出版社内容情報
団塊の世代が75歳になる2025年、家でも病院でも死ねなくなる!? 「多死社会」を迎えて病院がパンク、政府は在宅の看取りを推奨するが、訪問医師、訪問看護師、介護福祉士の数が足りない。今、何をすべきか? 豊富な現場取材をもとに考察する。
内容説明
団塊の世代がすべて75歳以上になる2025年、病院でも家でも死ねなくなる!?知っておきたい、多死社会の介護と看取りの現実。
目次
第1部 日本で老いて死ぬということ(生きがいの喪失と回復;難しい「平穏な在宅死」;口から食べたい)
第2部 介護の現実―在宅・施設それぞれのリアル(3人介護;遠距離介護;ダブルケア;虐待を防ぐ;在宅でみる;訪問看護師の力;特養で看取る)
第3部 老いは地域社会で見守れるか(地域で暮らす;コミュニティ再生;未来へつなぐ)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
59
朝日新聞神奈川版に掲載されていたようです。2025年団塊世代がすべて75歳以上となる年に、神奈川県では6人に1人がその75歳以上になるという恐ろしい数字からはじまるこの本。もう「老人破産」の類の本は読まないことにしていたのですが、これは介護する側の視点から書かれた本であり、神奈川の取り組みが丁寧に掲載されているので手にしました。最期をどこで迎えるか、延命治療はどうするかなど、多々のケースを取り上げ取材してあります。しかしいくらかかるのか。実際に介護する側にそこまで負担できるのだろうかと考えてしまいます。2016/06/26
おかむら
35
朝日新聞神奈川版の連載を書籍化。新聞なので前向きな取組も紹介してあるものの、読後思うのは、老後の自分が今思ってるようには多分いかないだろうなーってわかったとこが怖いってことかな。認知症も怖いし、自宅で転倒も怖いし、食べ物飲み込めないのも怖いし、なんか子どもや周りに迷惑かけそうなのが怖い。そしてそんな高齢者がうじゃうじゃ増えそうなのも怖い。2018/09/05
Twakiz
31
認知症・高齢者介護の現場でおこっている具体例をたくさん紹介している.親の介護をしながら子育てもしなくてはいけない「ダブルケア」という用語を初めて知った.肉親だからこそ複雑でなかなか紐解けない関係性や感情がうずまく介護の現場での「介護放棄」や「介護殺人」などという物騒な案件も,大変な状況では(あってはならないのだけども)理解できる.自分も親の介護のようなことは,とんと関われていない.高齢社会は皆の問題.これからの若い人たちは,より大変だ.子供たちの世代に,大変申し訳ない.2017/05/06
うさうさ
28
2025年に団塊の世代が全員75歳になった時に起こる医療、福祉崩壊について。何と恐ろしい。自宅で死ねるなんて思ってもいない私から見ると、自宅で死にたい人が半数もいる事に驚く。この手の本を読むと、個人にとっても、家族にとっても、日本にとっても、長寿の利点は何なのかと考えてしまうね。2016/10/01
アキちゃん
11
歳を取っても自宅で安心して生活するには、訪問看護は絶対に必要だと思う。高齢者が自宅で安心して生活できる仕組みにお金が流れるようにしてほしいと思う。2018/12/20