出版社内容情報
古典文学に記される「香り」について考察し、古代日本人の「匂い」に対する想いを解明。
古代の日本人は「香り」に鈍感であったというのが定説として流布しています。しかし、中世に至り「香道」という芸道をつくりあげるほど、「香」に執着した日本人が本当にそうであったのかと疑問を持った著者が、『古事記』『風土記』『日本書紀』『懐風藻』『万葉集』『続日本紀』などの古典文学に記される「香り」について考察し、その真相を解明します。
【著者紹介】
武庫川女子大学非常勤講師
内容説明
『古事記』『日本書紀』『万葉集』などの古典文学に漂う香り・匂いを読み解く。
目次
序文 香りが道になるまで―『いにしへの香り』上梓にあたって
はじめに 古代日本人の香りへの思い
第1章 「にほふ」と「かをる」
第2章 『古事記』の香り―屎尿より生まれた神
第3章 『風土記』の香り―地名は匂ふ
第4章 『日本書紀』の香り―香木の煙上る淡路島
第5章 『懐風藻』の香り―漢詩に閉じ込められた薫風
第6章 『万葉集』の香り―咲き匂ふ花たちばな
第7章 『続日本紀』の香り―梅を詠い、菖蒲を被く
著者等紹介
樋口百合子[ヒグチユリコ]
大阪府生まれ。奈良女子大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。現在、奈良女子大学古代学学術研究センター協力研究員。武庫川女子大学非常勤講師。香道志野流に入門以来、二十世家元・蜂谷宗玄宗匠の指導を受ける。冷泉家歌会「玉の緒会」創設時に入門、中断を経て平成12年に再入会。平成18年「平成の歌会」において産経新聞社賞、同19年同大賞を受賞。香道・歌道での名は、久禮(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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