出版社内容情報
特集は「薔薇の物語」。野生のバラから科学の力が生んだ青いバラまで、文化的な面も含め、日本独自のバラの世界をひもとく。【特集】「薔薇の物語」
花言葉は「愛」「美」。
世界でこれほど愛されている花はない。
薬用、食用、香料などとしての用途もある。
西欧世界の花というイメージが強いが、実は、母胎となった野生種の多くはアジア、中東の原産。
いくつかの種の自然交雑体をベースに、さまざまな人為交配を繰り返し、3000 年近くをかけて、現在の絢爛たる姿となったと考えられている。
日本も、その「物語」に深く関わっている。
近代バラの育種には、ハマナスやノイバラが大きな働きをした。
「青いバラ」を初めて作出したのはサントリーだった。
王朝の時代から、日本では中国から渡来したバラが栽培され、西欧とは異なる独自のバラ文化をもっていたことも興味深い。
1.総論:「バラ」から「薔薇」への長い旅路 上田 善弘(岐阜県立国際園芸アカデミー学長)
2.「中国大陸に野生バラを訪ねて」荻須樹徳(東方植物文化研究所主宰)
3.「日本の野生バラと薔薇文化」湯浅浩史(進化生物学研究所理事長・所長)
4.「薬品、香料、食品としてのバラ」曽田香料
5.「さらなる青さ、真の黒薔薇を求めて」田中 良和(サントリー植物科学研究所長)
コラム: ?バラ科の仲間(大出英子) ?日本の薔薇園 ?薔薇の文学(中井英夫) ?薔薇の音楽(「百万本のバラ」加藤登紀子) ?薔薇の絵画(谷川渥) ?「何故かくも多く「バラ・薔薇」がつくマンガや小説が多いのか?」(園江 満)
【連載】
〇珍品図鑑
〇論点
〇巻頭言
〇自然を読む
〇フィールドレポート海外
〇フィールドレポート国内
〇必読書
【短期連載】
〇地域の和食
【不定期連載】
〇生き物のいま
【投稿原稿】
【学会情報】ほか
BIOSTORY 編集委員会[ビオストーリーヘンシュウイインカイ]