活性化メソッド

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  • サイズ B6判/ページ数 430p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822255756
  • NDC分類 336.3
  • Cコード C0034

出版社内容情報

組織はなぜ、力を発揮できないのか?

 本書の最大のテーマは「スタートアップ企業のようなスピードと敏捷さで、大きな組織を動かすにはどうすればいいのか?」。その具体的な方法を、本書は実例をもとに解説する。
 現在、ほとんどの組織は、専門性や職務で区分された縦割り型の「官僚制モデル」を採用している。各部署はスピード感をもって動いても、組織全体で見ると、決断や行動に時間がかかり、部署間の連携も悪く、パフォーマンスが出ないケースが非常に多い。複雑性と不確実性が増す現代において、「官僚制モデル」は不適合を起こしている。たとえば「官僚制モデル」の指揮命令系統は、伝言ゲームのように部署や部門をへるごとにメッセージがゆがめられ、不信感が増幅してしまう。その結果、情報の鮮度が落ちる前にスピード感をもって組織全体で生かすことができない。
 本書では、従来の「官僚制組織モデル」に「ネットワーク型組織」を重ね合わせた「ハイブリッド・モデル」をそのソリューションとして提唱する。各部門や部署にいるインフルエンサーをバーチャルとリアルの両方で結びつけたネットワークを、既存のヒエラルキー型組織と併存させる方法だ。
 組織内の各部門は、その部門の理屈や慣習(「各部門のストーリー」)で動く。全社に目標があったとしても、「各部門のストーリー」を通して独自に翻訳して理解するため、全体として足並みがそろわない。その状況を変えるために、まずは組織全体が従うべき「連携のストーリー」をつくり、組織に浸透させる。これが「ハイブリッド・モデル」導入の基盤となる。そのうえで、各部門と各階層のインフルエンサーが定期的に参加するバーチャルな会議の開催、職権の範囲を明確にした権限委譲、外部の協力組織へのリエゾン派遣など、「ハイブリッド・モデル」を存分に機能させるための仕組みや環境をつくっていく。
 著者は、ネイビーシールズ(米海軍特殊部隊)出身。イラクのアルカイダ(AQI)討伐のために編成された特任部隊に従軍した。当初、最新兵器を備えた「官僚制モデル」の連合国軍は、装備の貧弱な「ネットワーク型」のAQIに苦戦した。AQIは神出鬼没で変化のスピードが速く、組織は常に形を変え、一部を叩いてもすぐに再生した。特任部隊は「ネットワーク型」の強みを徹底分析して、従来の「官僚制モデル」も生かした「ハイブリッド型」へと組織を進化させ、AQIを打ち負かした。退役後、特任部隊を率いたマクリスタル将軍とともに、戦地での経験をもとに企業の組織変革を手がけ、「官僚制モデル」から「ハイブリッド型」への移行により組織活性化と高パフォーマンス化に成功している。そのエッセンスを体系化したのが本書だ。

第1章 ワンミッション
第2章 ハイブリッドモデル
第3章 絆をつむぐストーリー
    Case Study インテュイット(ソフトウェア開発)
第4章 相互接続性
    Case Study オクラホマ州行政管理総務局(行政機関)
第5章 組織の活動リズム
    Case Study アンダーアーマー(スポーツ用品メーカー)
第6章 意思決定の裁量
    Case Study メッドスター(医療サービス)
第7章 リエゾン
    Case Study イーストディル・セキュアード(不動産金融)


クリス・ファッセル[クリスファッセル]
著・文・その他

C.W.グッドイヤー[サイーダブルグッドイヤー]
著・文・その他

山田 文[ヤマダフミ]
翻訳

長尾 莉紗[ナガオリサ]
翻訳

目次

第1章 ワンミッション
第2章 ハイブリッドモデル
第3章 絆を紡ぐストーリー―ケーススタディ インテュイット(ソフトウェア開発)
第4章 相互接続性―ケーススタディ オクラホマ州行政管理総務局(行政機関)
第5章 組織の活動リズム―ケーススタディ アンダーアーマー(スポーツ用品メーカー)
第6章 意思決定の裁量―ケーススタディ メッドスター(医療サービス)
第7章 リエゾン―ケーススタディ イーストディル・セキュアード(不動産金融)

著者等紹介

ファッセル,クリス[ファッセル,クリス] [Fussell,Chris]
マクリスタルグループ・リーダーシップ研究所パートナー。ニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー『TEAM OF TEAMS』(日経BP社)の共著者。1997年海軍将校となり、15年間を世界各地のネイビーシールズ・チームで過ごした。スタンリー・マクリスタル中将が率いた過激派組織掃討の特殊任務部長の最終年に、副官としてマクリスタルを支えた。2012年に現役を引退後、ニュー・アメリカ研究機構の国家安全保障上級研究員、ネイビーシールズ財団理事、外交問題評議会の終身会員、イェール大学ジャクソン研究所教員を務める

グッドイヤー,C.W.[グッドイヤー,C.W.] [Goodyear,C.W.]
イェール大学卒業。ニューオリンズ出身

山田文[ヤマダフミ]
イギリスの大学・大学院で西洋社会政治思想を学んだのち、書籍翻訳に携わる。訳書に『3つのゼロの世界』(早川書房)、共訳書に『ヒルビリー・エレジー』(光文社)などがある

長尾莉紗[ナガオリサ]
早稲田大学政治経済学部卒。訳書に『炎と怒り トランプ政権の内幕』(共訳、早川書房)、『スター・ウォーズ ビジュアル事典』 ドロイドの秘密情報(共訳、講談社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タナカ電子出版

11
この本は米軍組織活性化メソッド本です。 組織のあり方について考えている人におすすめしますが、この本は組織だけに焦点を当てていればいいのですがビジネスマネジメントまで手を出しているので少し無理を感じます。もともと米軍組織メソッドをビジネス全般に落とし込むのに無理を感じてしまいます。組織や集団運用だけで終わって欲しい本です。2018/12/01

244242

1
イラク戦争以後、テロリストが連携せず個別に考え行動するようになり組織改革が必要となった米軍の組織改革を担当していた人による組織論の本です 戦時の組織耐性の改革から戦後の企業コンサルとしてアンダーアーマーなど企業相手に行ったケーススタディをもとに、情報が縦割りになった官僚的組織の弊害を訴えどうするべきかを語られた本です。 官僚的組織の問題点を指摘しており、現在日本で起きている豊洲移転、モリカケ問題、耐震偽装などの組織のモラルハザードがなぜ起こるのかということもこの本にヒントがあるように感じられる内容でした。2018/10/17

齋藤し郎

0
★★★★★ 組織論。 アルカイダのネットワーク型組織に対して官僚型の軍隊がスピードと処理、対応力で劣ることから、そのハイブリッド型の組織形成をして進化した話。 ネットワーク型と官僚型のハイブリッドとすることで両方の強みを活かし、弱みを打ち消すイメージ。基本的には元来官僚型だった組織にネットワーク型の要素を取り込む形と理解。 組織論の楽しさを感じる。とはいえ箱や仕組み以上に運用が大事だとは思う。2021/04/18

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