日本の最終講義 (増補普及版)

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  • サイズ 46判/ページ数 778p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784044006969
  • NDC分類 041
  • Cコード C0095

出版社内容情報

学問を志してからの道程、恩師・同僚・生徒たちとの交流や大学の思い出、そして自らの学問や人生にたいする真摯な思いと思想の核心――日本を代表する「知の巨人」たちが残した、学問の総決算ともいえる最終講義を精選。令和時代に残すべき名講義の一大アンソロジー。増補も付したハンディな待望の増補普及版。

内容説明

学問への真摯な思いと探究心、恩師や仲間たちとの邂逅―政治学・経済学・歴史学・社会学・仏教学・哲学ほか、日本の礎を築いてきた先達24人の言葉が心をゆさぶる。真の教養がここにある!

目次

禅は人々を、不可得という仕方で自証する自己に目ざめさせる(鈴木大拙)
利子論(宇野弘蔵)
イギリス経済史における十五世紀(大塚久雄)
人文科学における共同研究(桑原武夫)
中国古代史研究四十年(貝塚茂樹)
最終講義 オーギュスト・コント(清水幾太郎)
数学の未来像(遠山啓)
インド思想文化への視角(中村元)
建築空間の構成と研究(芦原義信)
人間理解の方法―「わかる」と「わからない」(土居健郎)〔ほか〕

著者等紹介

鈴木大拙[スズキダイセツ]
仏教哲学者。1870年(明治3)石川県金沢市生まれ。本名、貞太郎。東京帝国大学在学中、鎌倉円覚寺の今北洪川、釈宗演に参禅し、大拙の道号を受ける。97年渡米、イリノイ州オープン・コート出版社の一員となる。滞在中の1900年『大乗起信論』を英訳して学会の注目を集め、07年『大乗仏教概論』を英文出版。帰国後、東京帝国大学、学習院大学、真宗大谷大学で教鞭を執る。45年鎌倉に「松ヶ岡文庫」を設立。49年6月より一〇年間渡米。コロンビア大学など欧米の各大学で仏教や禅思想を講じるほか、日本文・英文の膨大な著書や論文を残し、禅を「ZEN」として世界に広める大きな功績を残した。49年日本学士院会員選定。同年11月文化勲章受章。66年(昭和41)没

宇野弘蔵[ウノコウゾウ]
マルクス経済学者。1897年(明治30)、岡山県倉敷市生まれ。1921年、東京帝国大学経済学部卒業。マルクスの『資本論』を批判的に読み込み、その理論とイデオロギーとを分離。客観的法則に基づく科学的方法を導入し、経済学の研究を「原理論」「段階論」「現状分析」の三段階に分けて体系化する方法(宇野理論)を提唱。その独自の経済学体系は「宇野学派」の基礎となり、国内外の経済学界に大きな影響を与えた。東北帝国大学助教授、東京大学社会学科研究所教授、法政大学教授等を歴任。77年(昭和52)没

大塚久雄[オオツカヒサオ]
経済史学者。1907年(明治40)京都府生まれ。東京帝国大学経済学部卒業。在学中、内村鑑三に師事して無教会派のキリスト者となる。マックス・ウェーバー社会学とマルクス経済学から大きな方法的影響を受けつつ、近代資本主義の形成過程を研究。両者を総合した独自の理論を構築し、その学説は「大塚史学」と称されるほど、日本の経済史研究や社会科学に多大な影響を与えた。法政大学教授、東京大学教授、国際基督教大学教授等を歴任。70年朝日賞受賞。92年文化勲章受章。日本学士院会員。主著に『近代欧州経済史序説』(第一回毎日出版文化賞人文・社会部門)等がある。96年(平成8)没

桑原武夫[クワバラタケオ]
フランス文学者、評論家。1904年(明治37)福井県生まれ。京都帝国大学文学部仏文科卒業。アランやスタンダールの研究・翻訳で知られる一方、46年「第二芸術論」で俳壇・歌壇に論争を巻き起こすなど、戦後近代主義のオピニオンリーダーとして大きな役割を果たす。東北大学助教授を経て、48年より京都大学人文科学研究所教授(のち所長)。『ルソー研究』(第五回毎日出版文化賞)等、学際的共同研究を積極的に推進し、多数の若手研究者を育成した。また、京都大学学士山岳会の隊長として、58年パキスタン領のチョゴリザ山への登頂を成功に導く等、多方面で活躍した。74年勲二等瑞宝章、87年文化勲章、同年レジオン・ド・ヌール勲章受章。74年度朝日賞受賞。79年文化功労者顕彰

貝塚茂樹[カイズカシゲキ]
中国史学者。1904年(明治37)東京生まれ。地質・地理学者の小川琢治を父に、工学者の小川芳樹を兄に、物理学者の湯川秀樹と中国文学者の小川環樹を弟にもつ。京都帝国大学文学部東洋史学科卒業後、32年東方文化学院京都研究所(現・京都大学人文科学研究所)に入所。甲骨文字、金石文の研究等に大きな業績を残し、中国史の幅広い実証的研究で知られた。京都大学人文科学研究所教授、同所長を歴任。74年勲二等瑞宝章受章。76年文化功労者顕彰。84年文化勲章受章。主著に『中国古代史学の発展』(47年度朝日文化賞)、『諸子百家』(第16回毎日出版文化賞)等がある。87年(昭和62)没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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sukham

2
①初っ端から鈴木大拙は余りにシンドいので、逆向きに読んだ。②小泉八雲…「共感的な人間性を持ち合わせているのなら厳正な学問を積んだ人こそが、最もよく民衆の言葉と口承された詩歌を会得し且つ最善の結果を導き出せる」象牙の塔の住民には無理。③中村元…(所謂伝統的仏教学者などへの)50年前の激烈ナル批判・提言。☆権威への盲信はアカン!→「西洋人編集のサンスクリット辞典に出ている意味は所詮推定の結果であり、想像に他ならない」④阿部謹也…西洋史(就中ドイツ史)専門家の看板を(いい意味で)欺く最終講義。刮目し、唸った。2023/08/10

がっちゃん

1
講義締めの言葉に重みを感じる。この値段でいいんですか?2022/10/02

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