幻冬舎ルネッサンス新書<br> 日本における再生医療の真実

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幻冬舎ルネッサンス新書
日本における再生医療の真実

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  • サイズ 新書判/ページ数 160p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784344920033
  • NDC分類 491.11
  • Cコード C0247

内容説明

根本的な治療法のない変形性膝関節症に対し軟骨細胞シートによる関節難骨の修復再生効果を世界で初めて報告した東海大学整形外科チームの著者が、新しい領域の学問であり、法整備が未だ十分に整わない再生医療の真実について語る。ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授が樹立したiPS細胞を用いた治療のほか、「日本発世界初」の細胞シートを使った最新の研究などをわかりやすく紹介。また、民間バンクからの臍帯血の流出事件に端を発した「再生医療等安全性確保法」を無視した違法な細胞療法、有効性を声高に謳う、がん・免疫細胞療法やPRP(多血小板血漿)療法等における自由診療の横行について見解を述べ、患者が不利益を被らないように警告、知らないと恐ろしい自由診療における「再生医療」に警鐘を鳴らす。再生医療がロコモティブシンドロームへ応用されることによる健康寿命の延伸など、超高齢化社会における再生医療の意義を語る。

目次

第1章 再生医療とは何か
第2章 日本の再生医療はここまできている
第3章 なぜ日本の再生医療は自由診療なのか
第4章 再生医療新法で再生医療の枠組みは、どう変わったのか
第5章 臍帯血移植事件からみた再生医療の闇
第6章 安心で納得できる再生医療をどう選ぶか

著者等紹介

佐藤正人[サトウマサト]
東海大学医学部外科学系整形外科学教授。博士(医学)整形外科専門医、再生医療認定医。1991年防衛医科大学校医学科卒業。2001年防衛医科大学校医学研究科修了。自衛隊横須賀病院勤務、潜水艦あらしお臨時勤務、阪神淡路大震災医療派遣等を経験。2003年から東海大学医学部外科学系整形外科学に講師として勤務。2013年より現職。大学院在籍中に組織工学と再生医療に魅了されて臨床の傍ら研究活動を継続。日本発、世界初の細胞シートによる変形性膝関節症に対する再生医療の臨床応用を実現。再生医療新法下での臨床研究と治療を自ら実践している日本の再生医療のトップランナー。各省および日本医療研究開発機構(AMED)が扱う再生医療関連事業の評価委員等を歴任。日本整形外科学会代議員、日本再生医療学会代議員、日本軟骨代謝学会理事、日本結合組織学会理事、日本レーザー医学会理事、日本組織移植学会評議員等、関連学会の要職を多数歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

グレートウォール

7
前半は再生医療とは何かを題材に著者の専門分野の整形領域の再生医療を交えて解説されている。確かに最近よく目にするようになった再生医療だが、怪しい治療もあり注意が必要で、特に著者はがん治療に関しては全く信じていないことが強く書かれている。 再生医療等提供計画の区別に関しても詳しく書かれているためとても参考になった。申請が通った診療の多くがリスクのまだ低いとされる第3種にあたるが、厚労省のHPでちゃんとどのような診療か確認してから受診すると安心だと思った。 でもやはり再生医療には夢があるなぁ。2021/03/20

GX

4
再生医療が従来の治療方法に比べて、どのような点がすぐれているか、実際に再生医療を実施するまで、どのようなプロセスで実施されているのか、医学的な観点からだけでなく、関連する規制要件も含めて、詳細に解説されている。さらに、再生医療の明るい面だけでなく、闇の部分に関しても公平に扱っている。今後の再生医療の発展のためには、現状の闇の部分を直視し、そこをどのように扱っていくことが大事かということを教えてくれる。もっと、再生医療に関する正しい知識、関心が社会的に広まって欲しい。テクノロジー自身は価値観を持たないので。2019/03/29

__k

3
(勉強本)再生医療治療を検討されている方にこそ、有益な情報や考え方、注意すべきポイントが豊富に盛り込まれています.2021/02/07

aki

0
ルネッサンスかあ。幻冬舎本体で出してやりゃいいのに。佐藤先生、無理しないでね。他家(たか)細胞シートを使った変形性膝(しつ)関節症の治療法に取り組む、東海大学医学部の佐藤正人教授の著作。自分も変形性ひざ関節症(ひざ、のほうがしっくりくるよね)を患っているので、はやく保険適用されないかな、と期待を持って見守っています。軟骨の再生は難しいが、教授の細胞シートは移植して4週間後「確かに関節の表層に定着し、軟骨の変形は抑制され細胞外マトリックスは保持されていました」(39頁)。再生医療の入門書としても最適。2020/10/20

そぉ

0
☆2 第1種~Ⅲ種までの再生医療の方法と、保険適用/適用外の関係、またそれらが新法のどちら(再生医療等安全確保法 or 医薬品医療機器等法)に依拠しているのかの関係性がつかみきれなかったので再読が必要。 がん治療は細胞治療であるとはいえ、再生医療等の枠組みの中に入れることは良くないという主張。命に係わる病気であるがんにエビデンスの無い治療を自由診療で出来るようにしてしまっているのが、がん治療を第3種に分類している再生医療新法の汚点。とはいえ、この新法は再生医療の保険適用の早期化をもたらす良い点もある。2019/07/15

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