出版社内容情報
生命科学の営みを、いかなる法制度として確立すべきか。広範な分野から、生命科学の課題を的確に捉え、今後の方向性を提示する。【新時代を迎える生命科学に、法制度はいかに応答すべきか。第一線の執筆陣が今後の方向性を提示した、今、必須の重要書籍】
生命科学の営みを、いかなる法制度として確立すべきか―民法・刑法・行政法・法理学等、法学からの幅広い検討に加え、医学、生命科学、生命倫理学の分野からも広範に検討。生命科学の課題を的確に捉え、適正かつ安定的な発展に向けて、今後の方向性を提示。
『生命科学と法の近未来』 米村滋人(東京大学大学院法学政治学研究科教授) 編
【目 次】
はしがき
執筆者一覧
◆第?部◆ 研究に関する法制度の基礎理論
◇第1章◇医学・生命科学研究の法制度設計――包括的制度構築に向けた立法提言〔米村滋人〕
? は じ め に
? 研究規制の歴史的展開と現行諸制度の評価
? 医学・生命科学研究に関する制度化の将来像
? 結 び
◇第2章◇研究を活性化させる規制の在り方――医学研究規制の近未来像〔辰井聡子〕
? 検討の視点
? わが国の医学研究政策――簡略化された歴史と現在
? いかなる立法が必要か
◇第3章◇医学研究・先端医療の規制の法理学的検討〔樺島博志〕
? 問題構成――先端医療・倫理・法
? 倫理的考察の方法論
? 先端医療への倫理的アプローチの三説
? 結 語
◇第4章◇研究倫理は誰のものか――胎児組織の研究利用をめぐって〔武藤香織〕
? は じ め に
? 停滞する研究者からの発信
? いつの間にか容認されていた課題――胎児組織の研究利用
? お わ り に
◇第5章◇学問の自由と生命倫理〔奥田純一郎〕
? は じ め に
? 学問の自由と生命倫理の関係――順接か,緊張か?
? 緊張関係への対処策,そして法の在り方・役割
? 終わりに――近未来?
◆第?部◆ 研究の国際化と法的規律
◇第6章◇海外での研究者主導臨床試験に対する法規制〔磯部 哲〕
? は じ め に
? イギリス・フランスについて
? アメリカについて
? お わ り に
〈資 料〉
◇第7章◇生命科学研究に対する国際経済法の役割・機能――医薬品特許の議論を中心に〔猪瀬貴道〕
? は じ め に
? 医薬品開発と特許制度
? TRIPS協定における医薬品アクセス
? 医薬品開発におけるABS
? お わ り に
◆第?部◆生命科学研究・先端医療の実際的課題
◇第8章◇生命科学研究における利益相反マネジメント〔谷内一彦・川嶋史絵〕
? アカデミアにおける利益相反
? 米国アカデミアにおける利益相反事例とその対策
? 日本における利益相反事例
? サンシャイン法とNIHのNew Rule
? 日本と米国の違い
? 日本における最近の動向
◇第9章◇生命科学研究・先端医療の実際的課題――ゲノム研究規制の今日的課題〔森崎隆幸〕
? は じ め に
? ゲノム研究の進展と規制
? 医療応用を見据えたゲノム研究の進展と課題
? 国境を越えた研究と倫理的問題
? 今後の方向性
? お わ り に
◇第10章◇大規模ゲノム解析・バンク事業に関する課題――近年,勃興している新規課題を中心に〔長神風二〕
? はじめに――本稿で取り上げる課題の整理
? 背景――大規模ゲノム解析,バイオバンク,分譲そしてインフォームド・コンセント
? 検討?――複数機関によって同一検体由来の解析結果が発表・共有される可能性からくる課題
? 検討?――診療との境界の課題
? 課題を通じて
? 終 わ り に
◇第11章◇個体死としての心臓死――NHBドナー(Non-Heart-Beating Donor)について〔町野 朔〕
? 個体死と臓器移植
? 臓器移植法と脳死・心臓死
? 心臓死下臓器提供とNHBドナー
? 管理されたDCDにおけるNHBドナーの生命
? 個体死としての心臓死
◇第12章◇医療ネグレクトに関する一考察〔水野紀子〕
? はじめに――親の治療拒否
? 児童虐待への介入
? 医療ネグレクトに関する判例
? 医療契約とインフォームド・コンセント
? 新生児の医療ネグレクト
米村 滋人[ヨネムラ シゲト]
編集
内容説明
生命科学の営みを、如何なる法制度として確立すべきか。生命科学の課題と「近未来」への方向性。
目次
第1部 研究に関する法制度の基礎理論(医学・生命科学研究の法制度設計―包括的制度構築に向けた立法提言;研究を活性化させる規制の在り方―医学研究規制の近未来像;医学研究・先端医療の規制の法理学的検討;研究倫理は誰のものか―胎児組織の研究利用をめぐって ほか)
第2部 研究の国際化と法的規律(海外での研究者主導臨床試験に対する法規制;生命科学研究に対する国際経済法の役割・機能―医薬品特許の議論を中心に)
第3部 生命科学研究・先端医療の実際的課題(生命科学研究における利益相反マネジメント;生命科学研究・先端医療の実際的課題―ゲノム研究規制の今日的課題;大規模ゲノム解析・バンク事業に関する課題―近年、勃興している新規課題を中心に;個体死としての心臓死―NHBドナー(Non‐Heart‐Beating Donor)について ほか)
著者等紹介
米村滋人[ヨネムラシゲト]
東京大学大学院法学政治学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。