講談社現代新書<br> 貧困世代―社会の監獄に閉じ込められた若者たち

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講談社現代新書
貧困世代―社会の監獄に閉じ込められた若者たち

  • 藤田 孝典【著】
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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062883580
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0236

出版社内容情報

『下流老人』が20万部超えのベストセラーとなった著者の待望の新書第2弾!今回は若者の貧困に着目し、一億総貧困社会を読み解く「貧困世代(プア・ジェネレーション)」は下流老人よりも悲惨だ!

「現在の若者たちはもはや、ロスト・ジェネレーションのような一時的な就職難や一過性の困難に置かれているのではない。雇用環境の激変を一因とする、一生涯の貧困が宿命づけられている。

 若者たちは何らかの政策や支援環境の再編がない限り、ワーキングプアから抜け出せないことも増えてきている。

 ここでわたしは、現代の若者たちは一過性の困難に直面しているばかりではなく、その後も続く生活の様々な困難さや貧困を抱え続けてしまっている世代であると指摘したい。彼らは自力ではもはや避けようがない、日本社会から強いられた貧困に直面している。日本史上でも類を見ない、特異な世代である。

 だからこそわたしは、彼らの世代を、『貧困世代(プア・ジェネレーション)』と総称することにした」(「はじめに」より)
 
 
 大多数の若者たちは、現代日本の社会構造のおかげで、夢や希望を叶える活力を持ちながらも、それを生かせずにもがいている。しかも悪いことに、若者たちは支援が必要な存在だと認識されておらず、社会福祉の対象としては扱われてこなかった。
 貧困世代約3600万人はまるで、日本社会がつくった監獄に閉じ込められている囚人のようである。
 若者は働けば収入を得られる、若者は家族が助けてくれる、若者は元気で健康である、昔の若者のほうが大変だった、若者の苦労は一時的なものだ・・・・・・こうした「大人の言説」はすべて間違っている。

 本書では、所持金13円で野宿していた栄養失調状態の20代男性、生活保護を受けながら生きる30代女性、ブラック企業でうつ病を患った20代男性、脱法ハウスで暮らさざるを得ない20代男性の事例などの、筆者自らが聞き取った体験談を分析し、いかに若者が社会からこき使われ、疲れ果て、貧困に至っているのかを書き尽くす。
 貧困世代のつらさを全国民が深く理解し、いびつな社会構造を変えなければ、下流老人も含めた日本固有の貧困問題は絶対に解決しない。

はじめに
第1章 社会から傷つけられている若者=弱者(じゃくしゃ)
第2章 大人が貧困をわからない悲劇
第3章 学べない悲劇――ブラックバイトと奨学金問題
第4章 住めない悲劇――貧困世代の抱える住宅問題
第5章 社会構造を変えなければ、貧困世代は決して救われない
おわりに


藤田 孝典[フジタ タカノリ]
著・文・その他

内容説明

学生はブラックバイトでこき使われて学ぶ時間がない。社会人は非正規雇用や奨学金返還に苦しみ、実家を出られない。栄養失調、脱法ハウス、生活保護…彼らは追いつめられている。

目次

第1章 社会から傷つけられている若者=弱者(栄養失調状態で駆け込んでくる;事例1 所持金13円で野宿していた伊藤さん(21歳男性) ほか)
第2章 大人が貧困をわからない悲劇(あまりにも「しんどい」;ソーシャルワークという方法 ほか)
第3章 学べない悲劇―ブラックバイトと奨学金問題(ブラックバイトの発見;「殺してやるからな」 ほか)
第4章 住めない悲劇―貧困世代の抱える住宅問題(住宅政策の議論は希薄;住宅は最大の福祉制度である ほか)
第5章 社会構造を変えなければ、貧困世代は決して救われない(アセスメントを最重視せよ!;生身の若者に接する大切さ ほか)

著者等紹介

藤田孝典[フジタタカノリ]
1982年生まれ。社会福祉士。ルーテル学院大学大学院総合人間学研究科博士前期課程修了。NPO法人ほっとプラス代表理事。聖学院大学人間福祉学部客員准教授。反貧困ネットワーク埼玉代表。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。厚生労働省社会保障審議会特別部会委員(2013年度)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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mitei

318
如何に日本では若者に冷たい社会なのかがよくわかる。私も周りの友人が所帯を持って子供を育てるストレスから鬱で仕事を辞めるかどうか、追い詰められてる横で部長クラスの人がFacebookの様なSNSで楽しそうに孫とのひと時を過ごしてるのを見ると日本社会の将来は暗澹たるものになるなぁと思う。2016/04/08

やすらぎ🍀

154
これからの世界は何処に向かい、日本の働き盛りの人々の生活はどうなるのだろうか。先の見えないこの社会に希望を持ち続けられるのだろうか。所有を諦め効率を求めざるを得ず、実体への関心が薄れ、喜びの感性は変わり、自らを刺激するものを求める。社会が変わり人が変わるのではなく、人の生き方が変わり社会が追いかけて少しずつ変わっていく。その狭間を過ごす世代は、強制的な変化を求められ、リスクを避ける行動を取る。本題のとおり、強いられた貧困に閉じ込められた人々がいる。希望を探し続けている生活の先に、微かな光でも射してほしい。2020/05/06

kinkin

86
思っていたよりずっと悪い状況に暗い気分になってしまった。これはじっと我慢していれば良くなる状況でもないがかといっていますぐ対策が出てきて解決できる問題でもない。悪いもの探しに意味がないかもしれない。しかし著者が後半で書いている「貧困や格差は意識しなければ見えてこない」とある。失業者率が減ってきた、景気回復etc、彼ら彼女たちが食べるだけでも精一杯で住む場所すら満足にない状況だ。働く意志が少ない、途中で辞めてしまうなどと言われるにはその理由はほとんどが社会の悪循環の結果ではないか。貧乏と貧困は決定的に違う!2016/09/02

GAKU

63
このような若者達が増えているのは事実でしょう。単に「個々の問題、責任でしょう。」とは言えない厳しい現実、雇用市場はあると思う。しかし一部の実例を挙げているだけでは、どの程度信憑性があるのか?という疑問も残る。多くの若者達が該当するとは思えないのだが?私の認識が甘いのでしょうか?読んでいて暗い気分になりました。何か最近の若者達って真面目で小じんまりまとまってしまって、面白味が無い気がするんですよね。これも厳しい現実の影響なのですかね?私が若い頃は楽しかったけれどな〜。社会に恵まれていたのでしょうか? 2018/01/17

なかしー

59
「ハウジングファースト」といえばホームレス対策を想起させるが、考えが甘かった。日本では、家賃が高く、現状の所得では実家から出られない若者が多く存在している。著者は、貧困層への家賃補助制度が不十分なことが要因だと指摘する。 海外の事例として、不況時の経済政策としてハウジングファーストの有効性を言及している書籍「経済政策で人は死ぬか?」D.スタックラー、S.バス共著とクロスチェックさせるとより理解が深まる。2022/09/03

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