平凡社新書<br> 孫文と陳独秀―現代中国への二つの道

個数:
電子版価格
¥759
  • 電書あり

平凡社新書
孫文と陳独秀―現代中国への二つの道

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年06月02日 07時03分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582858372
  • NDC分類 289.2
  • Cコード C0222

出版社内容情報

辛亥革命の大立者は国父と称えられ、新文化運動の指導者にして中国共産党創設者は裏切り者扱い。中国近代を招来した二人の真の姿は。

はじめに



第一章 甲午の役(日清戦争)と庚子の役(義和団)

日清戦争と孫文の「興中会」立ち上げ/「反清復明」の秘密結社

「南清独立計画」と日本への協力要請/陳独秀──「拒俄運動」の洗礼

「安徽愛国会」からスタート/章士?と蘇曼殊/『安徽俗話報』の発行

次々に論文掲載──「亡国篇」/孫文の「亡国」論との違い/文化の大衆化を目指す

中国知識人の自覚と日清・日露戦争/陳独秀は女性解放論を唱える/「岳王会」設立



第二章 中国同盟会の結成と陳独秀の東京留学

革命結社の大同団結を求める孫文/東京で「中国同盟会」結成/孫文の「四綱」

「三序」──段階的革命論/革命軍旗をめぐる争い/孫文の「餞別・買収」問題

陶成章「孫文の罪状」/孫文がいない間に辛亥革命が始まる

孫文の帰国と中華民国臨時大総統への就任/テロリズムに参加した陳独秀、蔡元培

孫文は革命スポンサーを求めて奔走/陳独秀──「安徽公学」で教員に

東京への二年間の留学/章炳麟の「亜州和親会」に参加/革命家を支える女たち

陳独秀の駆け落ち/陳独秀の息子たち/孫文──嫌々ながらの結婚/「革命妻」陳粋芬

陳独秀のつかの間の新婚生活



第三章 中華民国の誕生

Welcome 袁世凱/孫文「私以外にいない」/ナンバーツー黄興/新政府は財政難

立憲議会制と孫文「三序」構想/孫文の宋教仁批判/国民党の勝利と宋教仁暗殺

「第二革命」発動/安徽都督府秘書長の陳独秀/「第二革命」で上海、東京へ



第四章 『新青年』と「新文化運動」

革命派の日本亡命/中華革命党と革命派の分裂/意気軒昂な孫文、意気消沈の陳独秀

陳独秀──思想革命への道/陳独秀の「朝鮮亡国論」/一九一五年という年

『新青年』刊行/デモクラシーが中国を救う/任建樹『陳独秀大伝』から見た『新青年』

唐宝林『陳独秀全伝』から見た『新青年』/魯迅のいう「国民性の改革」

「青年よ、自覚して奮闘せよ!」/東洋思想より人権尊重の西洋思想を

「護国戦争」批判/儒教支配の呪縛からの解放/胡適とともに「文学革命」へ

毛沢東も心酔/蔡元培による陳独秀の北京大学招聘/「北京市民宣言」ビラと逮捕

出獄後、北京から上海へ/若き毛沢東の陳独秀・孫文評価



第五章 中華革命党と党治論、愚民論

絶対服従を求める孫文/黄興らの参加拒否/民権を唱え独裁を志向/「以党治国」論

「愚民」論──孫文思想の根底/「訓政保母」論/「権」と「能」の区別

孫文独裁論への批判/「護国戦争」では脇役/黄興、李烈鈞、柏文蔚らとの関係修復

軍閥混戦の時代へ/奇妙な顔が揃った上海会議/広州「護法軍政府」と孫文大元帥

陳独秀の孫文・護法政府観



第六章 マルクス主義者となって中国共産党創設

「五四運動」以後/陳独秀──ウィルソン「平和の十四カ条」礼賛と失望

西欧啓蒙思想からマルクス主義へ/孫文と陳独秀がはじめて顔を合わせた一九二〇年

コミンテルンの民族統一戦線結成決議/陳独秀のマルクス主義への接近

ヴォイチンスキーの派遣/「マルクス主義研究会」のスタート/「共産主義小組」結成

一九二〇年三月、孫・陳の初会合/中国共産党創立大会



第七章 広東軍政府の建設とコミンテルンの支援

広東の英雄・陳炯明の登場/第二次広東軍政府の成立/陳炯明の「連省自治」運動

陳独秀の連省自治運動批判/陳炯明と孫文の対立/陳炯明の叛乱(クーデター)

第二次広東軍政府とコミンテルン/マーリンの国民党評価/コミンテルンへの報告

ロシアに目を向ける孫文/「反直三角軍事同盟」の推進/「孫・ヨッフェ連合宣言」

客軍を集めて第三次広東軍政府を樹立/国民党を委員会制に改組

広州の近代的都市整備/広州商団軍との対立/孫文、広州を放棄して北伐出師へ

孫文のコミンテルン提携の真の狙い



第八章 孫・陳提携と「国共合作」

孫文・国民党への不信感/無理やり承認させられた国共合作

「火山」陳独秀とマーリンの喧嘩/陳独秀、共産党は孫文の軍閥依存を批判しつづけた

陳独秀と共産党を絶対服従させようとする孫文/孫文が容認したのは「党内合作」

「三民主義」講話は個人の自由を批判/「善後会議」と「国民会議」

孫文の北京での客死



後記



横山 宏章[ヨコヤマ ヒロアキ]
1944年山口県生まれ。明治学院大学法学部、県立長崎シーボルト大学国際情報学部、北九州市立大学大学院社会システム研究科の教授を歴任し、北九州市立大学名誉教授。中国政治、外交史専攻。法学博士。著書に、『孫中山の革命と政治指導』(研文出版)、『孫文と袁世凱』『素顔の孫文』(以上、岩波書店)、『陳独秀』(朝日選書)、『陳独秀の時代』(慶應義塾大学出版会)、『中華民国』(中公新書)、『中国の愚民主義』(平凡社新書)などがある。

内容説明

辛亥革命の立役者となり、初代中華民国臨時大総統に就いた孫文は英雄とあがめられ、いっぽう、新文化運動・五四運動を領導し、中国共産党を創設した陳独秀は長く「裏切り者」の誹謗にさらされてきた。ほんとうは彼らは何を考え、何をしたのか?事績を対照させ、中国現代史の歪曲を正す。

目次

第1章 甲午の役(日清戦争)と庚子の役(義和団)
第2章 中国同盟会の結成と陳独秀の東京留学
第3章 中華民国の誕生
第4章 『新青年』と「新文化運動」
第5章 中華革命党と党治論、愚民論
第6章 マルクス主義者となった中国共産党創設
第7章 広東軍政府の建設とコミンテルンの支援
第8章 孫・陳提携と「国共合作」

著者等紹介

横山宏章[ヨコヤマヒロアキ]
1944年山口県生まれ。明治学院大学法学部、県立長崎シーボルト大学国際情報学部、北九州市立大学大学院社会システム研究科の教授を歴任し、北九州市立大学名誉教授。中国政治、外交史専攻。法学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きいち

37
孫文に対して著者の評価は厳しいが、でも、徒手空拳で世の中を変えようとしたとき、他の勢力を政治力で利用する孫文的方法と、教育や出版で下から変えようとした陳独秀的方法と、それは等しく価値のあるやり方だと思う。当時の中国は列強の勢力にせよ国内の群雄割拠ぶりにせよ、日本の幕末よりも相当に厳しい状況だったわけだし。まあでも著者は、孫文は評価され過ぎ、陳独秀はなおざりにされすぎ、と評価を是正しただけか。◇孫文は薩長に幕府の力まで利用した坂本龍馬、陳独秀は学校作って新聞出した福沢諭吉。そう気づくとがぜん面白さが増した。2017/05/25

スパイク

9
孫文中山、碌な人物じゃなさそうですが教科書や巷では偉人扱い。孫文に足りなかったのは実績と軍事力。実績がないのに革命の英雄に収まるあたり、レーニンに近い気がする。政治的実績はコミンテルンと繋がってから。袁世凱路線の方がまともな近代を迎えられた気がする。/陳独秀、ウィルソンに失望して啓蒙民主主義から一転ボルシェヴィキ支持へ。どうしてこうなった。真っ当な人間のようですが、理想主義と徹底的な欧化主義なあたりが共感できなかった。しかし新文化運動による近代化への功績は孫文よりずっと大きい。評価されるべき人物。2019/10/24

ジュンジュン

3
中華民国が専門の著者が、「国父」と偶像化された孫文と「裏切り者」と貶められた陳独秀を、そのギャップを埋めて正しく位置づけようと試みる。二人の対照的な考え方の違いがより鮮明になった。その反面、生涯を跡づけるには不充分(第一次国共合作まで)。2017/11/02

しんさん

1
パール・バック「大地」の時代背景を学び直し。国共合作と応仁の乱、五胡十六国、鎌倉新仏教あたりは、何回覚えても一晩寝るとほぼ忘れる。2017/03/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11294552
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品