蛸―想像の世界を支配する論理をさぐる

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蛸―想像の世界を支配する論理をさぐる

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791771820
  • NDC分類 484.7
  • Cコード C0010

出版社内容情報

日本では食卓に並ぶおなじみ蛸が、なぜ西欧では海の魔物となったか。蛸に関するイメージの変遷を、北欧神話やロマン主義文学、日本の春画などからさぐるロジェ・カイヨワのユニークな思索。カイヨワの思想史をたどる充実した解説付き。

内容説明

日本ではおなじみの蛸が、西欧ではなぜ海の魔物となったのか?蛸をめぐるイメージの変遷を、神話や文学、日本の春画などからさぐる奇書、待望の復刊。カイヨワの思索の全体像を展望する辞典的解説付き。

目次

第1部 幻の発生(古代地中海地方でのたこ;「クラケン」から「超巨大だこ」へ;科学のためらい;ロマン主義文学と蛸;「蛸のボズウェル」;日本における蛸;最も新しい変身)
第2部 神話の勝利(大ヤリイカ;吸盤か毒液か、触腕かくちばしか;絹のまなざし;好色さ;脅し;頭)

著者等紹介

カイヨワ,ロジェ[カイヨワ,ロジェ] [Caillois,Roger]
批評家、哲学者、社会学者。1913年、フランス北部のランスに生まれる。1933年、高等師範学校に入学。1937年、ジョルジュ・バタイユ、ミシェル・レリスなどと「社会学研究会」を設立する。1939年、フランスを離れ、第二次世界大戦後までアルゼンチンにて過ごす。その間、執筆と編集を通じて戦争やナチズムに向き合う。1971年、アカデミー・フランセーズに選出。1978年、パリにて死去

塚崎幹夫[ツカサキミキオ]
1930年生まれ。京都大学仏文科卒業。同、大学院修了。富山大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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やいっち

61
科学に限らず学問の専門化細分化が進んだ今日だが、ロジェ・カイヨワの生前(1913年 - 1978年)にあってもその負の側面は顕著になってきていた。  カイヨワは、そうした趨勢に抗った思想家の一人。総合的な知、学際的な知を目指す。志は立派である。かくあるべしと思う。しかし、現実には一つの専門分野を極めるのも至難のこと。吾輩の畏敬する哲学者であるダニエル・C・デネットも学際的な試みを行っている。可能な限りの科学を網羅乃至把握し、その中で人間の生きる価値を探る。デネットの諸著を読んで孤高を行く困難を感じる。2020/01/05

らぱん

46
実在する蛸と変容した蛸。変容とは想像による、すなわち創作されたものを指しているのだが、実のところ、空想とは純粋な意味では自由ではなく、必ず自然の可能な展開の一つにしか過ぎないと喝破しているところが面白い。内容的には神話や伝説から工芸品や日用品、美術や文学まで幅広く論じれられ、「行き当たりばったり」らしいのだが、着眼点やその解析は鋭く知的であり、曖昧に捉えていたカイヨワの人物像を少しわかったように思う。総じて論旨は明快だが修辞的で哲学的で難解でもあった。いずれにしても知的好奇心が刺激される作品だとは思う。↓2019/11/18

吉野ヶ里

12
初カイヨワ。蛸の文学的変遷を辿る。テーマに沿って広範な情報を整理整頓する能力に長けている。中島らものやり口だよね、これ。面白かったけど、論文ってよりエッセイって感じ。ギリシア世界では食料であり、意匠の対象だった蛸は、ドニ・モンフォールに代表される空想家により怪物化され、ユゴーやヴェルヌなど有名作家により深化・固定化され、民間神話の一部となった。空想は対象物の印象や自然との関わりに制限される。蛸はその柔らかな身体や擬態能力から、好色、狡猾などのイメージで語られるが、これは観察の結果ではなく、印象に過ぎない。2020/09/21

らむだ

4
日本版への序に〝蛸の多様な変身を研究したもの〟とあるように、古代・中世・近世・現代と変遷していく世界的なタコのイメージを網羅的にあらわした一冊。 原注・訳注も豊富。さらに本の半分を占める訳者の、本書に限らない「ロジェ・カイヨワ」の思想の解説も読み応えがあります。2021/11/29

孤伏澤つたゐ

4
おもしろかった!半分くらいある解説有り難い〜2019/10/22

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