出版社内容情報
「私たちは何をすべきか」を考える規範倫理学に対して、一歩後ろから「そもそも、なすべき正しいこととは何なのか」を考えるメタ倫理学。暗黙の前提をひっくり返し、議論の土台を新しく整備して、先入観や思い込みに気づかせてくれるのがメタ倫理学の役割だ。初学者向けに丁寧に論点を整理し、読者が自分の倫理を考える旅へといざなう。
内容説明
善いとか悪いってどういうこと?一歩下がって考えることで、深くて広い新しい世界が見えてくる。丁寧に論点を解きほぐし、読者が自分の倫理を考える旅へといざなう日本初、待望の「メタ倫理学」入門書!
目次
1 道徳のそもそもをめぐって(メタ倫理学とは何か;メタ倫理学にはどんな立場があるか)
2 道徳の存在をめぐって(「正しいこと」なんて存在しない―道徳の非実在論;「正しいこと」は自然に客観的に存在する―道徳実在論(1)自然主義
「正しいこと」は不自然であろうと存在する―道徳実在論(2)非自然主義的実在論
そもそも白黒つけようとしすぎじゃないのか―第三の立場と静寂主義)
3 道徳の力をめぐって(道徳判断を下すとは自分の態度を表すことである―表出主義;道徳判断を下すとは事実を認知することである―認知主義;そもそも私たちは道徳的に善く振る舞わねばならないのか)
著者等紹介
佐藤岳詩[サトウタケシ]
1979年北海道岩見沢市に生まれる。2010年北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、熊本大学大学院人文社会科学研究部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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