出版社内容情報
科学的客観性が実は、常に「どこからかの見方」に他ならないことをさまざまな角度から論じ、科学論における「地理学的転回」を試みる
内容説明
科学論における“地理学的転回”の試み。科学知識が生成されてきた歴史をたどり、科学的客観性がつねに“どこからかの見方”であることを提示する。
目次
第1章 科学の地理学はあるか(空間が問題;科学の地理学)
第2章 現場―科学の発生地(実験の館;蓄積の陳列棚;フィールド作業;展示の庭園;診療の空間;科学知識の身体;他の空間について)
第3章 地域―科学の諸文化(地域、革命、科学的ヨーロッパの勃興;権力、政治、地域科学;地域、読書、受容の地理学;科学、国家、地域のアイデンティティ)
第4章 流通―科学の諸運動(移転と転移―問題の提起;旅行と信用のテクニック;つなぎ合わせて世界をつくる)
第5章 科学を然るべき場所に位置づける
著者等紹介
リヴィングストン,デイヴィッド[リヴィングストン,デイヴィッド] [Livingstone,David N.]
1953年北アイルランド生まれ。ベルファストのクイーンズ大学で地理学を専攻し、同大学でPh.D.を取得。現在、同大学の地理学と知識史の教授。専門は地理学
梶雅範[カジマサノリ]
1956年横浜生まれ。1988年東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了(学術博士)。日本学術振興会特別研究員、ソ連政府奨学金留学生。東京工業大学工学部人文社会群助教授などを経て、東京工業大学大学院社会理工学研究科准教授。専門は科学史
山田俊弘[ヤマダトシヒロ]
1955年千葉県生まれ。1980年京都大学理学部卒業後、高校教員。1998年より東京地学協会日本地学史編纂委員会委員、国際地質科学史委員会(INHIGEO)日本委員。2004年東京大学総合文化研究科博士課程修了(博士“学術”)。現在、東京大学教育学研究員。専門は科学史、とくに地学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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