内容説明
日本を代表する物理学者が、これからの科学を語る。さまざまな場面で科学がほころび始めている。私たちの社会と科学の関係を見直すべきときがきているのだ。量子力学の第一人者が、長年の経験から、民主主義、教育制度、あるいは日々の生活の隅々にまで目を向けて、「科学」と私たちの関係を考える。
目次
序 社会が科学をもつとは
第1章 科学と人間
第2章 学校教育での科学
第3章 量子力学にみる科学と社会思想
第4章 世相の中の科学
第5章 数理と思潮
著者等紹介
佐藤文隆[サトウフミタカ]
1938年山形県鮎貝村(現白鷹町)生まれ。60年京都大理学部卒。京都大学基礎物理学研究所長、京都大学理学部長、日本物理学会会長、日本学術会議会員、湯川記念財団理事長などを歴任。1973年にブラックホールの解明につながるアインシュタイン方程式におけるトミマツ・サトウ解を発見し、仁科記念賞受賞。1999年に紫綬褒章、2013年に瑞宝中綬章を受けた。京都大学名誉教授。2001年より甲南大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しまちゃん
1
知見を生かし、1章3章などかなり難しかった(泣)2020/04/12
すぐる
0
△2013/12/04
GKO098
0
53ページ:memo「数字化の傾向は不確実なものを目に見える形にして安心したいという社会心理の表れといえる。」 75ページ:波阿弥陀仏→南無阿弥陀仏? 91ページ:モースの法則→ムーアの法則 144ページ:抜ききれない→抜けきれない? 187ページ:memo「多くの自然科学者が探究に勤しむ時には「そこに発見されるのを待っている何者かが実在する」という感覚を強く抱くものである。」 248ページ:享受され後→享受された後2020/03/04
原玉幸子
0
科学の進化が世の中に何をもたらしているかを叙述する、佐藤文隆氏の最新本(前掲『量子力学は世界を記述できるか』)の、「分断する(されている)世界を繋ぐのが最新の科学である」との見解には共感しますが、文章が総集編的で、著者の人生と同じく最後の纏めに入っている感あり。(●2013年・冬)2019/11/16