土・牛・微生物―文明の衰退を食い止める土の話

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土・牛・微生物―文明の衰退を食い止める土の話

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  • サイズ B6判/ページ数 345p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784806715672
  • NDC分類 613.5
  • Cコード C0061

出版社内容情報

文明の象徴である犂やトラクターを手放し、微生物とともに世界を耕す、 土の健康と新しい農業をめぐる物語。土は微生物と植物の根が耕していた――
文明の象徴である犂やトラクターを手放し、微生物とともに世界を耕す、
土の健康と新しい農業をめぐる物語。

足元の土と微生物をどのように扱えば、
世界中の農業が持続可能で、農民が富み、温暖化対策になるのか。
アフリカやアメリカで行なわれている不耕起栽培や輪作・混作、有畜農業から、
アジアの保全型農業、日本のボカシまで、
篤農家や研究者の先進的な取り組みを世界各地で取材。
古代ローマに始まる農耕の歴史をひもときながら、
世界から飢饉をなくせる、輝かしい未来を語る。
深刻な食糧問題、環境問題を正面から扱いながら、希望に満ちた展望を持てる希有な本。

ベストセラー『土と内臓』『土の文明史』に続く、土の再生論。

序章

第1章 肥沃な廃墟――人はいかにして土を失ったのか?
人類最悪の発明――犂
自然と働く道
新たな革命――土壌の健康を求める農法

第2章 現代農業の神話――有機物と微生物から考える
神話の真実――化学製品は世界を養うか?
遺伝子組み換え作物が招いたいたちごっこ

第3章 地下経済の根っこ――腐植と微生物が植物を育てる
回帰の原則――菌根菌の役割に気づいた農学者
土の中の生命――根の回りで起きていること
微生物がにぎわう健康な土

第4章 最古の問題――土壌侵食との戦い
高いコストと衰えゆく土
土壌有機物はなぜ半減したのか?
くり返す土壌喪失――古代ギリシャと新大陸
土が文明を左右する

第5章 文明の象徴を手放すとき――不耕起と有機の融合
新たな道――環境保全型農業の三原則
ダスト・ボウルへの道――犂がもたらした大砂嵐
誰もが無料で採用できる解決策
零細農家を救った被覆植物
普遍的で単純な土壌管理の原則
深く根を張る作物を求めて
新しい多年生作物

第6章 緑の肥料――被覆作物で土壌回復
実物大の実験農場
雑草が生える余地をなくす方法
自給自足の肥料
輪作で害虫管理
ハイテク不耕起農業
農業システムを改善するための単純な原則

第7章 解決策の構築――アフリカの不耕起伝道師
自給農家向け不耕起センター
ミスター・マルチ
農民たちの日曜学校
渇水から作物を守る
森の土壌を再現する
食糧ジャングルの生産力
金は食べられない
土地の特徴を生かす研究

第8章 有機農業のジレンマ――何が普及を阻むのか?
有機不耕起農法は可能か?
有機農法のメリット――経済・環境・土の健康
「有機っぽい」農業のススメ
「農業はなくてはならない」
菌根菌と土壌団粒――グロマリンのはたらき
再生可能な農法へ

第9章 過放牧神話の真実――ウシと土壌の健康
4種の畑
よりよいやり方
低コストの再生可能農業
雑草をベーコンに――有畜農業
水の浸透と混作の関係
過放牧の効果
ウシが温暖化を食い止める

第10章 見えない家畜の群れ――土壌微生物を利用する
微生物を生かすバイオ炭
コンポストティー
コーヒー農家を変えた微生物接種
さび病と土壌微生物
食べ物の森――経済と生物への恩恵
バイオ炭に棲む地下の家畜
希望の光

第11章 炭素を増やす農業――表土を「作る」
炭素を土中へ
根菜が高める土壌栄養素
農場破産の原因
成功の鍵は多様性
世界が注目する農場
庭に見る土壌の回復

第12章 閉じられる円環――アジアの農業に学ぶ
排泄物を肥料に
バイオソリッド――現代の栄養循環
都市農業を活性化させる
終わりのない再生
 
第13章 第五の革命
生物多様性と持続可能な農業
農法転換の鍵
土を取り戻す新しい哲学

謝辞/訳者あとがき/参考文献/索引

デイビッド・モントゴメリー[デイビッドモントゴメリー]
著・文・その他

片岡 夏実[カタオカ ナツミ]
翻訳

内容説明

足元の土と微生物をどのように扱えば、世界中の農業が持続可能で、農民が富み、温暖化対策になるのか。アフリカやアメリカで行なわれている不耕起栽培や輪作・混作、有畜農業から、アジアの保全型農業、日本のボカシまで、篤農家や研究者の先進的な取り組みを世界各地で取材。古代ローマに始まる農耕の歴史をひもときながら、世界から飢饉をなくせる、輝かしい未来を語る。深刻な食糧問題、環境問題を正面から扱いながら、希望に満ちた展望を持てる希有な本。

目次

肥沃な廃墟―人はいかにして土を失ったのか?
現代農業の神話―有機物と微生物から考える
地下経済の根っこ―腐植と微生物が植物を育てる
最古の問題―土壌侵食との戦い
文明の象徴を手放すとき―不耕起と有機の融合
緑の肥料―被覆作物で土壌回復
解決策の構築―アフリカの不耕起伝導師
有機農業のジレンマ―何が普及を阻むのか?
過放牧神話の真実―ウシと土壌の健康
見えない家畜の群れ―土壌微生物を利用する
炭素を増やす農業―表土を「作る」
閉じられる円環―アジアの農業に学ぶ
第五の革命

著者等紹介

モントゴメリー,デイビッド[モントゴメリー,デイビッド] [Montgomery,David R.]
ワシントン大学地形学教授。地形の発達、および地質学的プロセスが生態系と人間社会に及ぼす影響の研究で、国際的に認められた地質学者である。天才賞と呼ばれるマッカーサーフェローに2008年に選ばれる

片岡夏実[カタオカナツミ]
1964年神奈川県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

107
この著者の作品の土3部作の最終版ということですが途中の2作目はまだ読んでいません。畜産を行うことにより土壌が蘇えるということで私も自分の庭で試しています。牛やニワトリの糞などでの土壌改良です。最近の農業はきれいなものあるいは高付加価値なモノに日本では特化していてここに書いてある原点てきなことなどは考えられません。読んでいてそうだとうなづくことばかりです。2019/03/10

泰然

38
人間は「土壌を喰ふ存在」である。鋤やトラクターや化学肥料による工業化農業の発達は人類の胃袋を「飢饉」の不安から払ってきた。持続可能な環境保全型農業を真剣に思索するとき、我々は商流側によるプログレス(進歩主義)的販促イメージの壁にぶち当たる。本書はアフリカやアメリカで行われている不耕起栽培や輪作・混作の現場や収穫性実験の提示を通して、微生物による健康な土壌作りによる富んだ食糧生産と環境保全をサイエンスとして丁寧に語る。ある米国不耕起農場主の挑戦精神と科学的実務の融合は、有機製品のステレオイメージを打ち倒す。2024/02/12

やいっち

34
デイビッド・モントゴメリーの本は、共著だが、昨年、『土と内臓 微生物がつくる世界 』(片岡 夏実 [訳] 築地書館)を読んでいる。  細菌(微生物)関連の本は、一昨年暮れからずっと読んできた。  その中でも、この『土と内臓 微生物がつくる世界 』は一番、視野が広いと感じた。  本書は、その視野を一層、広げている。著者は一貫して、「土」を研究してきている。2018/09/25

たまきら

31
福岡氏をはじめとするアジアでの農業ムーブメントが紹介されていてにやり。当たり前のはずなのに、気づけばそこから遥か遠く離れたところで動いている。そういう感覚にはっと思い当たる人々の揺れ動きが実例とともに紹介されていて面白かったです。2019/08/29

yyrn

22
食糧増産に貢献した最古の発明品として『50いまの経済をつくったモノ』でトップに取り上げられていた「犂(すき)」がこの本では表土の流失を招いた悪者として紹介されている。短期的には有用でも長期的には土地を痩せさせて古代文明さえ衰退させたというのだが、要は使い方ではないか。不耕起栽培がそんなに優れているのなら何故みんなやらないんだよ!とケンカを売りたくなるが、慣行農法の限界を紹介しつつ、不耕起・被覆作物・輪作の三点セットの有用性を世界各地の優良事例から分からせようとする本。飼料メーカーにケンカを売っている本?2019/02/16

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