出版社内容情報
女性の働き方の課題を詳しく探ることにより、企業における男性の働き方、ひいては人事管理からみた企業経営のあり方を問う。ワーク・ライフ・バランス施策は企業業績を高めるか?
日本企業における女性の働き方の課題を探ることで、望ましい男性の働き方、企業経営のあり方、職場のあり方、人事管理の視点から描き出す。
データ分析、アンケート調査、インタビュー調査等をもとに、丹念に積み重ねた研究の集大成!
第1章 問題意識と本書の骨格
1 なぜ通常の企業における「女性の活躍」シナリオが非現実的か
2 雇用システム研究の重要性
3 ワーク・ライフ・バランスからの視点の重要性
4 議論のレベル
5 各章のポイント
第2章 コース別雇用管理制度による雇用の多元化
1 コース別雇用管理制度の推移と現状
2 1990年代まで筆者が論じてきたこと
3 総合職の転勤と昇進に関わる個人調査
4 配置転換とコース別雇用管理制度:JILPT2012年調査の再分析
5 一般職から総合職への転換とコース別雇用管理制度の廃止
第3章 パートタイマーから短時間正社員への展望
1 パートタイマー類型化
2 パートタイマーの基幹化
3 代替の進行
4 短時間正社員
第4章 WLBの要としての育児休業制度の運用
1 ほぼ完全に普及した育児休業制度
2 昇進・昇格と人事考課
3 WLB施策利用による昇進の「遅れ」
4 代替要員問題の深刻さ
5 育児休業制度は女子再雇用制度にとってかわったか
6 育児休業は本人にとって職業能力開発の妨げになるか
7 指標開発の重要性
第5章 「遅い選抜」は女性に不利に働いているか
1 問題の背景
2 女性管理職輩出の指標
3 「ウィン‐ウィン」と雇用システムに関する先行研究
4 昇進スピードと女性管理職そしてWLB
5 管理職の分析
6 育児休業利用との関係について
7 まとめ
付録
第6章 男女均等とWLB施策は企業業績を高めるか
1 はじめに
2 「ファミリー・フレンドリー」企業へ
3 ファミフレ、WLB研究の3つのレベル
4 まとめ
付録
第7章 中小企業では女性活躍は難しいか?
1 人事制度
2 女性活用について
3 WLB施策について
4 大阪の中小企業調査による男女均等とWLBの関連
第8章 女性活躍のための企業および職場レベルの施策
――WLBを促進する遅い昇進システムの基本的維持と仕事表の活用
1 雇用システム
2 仕事表の先行研究と論理
3 職場レベルにおける仕事表の重要性
4 仕事表の普及と賃金の支払い方法や処遇方法と無関係ではないか:海外事例
5 生産労働者、販売労働者以外での可能性:B社の事例
6 仕事表の機能
7 仕事表の限界
8 最後に:雇用システムと職場マネジメントからみた女性活躍
脇阪 明[ワキサカ アキラ]
著・文・その他
目次
第1章 問題意識と本書の骨格
第2章 コース別雇用管理制度による雇用の多元化
第3章 パートタイマーから短時間正社員への展望
第4章 WLBの要としての育児休業制度の運用
第5章 「運い選抜」は女性に不利に働いているか
第6章 男女均等とWLB施策は企業業績を高めるか
第7章 中小企業では女性活躍は難しいか
第8章 女性活躍のための職場レベルの施策―WLBを促進する遅い昇進システムの基本的維持と仕事表の活用
著者等紹介
脇坂明[ワキサカアキラ]
1953年富山県高岡市生まれ。1977年京都大学経済学部卒業。1982年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。経済学博士(京都大学)。岡山大学教授などを経て、1999年より学習院大学経済学部教授。現在、日本キャリアデザイン学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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