内容説明
政府のみならず社会集団をも政策主体とする視点に立ち、公共政策の立案、決定、実施、終了の過程の全体像を明らかにしようとする。特徴としては、システム論的視座から、日本を中心にアメリカなどの事例を盛り込みつつ、公共政策が作成過程を包括的に説明する。政策過程についてはすでに理論研究や個別事例研究が活発に展開されてきているが、それらの研究成果を総合する意図もあり、政策過程研究の現在を理解するうえで役立つ一冊。
目次
序 概要と構成
1 政策過程とは何か
2 政策作成過程のパターン
3 政策決定の環境
4 政策過程の制度
5 政策過程のアクター
6 政策決定のモデル
7 政策の実施
8 法律制定
9 予算作成
10 政策の終了と評価
終 政策過程のあり方
著者等紹介
森脇俊雅[モリワキトシマサ]
1945年天津市生まれ。1977年関西学院大学大学院法学研究科博士課程後期課程単位取得退学。現在、関西学院大学法学部教授、博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Moloko
1
政策過程についてイーストンの政治システム論から入り、どっちかというとマクロ寄りな視点からの記述が充実している。ただ、実践のための公共政策学なら、ほんのもう少しミクロ的な政策過程の分析を入れないと面白みや含蓄が足らないと思う。自分なら総務省の行政監察や政策評価の項を入れたり、科学技術の安全規制の政策過程等の各論を入れるかも2018/01/05
木村あきら
0
①認知と規定、集合化、組織化、代表化、課題設定、形成化、正当化、予算化、実施、評価、改善と修了のステップ。 組織化と正当化(それを正式に後押しする動き)が勉強になった ②イギリスのマニフェストは目標数値が明確、評価可能 ③静観することも重要な意思決定とも言える。そして要求と支持(飴と鞭の両方を持つこと)2023/12/14