歴史文化ライブラリー<br> 外来植物が変えた江戸時代―里湖・里海の資源と都市消費

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歴史文化ライブラリー
外来植物が変えた江戸時代―里湖・里海の資源と都市消費

  • 佐野 静代【著】
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  • サイズ 46判/ページ数 228p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642059299
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C0320

出版社内容情報

人間活動を含んだ水辺の生態系、里湖・里海。そこで採られた水産肥料の主対象は近世の外来植物だった。人為的「自然」の実像に迫る。

内容説明

人間活動を含んだ水辺の生態系を里湖・里海と呼ぶ。そこで採られた水産肥料の主な対象は、木綿やサトウキビなど近世の外来植物だった。山地の環境変化や都市の消費需要も視野に入れ、人為的な「自然」の実像に迫る。

目次

「人の手の加わった自然」と里湖・里海―プロローグ
琵琶湖における「里湖」の生態系と都市消費(水生植物と里湖の生態系;里湖と商品作物の移入 ほか)
「里湖」としての潟湖と商品作物(八郎潟の肥料藻利用とコアマモ;浜名湖の藻草と商品作物)
内海の「里海」と外来植物(「里海」としての三河湾;瀬戸内海の肥料藻利用と環境変化)
肥料藻と国際商品(里海とナマコの国際貿易;木綿・生糸・砂糖の輸入代替と肥料藻)
サンゴ礁の「里海」の成立(奄美へのサトウキビ・サツマイモの導入;サトウキビと里海の水産肥料 ほか)
里湖・里海から見える未来―エピローグ

著者等紹介

佐野静代[サノシズヨ]
1968年、京都市に生まれる。1991年、大阪大学文学部日本学科卒業。1995年、奈良女子大学大学院人間文化研究科比較文化学専攻博士課程中途退学。現在、同志社大学文学部教授、博士(文学・京都大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

86
人が手を入れた生態系が存在する里山は広く知られるが、湖や海でも同じものがあるとは知らなかった。里湖・里海は江戸期以降に商品経済の発達を受け、都市住民が消費する商品作物栽培の水産肥料を採取するため発達したという。マコモやアマモなど旧来からの種のほか、イグサやサトウキビ、綿やサツマイモなど外来植物も水草や海草を施肥されて広く作られるようになった。今日の日本人が享受する生活の基本が湖や海との関りで成立し、里山よりもっと広い地域が結びついて都市型社会が生まれた過程を明らかにする。歴史と自然の関係を再考させられた。2021/09/29

アメヲトコ

14
21年8月刊。琵琶湖・浜名湖などの里湖、三河湾・瀬戸内海・奄美などの里海を事例として、近世における水と陸との関係性を分析したもの。里湖/海という言葉からは伝統的・安定的なものというイメージを受けますが、実際にはその循環のシステムは近世後期になって外部からもたらされた植物(菜種・桑・木綿・サツマイモ・サトウキビなど)によって成立したというのは驚きでした。巨大消費都市京都の存在が琵琶湖の水質浄化に寄与していた点や、浜縮緬や大島紬などの生産に里湖/海の資源が果たしていた役割など、目を啓かれました。2021/08/25

dongame6

5
江戸時代に湖や海の水草や生物を肥料として利用していた例を複数挙げ、その利用法や背景、地域差などについて書かれた本。近世の商用作物の需要の増加に伴い多肥を要する作物の為に金肥が流通したのは知っていたが湖や海から肥料の採集があったとは。近年里山として知られる山林の利用と同様の概念として里湖、里海というのは初めて触れる考えなので、とても面白く読めた。しかし本のタイトルになってる「外来植物」というのが木綿や菜種、サトウキビなのは間違いではないにしろ主題と副題が逆の方が内容にしっくりくると思った。2021/08/17

Teo

3
流石にタイトルから連想する中身と実際が違いすぎると思う。タイトルだけ見たらもっと全地域的に外来植物(例えば芋とか)の栽培が入って農民社会の構造が変わったとか連想しそうだが中身の本質部分は「里海、里湖」の資源を利用した一部の農耕の変化。だから読み始めた時は「話が違うじゃないか」と思った。但し、中身は興味深い。もっとミクロな話ではあるものの、湖沼や海の沿海部で採れるアマモ等を肥料として利用して当時としては外来植物であった綿花やサトウキビを栽培する変化があったと言う内容。2021/08/19

志村真幸

2
 近年は日本史の世界で、里山から発展して、里海や里湖の研究が進んでいる。本書は、近世の琵琶湖畔を出発点に、八郎潟、浜名湖、三河湾、瀬戸内海、奄美大島と各地で調査してきた成果をまとめたもの。  木綿の生産の広がりと里湖を結びつけた点が卓見だ。湖底の水草が肥料として利用されていたこと、そしてそれが水産資源の陸上への還元となっていたことが示される。  ただ、どの章も場所が変わるだけで、基本的な構図はいっしょなため、途中から激しく既視感を覚えるようになっていく。もう少し構成を工夫できなかったのだろうか……。2023/05/16

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