出版社内容情報
観光を「文化」という視点から捉え、観光の歴史、現代観光の特徴と裏舞台、社会にもたらす矛盾などについて、多面的に分析。
内容説明
“観光”をよむ、“時代”をよむ。観光はいかに生成され、消費され、影響を与えるか。観光がもたらす時間・空間・モノ・経験から現代社会を展望。
目次
1 観光というテーマ(観光文化学案内;観光の誕生;観光のまなざしと人類学のまなざし)
2 観光を作り出すしかけ(情報資本主義と近代観光―「アラウンド・ザ・ワールド」から「エキゾチック・ジャパン」へ;メディアと観光―「太平洋の楽園」ハワイと「南国」宮崎におけるイメージの構築;観光は持続可能か―リゾート開発から常在観光へ;観光化される毛沢東―中国観光を作り出すしかけ;オーロラ、サンタクロース、サーミ人―北欧の背うニックツーリズムと先住民族の自己表象)
3 観光が作り出す文化(“楽園”の創造―バリにおける観光と伝統の再構築;観光と宗教の活性化―インドネシア・バリを中心に;ふるさとを演じる―遠野におけるノスタルジアと伝統文化の再構成;ディズニーランドの巡礼観光―元祖テーマパークが作り出す文化;イヌイト・アート―「芸術=文化システム」の関係で)
4 新しい観光のトレンド(ヘリテージツーリズムの光と影―世界遺産アンコールをめぐって;ロングステイツーリズム―第2の人生は海外で;メディカルツーリズム―シンガポールとタイの事例から;エコツーリズムのアイロニー―マレーシア・サバの森と海から;アフリカに森の学校を―自然保護と地域振興のはざまにあるエコツーリズム)
著者等紹介
山下晋司[ヤマシタシンジ]
1948年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。文化人類学専攻。トランスナショナリティ(越境)という視点から、観光や移住といったテーマを取りあげ、グローバル化にともなう新しい社会の展開や文化の生成について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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