内容説明
固有の意味での「戦後」という言葉は日本とドイツにしかない。これは「戦後」がたんなる戦前・戦中の「あと」ではなく、政治も社会も文化も激変したという特別の意味が込められているからである。本書は、戦後の社会と知の変転のなかで、日本・ドイツの近現代史がいかに語られてきたかを、自らの研究遍歴に重ね合わせながら明らかにする。その到達点として「希望としての西欧」を見失わない「比較の歴史学」への道を構想する。
目次
序章 戦後と「近代史」―個人史によせて
第1章 「戦後の近代史」
第2章 日本における「戦後の近代史」のゆらぎ
第3章 ドイツにおける「社会史」と「特有の道」論
第4章 「もうひとつのドイツ近代史像」の試み
終章 「比較の歴史学」への道
著者等紹介
望田幸男[モチダユキオ]
1931年甲府市に生まれる。1958年京都大学文学部史学科卒業。1963年京都大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、同志社大学名誉教授、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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