講談社学術文庫<br> 「日本人論」再考

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講談社学術文庫
「日本人論」再考

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062919906
  • NDC分類 361.42
  • Cコード C0130

出版社内容情報

『武士道』『日本人とユダヤ人』『菊と刀』『敗北を抱きしめて』……、2000超の日本人論をあらためて読みなおす。明治以降、夥しい数の日本人論が刊行されてきた。『武士道』『菊と刀』『「甘え」の構造』などの本はなぜ書かれ、読まれ、そして好評を博すのか。そこには、私たちを繰り返し襲う「不安」がある。欧米文明に遭遇し、戸惑う近代日本人のアイデンティティの不安の在処を抉り出す。本書は、日本人論の総決算であり、150年間の近代日本の物語でもある。(講談社学術文庫)

 はじめに
第一部 「日本人論」の不安
 第一章 「日本人論」が必要であった理由
  日本について考えるとは「比較」すること/日本の三つのモデル/江戸時代の「外国」/他<br>
 第二章 「富国強兵」──日清・日露の高揚期
  四冊の日本人論/書いた四人/『日本風景論』/『代表的日本人』/他
 第三章 「近代の孤児」──昭和のだらだら坂
  その後の四人/「日本人論」が必要とされなかった時期/他
第二部 「日本人論」の中の日本人たち
 第四章 臣民──昭和憲法による民主主義的臣民
  短いまえがき/戦後最初の日本人論/「しかしまた」と「ふさわしい位置」/他
 第五章 国民──明治憲法による天皇の国民
  滅びる日本を憂うこと/「国民」の前身としての幕末浪士/他
 第六章 「市民」──タテ社会と世間
  日本人が生きている世界/「兎角に人の世は住みにくい」/他
 第七章 職人──もの言わず、もの作る
  日本人は職人/職人とは「生き方」/「工夫」がだいじ/一九六〇年代の変容
 第八章 母とゲイシャ──ケアする女たち
  『「甘え」の構造』のいま/「甘え」はよいのか悪いのか/他
 第九章 サムライとサラリーマン──文と武の男たち
  「高貴な野蛮人」としての武士/乃木将軍と『武士道』/いまに生きるモデル/武士からサラリーマンへの変容/他
 第十章 「人間」──すべてを取り去って残るもの
  「人間」という名の日本人/ユダヤ人とのコントラスト/他
第三部 これからの日本人論
 第十一章 これまでに日本人論が果たした役割
  三つの時期の日本人論の果たした役割/積極的で対外的な第一の時期/防衛的で、内向的な第二の時期/他
 第十二章 これからの日本人と日本人論
  「日本人論」が必要でなくなるとしたら/他
 参考文献
 「日本人論」関連年表(太字は「日本人論」に関わる著作)
 あとがき
 学術文庫版へのあとがき 『「日本人論」再考』、その後


船曳 建夫[フナビキ タケオ]
著・文・その他

内容説明

明治以降、夥しい数の日本人論が刊行されてきた。『武士道』『菊と刀』『「甘え」の構造』などの本はなぜ書かれ、読まれ、そして好評を博すのか。そこには、私たちを繰り返し襲う「不安」がある。欧米文明に遭遇し、戸惑う近代日本人のアイデンティティの不安の在処を抉り出す。本書は、日本人論の総決算であり、百五十年間の近代日本の物語でもある。

目次

第1部 「日本人論」の不安(「日本人論」が必要であった理由;「富国強兵」―日清・日露の高揚期;「近代の孤児」―昭和のだらだら坂)
第2部 「日本人論」の中の日本人たち(臣民―昭和憲法による民主主義的臣民;国民―明治憲法による天皇の国民;「市民」―タテ社会と世間 ほか)
第3部 これからの日本人論(これまでに日本人論が果たした役割;これからの日本人と日本人論)

著者等紹介

船曳建夫[フナビキタケオ]
1948年東京生まれ。東京大学教養学部教授学科卒業、ケンブリッジ大学大学院社会人類学博士課程修了(Ph.D.)。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は文化人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Shin

17
何年も前、留学から帰ってきて〈自分の日本人としてのアイデンティティ〉というものが分からなくなり、いわゆる「日本人論」を読みあさった時期があった。この本は「日本人論・論」とも言うべき立ち位置から書かれていて、明治維新から戦後にかけて、なぜ日本人には〈日本人論〉が必要とされてきたかが論じられている。まさしくアイデンティティが揺らいだ時に日本人論が求められるのであり、自分もまさにその動機でこの類の本を求めていたことが再確認されて我ながら苦笑する。ただ少し、自分の立ち位置もメタレベルに移った気はする。2014/06/22

アメヲトコ

9
なぜ日本で「日本人論」が求められるのか。『武士道』から『敗北を抱きしめて』まで、著名な日本人論を取り上げて読み解き、その背景にあるものを考察した本。アイデンティティの不安を鍵とする立論は明快で分かりやすいですが、ちょっと分かりやすすぎる気もしないでもない。そのあたりはテレビ用ゆえか。2019/03/22

還暦院erk

4
図書館本。斎藤美奈子さんの本に出ていたのをきっかけに借りた。結構時間をかけて読了。語り口はわかりやすいが情報量が多くて…近現代史の知識が無いのでキツイの(泣)。やはり、既存の社会評論の主だったものは読もうと試みなければなぁ、と痛感した。「名前だけは知ってて未読」の本を巻末年表コピーしたから、これからチェックしなければ。いっぱいあるんだよこれが。2017/06/05

かやは

4
過去の日本人論はどのような時代背景から生まれたものか、日本人論が必要とされるわけはなにか、が書かれている。悪しき風習と思われるものが、何故今でも続いているのか。それの有用性を考えてみる。日本という国は、個人にとっては生き抜くい部分もあるかもしれない。しかし国としては非常に壊れにくく、循環する社会になっているんだな、と思った。今までは対西洋の日本論だったが、これからは対亜細亜となっていくようだ。2013/01/30

Kazuyuki Kuroki

3
ベネディクトの『菊と刀』を読んだとき、「菊って天皇家のことじゃなかったのか!」と驚いたことを思い出す。日米戦争のときに政府がベネディクトに命じて書かせたものなので、てっきり菊とは天皇家を指すものだと人は思っているのである。そのことがこの本では指摘されている。同様の誤解がある本として、中根千枝の『タテ社会の研究』についても言及されている。中根が比較対照としたヨコ社会とはインドの社会であって、欧米白人の社会ではない、というものだ。中根のこの著述については、不勉強にして読んでいないため、私はこの通りの誤解をして2017/05/09

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