内容説明
腸内細菌はこれまで私たちの健康の味方と考えられてきた。しかし最新の研究で、現代人の食生活の乱れ、ストレス、抗生物質の乱用などによって腸内細菌が異常に増え、腹部の張り、ガス、下痢や便秘を招く小腸内細菌増殖症=SIBOが発症することがわかってきた。現在、1700万人もの日本人が原因不明のお腹の不調に悩まされている。慢性的な疲れ、だるさ、集中力の低下、がん、動脈硬化、心不全、肝不全などあらゆる症状や病気につながるSIBOを予防・改善するための食事・生活習慣と最新療法を、腸のスペシャリストがくわしく解説。
目次
第1章 腸内細菌に操られるヒト
第2章 腸のガスから万病が始まる
第3章 医者もわかってくれないお腹のトラブル
第4章 小腸を襲うSIBOという難病
第5章 長年苦しんだ人を救う最新治療
第6章 最良最強の食事療法「低FODMAP食」
著者等紹介
江田証[エダアカシ]
1971年、栃木県生まれ。医学博士。自治医科大学大学院医学研究科修了。江田クリニック院長。日本消化器病学会奨励賞受賞。日本消化器病学会専門医。日本消化器内視鏡学会専門医。米国消化器病学会(AGA)インターナショナルメンバーを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チャー
10
腸内細菌のはたらきについて記された本。現代人の食生活の変化に伴う腸内細菌の変化が体に様々な不調をもたらすと警鐘を鳴らす。腸内環境を整えることが健康には重要と考えていたが、多すぎても良くないという事は初めて知った。個々の人によって腸内細菌のタイプは様々であり、万人に良い食事法はない。一般的に良いと言われているヨーグルトや納豆などの食品も人によっては不調を助長してしまう。お腹の不調は何らかの精神的な不調に結び付けられがちだが、食生活習慣や症状をきちんと把握することが大切。加工食品の多食はあまり良くないようだ。2021/02/12
だいだいだー
10
SIBOという病名は恥ずかしながら初めて聞いた🤫また、胃腸炎にはビオフェルミンという当たり前の処方を考えされられた🍀トレンドである腸内細菌、とくに小腸内細菌の今後のエビデンスに期待🐾本当にこれまでの常識が非常識になる!2020/11/25
ふなこ
7
KindleUnlimitedにて。膨満感で悩むことが多いから。書かれていることに当てはまる事があって、納得できた。小麦を食べると腹部の膨満感がすごく、米を食べてるどそんな症状が現れない。オリゴ糖をとっても腹部膨満感が出る。この2つをなるべくとらないように生きていこう。途中に出てきた「病院に行ってもストレスや呑気症と言われてしまう」というくだりにうんうんうなづいた。自分に当てはまることは参考に、そうでないことは気にせず、上手いこと知識を取り入れた生活を送りたい。2024/02/19
ジュリ
5
過敏性腸症候群はストレスが原因だといわれていたけれど、原因はストレスだけじゃない。腸内で異常に細菌が増殖をして、ガスや毒素を作ることが原因になっていることがある。腸によいと言われているものが過敏性腸症候群の人にとっては悪いこともある。2022/08/04
ぺんぐぃん
5
IBSと診断され、1年以上処方の薬を飲み続けているが、改善の兆しが無い。著者のSIBO(小腸内細菌増殖症)という考え方に接して、思い当るところが一杯あった。今まで腸内フローラのため、良かれと思って摂っていた発酵食品(納豆やヨーグルト)が小腸を疲れさせていたという理論に、愕然とした。これから主治医と相談して低FODMAP食を始めたいと思っている。2022/01/09