新潮選書
形態の生命誌―なぜ生物にカタチがあるのか

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106036835
  • NDC分類 463.7
  • Cコード C0345

出版社内容情報

蜂の巣の六角形、シマウマの縞、亀の甲羅など――生命が織り成す「形」に隠された法則を探り、進化のシナリオを発生のプロセスに見出す、生物学の新しい冒険!

内容説明

ヒマワリの花はなぜ美しい螺旋を描いているのか?シマウマや熱帯魚はどうして「アニマル柄」なのか?数学者もびっくりした蜂の巣の六角形構造とは?体節から生えてくる昆虫の翅の起源はなにか?最先端の進化発生学を援用しながら、「生命が織り成す形」の法則性を探り、個体の発生プロセスに進化のダイナミズムを見出す、生物学の新しい冒険。

目次

メタバイオロジー序説
イノチのカタチ―体節と左右相称
イノチの小部屋―細胞骨格の構造
不都合なカタチ―食道と気管
口のカタチ―タテグチかヨコグチか
不動の動のカタチ―植物の「原型」
数学的なカタチ―黄金比と螺旋
哲学的なカタチ―生成のアルゴリズム
模様のカタチ―チューリング・パターン
イノチをつくる散逸構造―ミツバチの巣の謎
カタチをつくる衝動―カメは甲羅を脱げるのか
逸脱したカタチ―天使の翼と昆虫の翅
カタチの原型―進化と発生のリズム

著者等紹介

長沼毅[ナガヌマタケシ]
1961年生まれ。辺境生物学者。広島大学大学院生物圏科学研究科准教授。専攻、微生物生態学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Arisaku_0225

16
面白い。生物のカタチを単に紹介するだけでなく、さらに踏み込んで「なぜそうなったのか」という疑問を追求しようとしている。それ即ち「進化的制約」があり、「構造」があり「数学」がある。途中ゲーテやカントなどの哲学者を引用しているのを見ると、生物学の根底にはなぜそうなったのかという「真理」を追求しようとする哲学がある。2023/12/05

Bartleby

15
なぜ生物に多様なカタチがあるのか。ひとつにはアンドリュー・パーカー『眼の誕生』に詳しいように眼という感覚器官が生まれ、捕食者/被食者という関係が明確になったからだ。ではどのようにそのカタチは形成されるのか。筆者はそのあたりの問題を読者とともに考えていく。話はあちこちするものの、形態発生を多角的に見ていて刺激になる。私はチューリング・パターンについて言及していないかと思って読んだがやはりさっと触れてあるだけだった。それに関する本を探しているがなかなか良いのが見つからない(思い当たる方がいたら教えて下さい)。2023/08/03

メルセ・ひすい

3
15-53 初出『考える人』‘08.夏~‘11春 エヴォ・デヴォっっ 進化発生学?発生進化 そうそうそう まず昆虫って何者? そう超能力 原理原則っ地球様の引力を最大限に意識して… 絶対ヒトが絶滅しても昆虫様はルンルンルン感じるし、理解できます 到底及びません だいたい世代の交代が スゲエよね ハヤェェっっ  奇妙で不思議な生物の形に、壮大な進化の秘密が隠されている。最先端の進化発生学を援用しながら、「生命が織り成す形」の法則性を探り、固体の発生プロセスに進化のダイナミズムを見出す、生物学の新しい冒険。2011/09/11

mame0729

2
バラエティ番組によく出演していた広島大学の長沼毅さんの本。形態学が専門でない著者の語り口が軽妙で面白かった。2008年~2011年にかけて『考える人』という雑誌で連載されていたもので、扱われている内容は多岐にわたっており、形だけでなく模様についても言及している。個人的には仮面ライダーの口がバッタの持つ「タテグチ」(著者のネーミングによる)ではなく我々人間と同じ「ヨコグチ」であることに違和感があったというくだりが好き。(2011年発行)2019/01/11

だがやもん

2
「形態」と言っても解剖学とかそういうのじゃなくて、フィボナッチ数列とか仮想植物の成長シミュレーションとか、カタチの発現・進化について。文体も軽妙で読みやすく、面白かった2013/12/09

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