Dojin選書<br> つくられる偽りの記憶―あなたの思い出は本物か?

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Dojin選書
つくられる偽りの記憶―あなたの思い出は本物か?

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784759816624
  • NDC分類 141.34
  • Cコード C0311

出版社内容情報

私たちは,自分の記憶は正確なものだと思っているが,心理学の研究によって,それほど確実なものではないということが明らかになっている.事件の目撃者の記憶は,ちょっとしたきっかけで書き換えられてしまう.前世の記憶やエイリアンに誘拐された記憶のような,実際に体験していない出来事を思い出すことすらある.自らのアイデンティティを確認するために,過去の思い出を積極的に改変しているというのだ.本書では,このような現象が発生するメカニズムを,最新の知見に基づきながら解き明かす.

1.その目撃証言は本物か?
2.体験しなかった記憶をつくり出すことはできるのか?
3.生まれた瞬間の記憶は本物か?
4.前世の記憶は本物か?
5.エイリアンに誘拐された記憶は本物か?
6.本当に昔はよかったのか?

内容説明

自分がもっている思い出は間違いのないものと考えるのがふつうだが、近年の認知心理学の研究で、それほど確実なものではないということが明らかになってきている。事件の目撃者の記憶は、ちょっとしたきっかけで書き換えられる。さらに、前世の記憶、エイリアンに誘拐された記憶といった、実際には体験していない出来事を思い出すこともある。このような、にわかには信じられない現象が発生するのはなぜか。私たちの記憶をめぐる不思議を、最新の知見に基づきながら解き明かす。

目次

第1章 その目撃証言は本物か?
第2章 体験しなかった出来事を思い出させることはできるのか?
第3章 生まれた瞬間の記憶は本物か?
第4章 前世の記憶は本物か?
第5章 エイリアンに誘拐された記憶は本物か?
第6章 本当に昔はよかったのか?

著者等紹介

越智啓太[オチケイタ]
1965年横浜市生まれ。92年学習院大学大学院人文科学研究科心理学専攻博士前期課程修了。警視庁科学捜査研究所、東京家政大学文学部を経て、法政大学文学部心理学科教授。臨床心理士。専門は犯罪捜査への心理学の応用。第一種小型船舶操縦免許等取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とろこ

67
面白かった。学術的ながら、認知心理学の素人にも分かりやすく書かれている。記憶。人は、自分のそれに、どれほどの自信を持っているのだろうか。もし、確かに経験したと思っていた記憶が、作られたものだとしたら…。第二章での実験は、倫理的な理由から現在はされていないようだが、実際の生活において、それに近いことは行われている。意図的ではないにしても、記憶が誘導・改変されることは少なくないようだ。生まれた瞬間の記憶、前世の記憶、エイリアンに誘拐された記憶に関しても考察されている。2018/06/05

かんらんしゃ🎡

41
「この人に間違いありません」目撃証言の不確かさ、出生時や前世の記憶、UFOに誘拐された話などが興味をそそる。ひとつネタを明かすなら、宇宙人にさらわれる話はアメリカ版金縛りだという。つまるところ記憶・思い出はなんとも頼りなく外的要因や催眠術で簡単に変容するものらしい。オレらそんなものに日夜振り回されているのだなあ。ならばなーあんた、ひとつ頼まれてくんねーかな。オレの人生の恥ずかし~い数々の思い出を作り替えてくれ。このままじゃこの先何十年も生きていけね。 2021/12/23

つね

22
記憶は貯蔵庫のように過去の体験が集積されたアルバムのイメージがあるが、そうではなく動的に変わっていく柔らかいもの。極端な形態は「実際には体験していない偽りの記憶、フォールスメモリー」が作り出される。生まれたときの記憶や宇宙人に誘拐された記憶を話す人、「昔は良かった」「今時の若いものは」というお年寄り、本書は様々な研究成果を引用し、何故こういう事例が多いのか平易に伝えてくれる。記憶が変わるのは自分を守るために必要な現象。随所に要点を纏めてくれてあり、学術的だが読みやすい良書。私の思い出も偽りかも?怖い!2017/06/06

rosetta

19
記憶とは不変の素材が詰まった貯蔵庫ではなく常に改変される可能性がある。それは外部からの刺激でもそうだし本人の希望だったりもする。ただ必ずしもいけないことではなく健全なアイデンティティの確立の為に役にたっている事もある。事件の目撃者の証言が書き換えられる話から始まって出生時、前世、エイリアンに誘拐された記憶等も扱われ、それ等は確かな事である可能性は低いが証明できないからと言って頭から否定するのは科学的な態度ではないと釘を刺す作者の公正さを感じる。科学書と言うよりも読み物として楽しんだ。2022/02/21

もえたく

9
最新の認知心理学の研究成果を読みやすく解き明かしたノンフィクション。「記憶は書き換えられる。記憶は過去の自分のアルバムというより、現在の自分のアイデンティティーを支えたりするもの」また、著者は映画マニアらしく、章末のコラムも秀逸「ジェイソンボーンは何故戦闘スキルを忘れていないのか?」など。2015/04/20

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