内容説明
生物のかたちを生み出すエピゲノム、超生命体をデザインする微生物―最新科学が新しい生命像を描き出している。多様な環境を生きぬく力をもつ生命のデザインを社会に適用する新しい学問が、生命デザイン学だ。コミュニケーション空間、空気と雰囲気、予測手法などのデザイン分野での展開がいまおもしろい。
目次
第1章 生命からデザインを学ぶ
第2章 微生物が超生命体をデザインする
第3章 コミュニケーション空間をデザインする
第4章 空気と雰囲気をデザインする
第5章 予測手法をデザインする
第6章 最適化アルゴリズムをデザインする
終章 生きている社会、そのながめ方・つくり方
著者等紹介
小川(西秋)葉子[オガワニシアキヨウコ]
1961年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所専任講師
太田邦史[オオタクニヒロ]
1962年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。理学博士。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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乱読家 護る会支持!
3
生命の仕組みをヒントにしたデザイン法を学ぶ。エピゲノム、腸内フローラなどの新しい生命観とデザイン。大都市のコミュニケーション空間としての公園デザイン、国の政策をめぐる空気のデザイン、脳や遺伝のしくみを応用した予測手法のデザイン。生きている社会のながめ方と作り方、などなど。子ども向けのジュニア新書なのに、結構専門的な内容で、、、しかも視点が遺伝子構造の話から、都市デザインまで幅広くて、、、まあ、よーするに私には理解できる範囲を超えておりました。(T ^ T)2016/08/10
カワウソさん
2
生命の構造はとても合理的だ。生命デザイン学とはそうした生命の合理性からヒントを得て、ものづくりへと役立てる。ものづくりで重要なのは「アイデア」であるが、40年と培ってきた生命の歴史には無数のアイデアにあふれている。この著書には都市空間に生命デザイン学を応用しようとする取り組みについて書かれている。自然に適応するという考えは、意図されてないにせよ生命デザイン学ができる前からあったように思う。日本における「縁側」もまさにそれの一つではないだろうか。生命デザイン学が求める形とはまさにこれではないかと思う。2016/06/18
takao
1
松尾 『人工知能は人間を超えるか』 8F007.1マ 大学007.13Ma85j 公 豊田 『データマイニング入門』 県立 20082021/02/24
トントンみん
1
タイトルだけみて購入。高校生物は受験したのでなんとかなると思ったけど難しかった。2018/08/01
Yuichiro Katayama
1
バイオミメティクスについての本ではない。6人の執筆者がそれぞれの専門分野において、生物に関係する「何か」とさまざまなデザインについて関連をもたせて述べている。が、章によってはあまりデザインに関係ないことも。腸内細菌叢の話は興味深かった。2017/08/07