内容説明
「2050年脱炭素」に向けて舵が切られた日本。しかしその実態は、世界の潮流から大きく取り残されている。欧米では野心的な削減目標を掲げ、数百兆円規模を脱炭素に投じている。既に再エネが最も安い電力となり、EV化を進め、送電網などインフラ整備を強化、コロナ危機で傷んだ経済からの「グリーンリカバリー」を加速している。だが、日本では「失われた30年」の課題が次々と浮き彫りになり、大幅に遅れを取っている。異常気象が頻発する待ったなしの気候危機。ピンチをチャンスに変えるために、いま何が必要なのか?NHKスペシャル『激変する世界ビジネス“脱炭素革命”の衝撃』BS1スペシャル『グリーンリカバリーをめざせ!ビジネス界が挑む脱炭素』など数々の番組を制作してきたプロデューサーによる渾身の提言。
目次
序章 止まらない「脱炭素」の潮流
第1章 なぜいま、グリーンリカバリーが必要か
第2章 なぜ金融界は変わったのか カーボンバジェットのリアル
第3章 深刻化する気候危機 迫り来るティッピングポイント
第4章 日本は追いつけるのか?ビジネスの現場を追う
第5章 重厚長大も変化 産業界が挑むカーボンニュートラル
第6章 ファッション・食料システム・建築“衣食住”の挑戦
第7章 めざすべき未来 グリーン×デジタル
第8章 変わり始める私たちのライフスタイル
第9章 資本主義で脱炭素は実現できるのか?
終章 これが日本のラストチャンス
著者等紹介
堅達京子[ゲンダツキョウコ]
NHKエンタープライズエグゼクティブ・プロデューサー。1965年、福井県生まれ。早稲田大学、ソルボンヌ大学留学を経て、1988年、NHK入局、報道番組のディレクター。2006年よりプロデューサー。2021年8月、株式会社NHKエンタープライズに転籍。日本環境ジャーナリストの会副会長。環境省中央環境審議会臨時委員。文部科学省環境エネルギー科学技術委員会専門委員。世界経済フォーラムGlobal Future Council on Japanメンバー。東京大学未来ビジョン研究センター客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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