出版社内容情報
脳のはたらきを知れば、使い方も見えてくる!記憶障害や失語症の権威が、わかりやすく解説します。
内容説明
勉強ができても、仕事もできるとは限らない。自分で考える力が身につく、本当の「学び」とは何か?脳の基本的な構造や記憶のしくみ、経験を積むことや体で覚えることの重要性、上手な休み方などを通して、脳の研究の歴史をひもときながら、記憶障害や失語症の治療に長年携わってきた著者が、わかりやすく解説します。
目次
第1章 学びにかかわる脳(大脳皮質は分業体制;記憶にかかわる領域)
第2章 脳は育つ(記憶をつくっていく;思考とワーキングメモリー;言語を獲得する)
第3章 脳は可塑的である(失語症から回復する;神経回路と可塑性;可塑性と学習との関係)
第4章 脳を育てる学び方(現場で学ぶ;表現活動をして、記憶を整理する;グループを学ぶ;脳を休める)
著者等紹介
岩田誠[イワタマコト]
1942年生まれ。東京女子医科大学神経内科主任教授、同大学医学部長を経て同大学名誉教授。メディカルクリニック柿の木坂院長。専門は神経内科学、神経心理学。米国神経学会外国人フェロー。仏国立医学アカデミー外国人連絡会員。『見る脳・描く脳』(東京大学出版会)で、毎日出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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けいしゅう
11
人生のすべて―たとえば小さく揺れる公園のブランコやワンコインランチの学生時代やぞっとする海辺の静寂やいつか見た星の瞬きだとか―は脳内反応に置換できるし人生とはつまり神経物質の伝達にすぎないという態度は、ただ置換可能であるという事実を過剰に演繹した科学的ニヒリズムなのだと僕は度々自分に言い聞かす。だがその一方であわよくば自分の脳の性能を只管向上させたいと思っているところもある。これはもしかすると人類が直立二足歩行以来その脳を発達させ続けてきた、その数十万年の種族的習性が無意識裡に現れているのかも知れない。2019/01/31
I.T
9
脳の仕組みは、いまだ解明されていないことも多いから、これからの研究結果が待ち遠しい!脳のためにもちゃんと寝よう!2018/04/09
乱読家 護る会支持!
5
頭を良くするためには「ワクワク体験」「言葉や絵で表現する」「記憶に感情の荷札をつける」。いっぱい失敗して、いっぱい成功すること。ネアンデルタール人は、手先はホモ・サピエンスより器用だったが、言語力が弱く文明を進化させれなかった。やはり、アウトプットしない学びは、身につかず、脳力アップにつながらないようです。本や講義、ワークショップで学んだ事は、自分なりの言葉で表現する。そして、他者からフィードバック(コメント)をもらう。そして、学んだ事を、どこかで使う。2017/04/12
Arick
2
面白かった。 体験学習やフィールドワークの大切さは経験的に知っていたが、 脳の仕組みを用いて解説している。 説得力が増す。 しかも、複雑な脳のことを分かりやすい平易な文章で書いてくれていて読みやすい。2016/12/05
takao
1
ネアンデルタール人の文化は何十万年も変化がなかった。言語がなったためと思われる。現場、表現活動で記憶保持、グループ学習、 2021/11/24