出版社内容情報
ウルグアイラウンド、APECにおけるEVSL協議、日タイEPA交渉、TPP交渉で日本がいかにして農産物を保護したか検証する。
本書の問題意識は2つある。一つは、農林族、農水省、JA全中からなる鉄の三角形が、国際交渉および国内政策意思決定過程でどのように影響力を行使し農産物を保護してきたか。もう一つは、多国間交渉、地域内交渉、二国間交渉のような多層的枠組みの違いが、国内政策意思決定過程と国際交渉過程でいかなる差異を生むかである。
内容説明
日本はいかにして農産物を保護したか。GATT・ラウンド、APECにおけるEVSL協議、日タイEPA交渉、TPP交渉の場における、日本の農産物貿易交渉を考察する。
目次
序章 農産物をめぐる貿易交渉における日本の対応
第1章 通商政策の重層化と日本農業
第2章 貿易交渉の分析枠組み:2レベル・ゲームモデル
第3章 農産物貿易自由化をめぐる国内政策意思決定システムの変遷
第4章 ウルグアイ・ラウンド農業交渉における日本の対応
第5章 APECのEVSL協議過程と日本の対応
第6章 日タイ経済連携協定における日本の対応
第7章 TPP交渉における日本の対応
終章 貿易交渉における農産物の扱いをめぐる展望
著者等紹介
三浦秀之[ミウラヒデユキ]
1982年生まれ。杏林大学総合政策学部准教授。上智大学比較文化学部(現、国際教養学部)卒業、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科修士・博士後期課程(国際関係学専攻)修了。博士(学術)。アジア開発銀行研究所研究員、早稲田大学アジア太平洋研究センター助手、杏林大学総合政策学部専任講師などを経て現職。その間、日本国際問題研究所若手客員研究員、早稲田大学日米研究所招聘研究員などを兼任。専門は、国際関係論、国際政治経済学、地域主義・地域統合論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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