生活人新書
描かれた食卓―名画を食べるように読む

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  • サイズ 新書判/ページ数 230p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140882160
  • NDC分類 720.2
  • Cコード C0271

内容説明

「食」というキーを使って古今の名画の扉を開いてみると、思いがけず次々におもしろいものが見えてきた。この本は、30年余り絵画とつき合ってきた著者が、一絵画ファンの視点から、名画を食べるように読み、味わいつくし、噛みくだいて紹介するものである。絵は好きだが美術書は難しい、という人がいる。まさにそういう絵画ファンのために書かれたのが、この本だ。

目次

第1章 さまざまな宴
第2章 家族の肖像
第3章 水辺と船の上
第4章 農民が食べる
第5章 旅とエキゾティズムと
第6章 レストランにて
第7章 子どものいる情景
第8章 歴史とファンタジー

著者等紹介

磯辺勝[イソベマサル]
1944年福島県生まれ。法政大学卒。文学座、劇団雲に研究生として所属。72年から美術雑誌『求美』、読売新聞出版局などの編集者を経て、90年フリーランスに。美術・工芸を中心に、食・旅・歴史・人物など広い分野にわたる記事を雑誌に寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホークス

41
1990年代に書かれた、食のある絵の美術エッセイ。鑑賞者目線で、自分なりの基準で語る。本来詩文が主である文人画に対して「文字が読めなければ絵の一部として眺めればよい」「文字と絵がバラバラに見える文人画はつまらない絵」と言う。蘊蓄にもハマらない。ルノワールが裸婦に没頭する契機に『舟遊びの昼食』を挙げるが、登場人物が誰かには意味を認めない。夭折した佐伯祐三が大阪出身だと知った著者のコメントが秀逸。「大阪弁でしゃべっている佐伯を想像すると、なぜかほっとする。それこそ本物の佐伯祐三だ」。カラー図版は少し。2022/04/26

おりがみ

6
名画に描かれた食卓の本です。「食べ物」よりも「食卓」をとりあげているので作品の個性的な物語がどの章からも伝わってきました。当然同じものでもだれがいつどこで食べるかで印象が決定的に変わってきます。静かに家族で囲む朝のお膳か旅籠でかっ込むどんぶり飯か、食と人間の生の描かれ方の多様さは最後まで飽きさせませんでした。おなかがすく、というよりはこの絵の食卓を体験してみたいという印象を受けるものが多くありました。2018/05/23

あらたま

2
川端龍子「佳人好在」涼しげ。祖父母の家を思い出す。画家もどうやら傑物だ。歌川広重「太平喜餅酒多多買(たいへいきもちさけたたかい)」酒軍対もち(菓子)軍の戦い。大きいやつ解説付きで見たい。2015/12/06

エヌる@遅れてきたルーキー

1
美術に興味や知識がある人が読むと「こういう見方もあるのかな」と楽しめる本、という印象。当時の食文化とか食材、調理方法を期待してしまったのでそこは自分が反省。2023/10/11

えきゅー

0
面白かったー。歌川広重の太平喜餅酒多多買がすごい可愛い。お酒と甘味の擬人化戦で、甲冑とか具足とか菓子折りの箱だったり酒樽だったり楽しいったらもう・x・2013/08/05

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