生態学フィールド調査法シリーズ<br> 安定同位体を用いた餌資源・食物網調査法

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生態学フィールド調査法シリーズ
安定同位体を用いた餌資源・食物網調査法

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  • サイズ A5判/ページ数 144p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784320057548
  • NDC分類 468
  • Cコード C3345

出版社内容情報

地球上の生態系の多くには,そこに生息する生物の間での食う-食われる関係が普遍的に認められる。食う-食われる関係を明らかにするには,その生物の餌(餌資源)が何であるかを明らかにする必要がある。近年,炭素・窒素などの生元素の安定同位体比を用いた餌資源解析が急速に発展し,餌と捕食者の体の安定同位体比を測定して両者の値を比較することで,捕食者がどのような餌を食べて,どの程度体内に同化していたかが解明できるようになった。特に,大量にサンプルが分析できる連続フロー型安定同位体質量分析計が登場してからは,本手法は広く餌資源の解析に用いられるようになってきた。しかし,安定同位体比の測定手法やデータの解析手法については,体系的にまとめられたものは少ない。

 そこで本書では,安定同位体解析を使って食う-食われる関係を探る一連の手法,すなわち,同位体比の基礎から,調査方法,サンプル処理法,データ解析法までの一連の研究手法について解説する。さらにその手法を用いて食物網を解析した研究例について紹介するとともに,近年発展している新たな同位体手法である放射性同位体とアミノ酸同位体についても取り上げる。これから安定同位体を用いた研究や実務を進めようとする方に手法を使っていただけるように,資源,食物網解析について,調査デザインから採集,測定,解析に至るまでできるだけ網羅的に紹介することを目指した。

第1章 食物網と同位体解析
1.1 はじめに
1.2 安定同位体とは
  1.2.1 平衡同位体効果
  1.2.2 速度論的同位体効果
1.3 同位体分析の歴史
1.4 生態系における同位体比の変動要因

第2章 陸上生態系での調査手法
2.1 はじめに
2.2 フィールドのサンプリング
2.3 陸上生態系での安定同位体解析の事例

第3章 湖沼・海洋における調査手法
3.1 はじめに
3.2 フィールドのサンプリング
  3.2.1 一次生産者:植物プランクトン
  3.2.2 吸引濾過によるフィルターへの採集
  3.2.3 動物プランクトン
  3.2.4 底生動物・魚
  3.2.5 無機炭素
  3.2.6 無機窒素
3.3 湖沼・海洋での安定同位体解析の事例

第4章 河川における調査手法
4.1 はじめに
4.2 フィールドのサンプリング
  4.2.1 藻類・落ち葉などの生産者
  4.2.2 流下有機物
  4.2.3 底生動物
  4.2.4 魚類などの大型消費者
4.3 河川での安定同位体解析の事例

第5章 安定同位体試料の処理・測定
5.1 はじめに
5.2 脱炭酸塩処理
5.3 脱脂処理
5.4 試料の秤量と包み方
5.5 試料の送付法

第6章 安定同位体比データの解析方法
6.1 はじめに
6.2 同位体濃縮
6.3 混合モデル
6.4 栄養ポジションと食物連鎖長
  6.4.1 窒素安定同位体比を用いた栄養ポジションの推定
  6.4.2 窒素安定同位体比を用いた食物連鎖長の測定

第7章 陸上生態系における同位体解析
7.1 はじめに
7.2 陸上生態系における炭素同位体比解析の研究例
  7.2.1 C3植物とC4植物の違い
  7.2.2 森林における炭素安定同位体比の垂直分布
  7.2.3 海洋や河川由来の炭素
  7.2.4 菌類の重要性
7.3 陸上生態系における窒素同位体比解析の研究例
  7.3.1 陸上動物による海産物の利用
  7.3.2 大気中窒素の利用
  7.3.3 資源解析
  7.3.4 環境変化に伴う食性の変化

第8章 湖沼・沿岸における同位体比解析
8.1 はじめに
8.2 同位体比解析の研究例
  8.2.1 食物網の歴史的変動について
  8.2.2 湖沼生態系での炭素安定同位体添加実験
  8.2.3 水域生態系での食物連鎖長研究
  8.2.4 沿岸における研究例
8.3 メタン食物網

第9章 新たな同位体比分析手法
9.1 はじめに
9.2 放射性炭素
9.3 放射性炭素を用いた研究事例
  9.3.1 陸域生態系の事例
  9.3.2 水域生態系の事例
9.4 アミノ酸同位体比
9.5 アミノ酸同位体を用いた研究事例
9.6 その他の同位体指標

索 引

目次

第1章 食物網と同位体解析
第2章 陸上生態系での調査手法
第3章 湖沼・海洋における調査手法
第4章 河川における調査手法
第5章 安定同位体試料の処理・測定
第6章 安定同位体比データの解析方法
第7章 陸上生態系における同位体解析
第8章 湖沼・沿岸における同位体比解析
第9章 新たな同位体比分析手法

著者等紹介

土居秀幸[ドイヒデユキ]
2005年東北大学大学院生命科学研究科博士後期課程修了。現在、兵庫県立大学大学院シミュレーション学研究科准教授、博士(生命科学)。専門は生態学、陸水学

兵藤不二夫[ヒョウドウフジオ]
2002年京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。現在、岡山大学異分野融合先端研究コア准教授、博士(理学)。専門は同位体生態学、森林生態学、土壌生態学

石川尚人[イシカワナオト]
2011年京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。現在、海洋研究開発機構日本学術振興会特別研究員PD、博士(理学)。専門は生物地球化学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。