平凡社新書<br> 戦争する国にしないための中立国入門

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平凡社新書
戦争する国にしないための中立国入門

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  • サイズ 新書判/ページ数 233p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582858327
  • NDC分類 329.69
  • Cコード C0231

出版社内容情報

スイスに代表される中立政策の採用を、日本も議論した時代があった。気鋭の国際法学者が中立国の歴史と現状、日本の立場を問う。

はじめに

第一章 中立国とはどんな国か

一 中立国とは
中立とはそもそも何か
中立国の義務
動揺する現代の中立国概念

二 永世中立国とは
国際法上の永世中立国/中立主義国

第二章 中立国、その歴史

一 形成期
古代──ペロポネソス戦争
中世──正戦論、コンソラート・デル・マーレ
一五世紀?一六世紀──交戦国による制限
一七世紀?一八世紀──自由船自由貨主義、武装中立同盟、アメリカの中立

二 ナポレオン戦争
スウェーデンとデンマークの中立主義
スイスとクラカウの永世中立
マルタの永世中立
マルタとスイスの違い、ベルギーの永世中立、オランダの中立主義

三 確立期
一九世紀──パリ宣言の成立、ルクセンブルクとコンゴ自由国の永世中立
二〇世紀初頭──中立条約の成立、ホンジュラスの永世中立とノルウェーの中立主義

四 動揺期
第一次世界大戦──中立国の試練、アメリカの参戦
国際連盟──中立国の加盟、オーランド諸島の中立地帯化、アメリカの不参加
第二次世界大戦──中立国の試練、非交戦国アメリカ、フィンランドの中立主義
冷戦──伝統的中立国の中立放棄、オーストリアとラオスの永世中立

第三章 中立国と軍備

一 永世中立国の武装義務
中立条約上の防止義務
永世中立国の平時の義務

二 武装中立の有効性
武装中立の意義
武装中立の有効性に対する疑問

三 コスタリカの非武装中立
非武装中立の歩み
コスタリカの中立政策の特色

第四章 永世中立国、その役割と実情
一 永世中立国の国際貢献
対立する当事者間の架け橋・調停役
コスタリカ大統領アリアスによる中米紛争の調停
朝鮮戦争後の休戦協定

二 国連平和維持活動
PKOの意味と基本原則
冷戦後のPKO
変わりゆく公平性原則
永世中立国の参加

三 国際協調・連帯へのパラダイムの転換
スイスの立場
オーストリアの立場
イラク戦争

第五章 日本は永世中立国となるべきか
一 憲法九条の解釈
自衛隊の発足
九条の解釈

二 戦後の安全保障体制の推移
日米安保条約
国連の集団安全保障

三 新安全保障法制
新安全保障法制とは
新ガイドライン
集団的自衛権とは
存立危機事態における集団的自衛権の行使
新安全保障法制における他国軍隊に対する支援
改正国際平和協力法におけるPKOの任務遂行のための武器使用

四 日本の永世中立論
戦後から冷戦期
日ソ中立条約
冷戦後

あとがき
参考文献


礒村 英司[イソムラ エイジ]
著・文・その他

内容説明

二百年以上の歴史をもつ安全保障政策である中立政策。歴史上最も有名な永世中立国スイスを筆頭に、オーストリアやスウェーデン、フィンランド、コスタリカなどが永世中立や中立主義を掲げるが、現在中立政策は岐路に立っている。一方、戦後すぐの日本でも中立化が議論され、批判を受けつつも、非武装永世中立の可能性が論じられつづけている。

目次

第1章 中立国とはどんな国か(中立国とは;永世中立国とは)
第2章 中立国、その歴史(形成期;ナポレオン戦争;確立期;動揺期)
第3章 中立国と軍備(永世中立国の武装義務;武装中立の有効性;コスタリカの非武装中立)
第4章 永世中立国、その役割と実情(永世中立国の国際貢献;国連平和維持活動;国際協調・連帯へのパラダイムの転換)
第5章 日本は永世中立国となるべきか(憲法九条の解釈;戦後の安全保障体制の推移;新安全保障法制;日本の永世中立論)

著者等紹介

礒村英司[イソムラエイジ]
1970年生まれ。西南学院大学大学院法学研究科法律学専攻博士後期課程満期退学。西南学院大学非常勤講師、長崎県立シーボルト大学非常勤講師などを経て、福岡国際大学准教授。専門は国際法学、特に永世中立制度、武力紛争時の環境保護。国際法学会、日本平和学会所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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coolflat

21
つい最近、ウーマンラッシュアワーの村本氏が非武装中立論を唱えて話題となった。その村本氏に対し、様々なバッシングが浴びせられた。詰まるところ、非武装中立は現実的ではない、との一点で非難が浴びせられた。本当に非武装中立は現実的でないのか。そこで本書を読んでみた。本書を読む前までは、自分も非武装中立は“あり得ない”とはいかないまでも、どちらかというと、ない選択だなとは思っていた。ところがどっこい、読んでから後は、非武装中立も、現実的な選択肢どころか、“積極的に選ぶべき”選択肢に入るように思えるようになってきた。2018/01/16

樋口佳之

9
ただし、軍事的強制措置への参加は、安保理と特別協定を締結してはじめて加盟国の義務となるが、加盟国は、特別協定の締結を自国の憲法上の規定を理由にして拒否することができる(国連憲章四三条三項)。2017/01/18

HH2020

7
◎ スイスは永世中立国だと小学生でも知っているが、それ以上のことは私も含めて知る人は少ないのではないか。現在の中立国はスイスのほかにオーストリアやコスタリカなどがあり、また中立国にはいくつかの「型」があるそうだ。戦争に負けた後マッカーサーは「日本は太平洋のスイスたれ」と言ったという。憲法9条で戦争を放棄した日本は永世中立国になる道もあったのだ。軍事力による抑止は結局、際限がない。それを歴史に学んだはずであったのに。著者は最後に日本が中立国になる選択肢を控えめに提案するが検討の価値は大いにある。納得の良書。2017/03/09

乱読家 護る会支持!

3
現在の対米依存・対米従属では、戦争に我々が巻き込まれる可能性がある。 だから、武装中立を検討する余地があるのでは、、、、 現代の永世中立国は地政学的には世界の衝突地ではなく、技術力も低く、他国からは魅力の無い国々。だから、集団的自衛権の陣営に加わるよりも中立国を選択した。 一方、日本は労働者の質、技術力共に世界一。 太平洋の入り口に横たわる日本列島、戦略的価値は高い。メタンハイドレートを世界で最も有する国。 武装中立国になる為に、仮に現代の防衛費を3枚にしたら消費税の5%アップが必要、、、ありえへん。 2017/06/13

TMHR ODR

3
★×4。9条振りかざして日本も中立国になろーよ!という本なのかと思ったらそうでもなく、中立の定義、歴史、現在の日本の安保法制などを客観的に冷徹に説明してくれてる良本。これを読む前は、なんとなく日本は武装永世中立国になるべきだ、なんて考えていたけど、国際法上の中立の定義(結構ややこしい)、アメリカ様へ従属する今の安保法制じゃとうてい無理、非武装中立なんてもっと無理だと納得しました。2017/01/15

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