内容説明
川や湖、海などの水環境は、開発すべき資源か、保護・再生すべき自然か?あるいは災害をもたらす脅威か?変容する水環境の課題に人々はいかに向き合ってきたか、2000年代以降を中心に、前著『ダム建設をめぐる環境運動と地域再生』後の動向を描き出す。
目次
第1章 水の利用・管理をめぐるガバナントとガバナンス―世界と日本の動向
第2章 河川行政の焦点と変容―雑誌『河川』の内容分析
第3章 河川のガバナンスの動態―「市民参加」「連携」の魅力と脆さ
第4章 脱ダムとオルタナティブな発展をめざす社会的企業の展開―「キャパシティ」の構築
第5章 東日本大震災・津波被害からの復旧・復興活動と受援力―住民・市民セクターの対応と課題
第6章 都市河川の利用・開発と景観変容―消えた川の記憶
第7章 ベトナム・メコンデルタ農村の近代化と住民生活―グローバル経済の下で
第8章 規制なき「コモンズ」の行方―メコンデルタ農村の水利用と環境認識
終章 ガバナンス研究の充実に向けて―本書の総括と展望
著者等紹介
帯谷博明[オビタニヒロアキ]
1973年生まれ。甲南大学文学部教授。専攻は社会学。東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。立正大学文学部専任講師、奈良女子大学文学部准教授等を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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