内容説明
人口減少対策はいまや全国の自治体や地域に共通する課題となっている。I・Uターンを多く迎え入れて社会増を実現した地域、県外や他市町村に住む地元出身者との関係を強めて活力を維持している地域など、住民自身が動き出した市町村は何が変わったのか。自治体の政策とともに集落・自治会・公民館まで分け入って現場の動きを取材。転換点となる戦略を4つのポイントから掘り起こす。
目次
1 最前線の町に学ぶ足元からのビジョンづくり(内と外の両面作戦で人口の社会増を実現―島根県邑南町;人口が減っても元気な集落を持続―秋田県五城目町)
2 人口減少に立ち向かう四つの戦略(戦略1 魅力的な子育て環境をつくる;戦略2 地域おこし協力隊の力を生かす;戦略3 農家を育て、地域に溶け込ませる;戦略4 地元出身者との関係を強める)
3 未来を切り拓く住民自治組織(小規模多機能自治で地域力アップ―島根県雲南市;七つの地区振興協議会を地区経営母体に―山形県川西町)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
32
空き家斡旋でIターン3世帯が定住(40頁~)。出羽自治会の空き家斡旋のしくみ(41頁図)と脚注*30で、空き家の改修や解体の費用として自治会費の一部や寄付金を積み立てているという。秋田県五城目町長の自慢(お宝)の上位3つは、きれいな水や空気、静かさ、隣近所との会話があがっている(77頁帯グラフ)。空き家の持ち主の意向上位3つは、現状維持、とりあえず解体、自己・親族利用(85頁棒グラフ、2012年71町内会に調査、72%回収)。福島県矢祭町の図書購入費は3百万円!? 矢祭もったいない図書館(109頁~)。2016/03/08
ばんだねいっぺい
25
地域資源を生かしつつ、暮らしにおけるアメニティを向上させ、その地域ごとに誰を呼ぶかを考える指名型人口誘致の戦略を取る。問題に対して当事者意識を持つ住民のいる市町村は頼もしくある。2017/01/17
Cazuo Tanaka
3
シリーズ第2弾を読んでしまった。小さな村おこしが沢山書いてある。2015/09/30
虎ボルタ
2
田園回帰シリーズの二作目。1と3を先に読んでたけど、何故かこれは集中力が続かなかった。地域起こし協力隊の話とか、それなりに面白かったのですが。2016/07/23