PHP新書<br> イギリス解体、EU崩落、ロシア台頭―EU離脱の深層を読む

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PHP新書
イギリス解体、EU崩落、ロシア台頭―EU離脱の深層を読む

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569831909
  • NDC分類 319.33
  • Cコード C0231

出版社内容情報

EU離脱の騒動でいちばん得をしたのはロシア。今後大国として台頭するのか? 山本七平賞を受賞した現地記者が経緯を解説、今後を占う。

岡部伸[オカベノブル]
産経新聞ロンドン支局長

内容説明

EU離脱派のオピニオンリーダー、ボリス・ジョンソン氏にとって、国民投票の結果は実は誤算だったという。彼には「僅差で敗北して存在感を高める」という思惑があったとされる。そんな離脱派の扇動により、英国の未来は変わった。残留派が6割を占めたスコットランドには、英国からの独立を問う住民投票を行う意向もあり、連合王国解体の危機だ。そしてこの騒動で高笑いをしているのがロシア。ウクライナ問題に伴う、EUによるロシア封じ込めが困難になるからだ。そればかりかロシアがEU離脱プロパガンダを行なった可能性すら指摘されている。老大国の激震を、現地記者が緊急報告!

目次

第1章 打算と誤解の離脱劇(キャメロンの危険な賭けと誤算;「離脱」が選ばれるとは思っていなかったジョンソン ほか)
第2章 EU崩壊の危機(EU成立の経緯;EUに対する英国の不満 ほか)
第3章 連合王国解体の可能性(スコットランド、再度の住民投票へ;北アイルランドやウェールズで何が起こるか)
第4章 再び英露の「グレートゲーム」が始まる(始まったロシアの逆襲;ロシア毒殺の伝統 ほか)

著者等紹介

岡部伸[オカベノブル]
1959年愛媛県生まれ。産経新聞ロンドン支局長。立教大学社会学部社会学科を卒業後、産経新聞社に入社。社会部記者として警視庁、国税庁などを担当後、米デューク大学、コロンビア大学東アジア研究所に客員研究員として留学。外信部を経て1997年から2000年までモスクワ支局長として北方領土返還交渉や政権交代などを現地で取材。その後社会部次長、社会部編集委員、大阪本社編集局編集委員などを務めたのち、2015年より現職。著書に『消えたヤルタ密約緊急電』(新潮選書、山本七平賞受賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kentaro

17
英国は常にロシアに厳しい姿勢をとってきた。発端となったのが、2006年に英国に亡命していたロシアの反体制活動家のリトビネンコ元中佐がロンドン中心部のホテルで放射性の毒物で暗殺された事件だった。 英国の独立調査委員会によると、リトビネンコ氏はプーチン政権を批判し英国に亡命したが、ホテルでお茶を飲んだ後に死亡。尿から猛毒の放射性物質ポロニウムが検出された。 英国調査委員会はロシアの国家的関与とプーチン大統領の関与を示唆し、関係は一気に冷え込んだ。このロシアは、毒殺の伝統があり、いつでもそれを実施できるという。2019/06/12

T坊主

10
英国の離脱から日本にも共通する問題が一杯、留学生、日本国籍取得の外国人の増加(日本は安易すぎるのではないか、日本語が十分できるのか、思想、信条等考慮しているのだろうか??)製造業の衰退、外国へ移転、二極化、エリート層の衰退、劣化、日本では更に硬直化、前例踏襲主義。2)英露の対立が始まるのか、ロシアの極右も左も資金提供をしてEU分裂を画策しているとか、現実の政治状況は血なまぐさいスパイ合戦、毒殺あり、突然死ありの世界。凡人でよかったな~。2016/10/22

ネコ虎

7
産経記者もこの程度の認識かとあきれる。ブレグジットを単にポピュリズムのなせるわざ、ひどい言い方としては貧乏で年寄りの低学歴でブルーカラー中間層に離脱を訴えたのが奏功したと貶めている。要するにおバカな大衆のやったことだと。本当にそんな皮相な認識でいいのか。先入観あり過ぎ。グローバリズムに反対して主権の復権を唱えるものとしては捉えない。EUを一生懸命擁護するだけの宣伝本のよう。と思ったら、ロシア非難に転じ、EU擁護はロシア非難のためのダシに使ったのかと。要は一貫してグローバリズム推進のためということ。 2016/11/07

西澤 隆

6
日本に住んでいると突然沸いて出たような気がするロシアとウクライナの戦争も、6年前のこの本ではすでに今回語られている独露間のエネルギーをめぐる立場の近さ、英露の対立等今の構図がすでに語られている。いわゆるブレクジットをめぐる反応もそれがEU崩壊や「グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国」の解体に雪崩を打って進んでいるわけではなく「できるだけ激変しないようにしたい」という力は本当に強いのだなと思う。6年後に今回のウ露戦争をめぐる本を読むと同じように感じるのか、「ああ世界はかわってしまった」と思うのか。2022/10/02

NORI

6
イギリスのEU離脱によって、鳴りを潜めていたロシアの台頭!立憲君主制で日本と同じ島国でもあるイギリスは、中国とどのように関係を持つか興味深い!2016/10/31

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