出版社内容情報
生命のもつ体内時計のしくみの解明。ショウジョウバエを用いたこの研究は、分子行動遺伝学の劇的な成果の一つだ。次々と新たな技を繰り出し一番乗りを争う研究者たち。ノーベル賞に至る研究レースを参戦者の一人がたどる。
内容説明
生命にそなわる体内時計のしくみの解明。ショウジョウバエを使って行われたこの研究は分子生物学の発展がもたらした、行動遺伝学の最も劇的な成果の一つだ。次々と新たな技をくり出し一番乗りを争う研究者たち。熾烈な競争のもと、失意と栄光のシーソーゲームを制する者は誰か。ノーベル賞に至る研究レースを参戦者の一人がたどる。
目次
第1章 時を刻む遺伝子の発見
第2章 最初に謎を解く者
第3章 体内時計のパーツを探せ
第4章 ゲノム解読の余波
第5章 ループの織りなす時間
第6章 時計遺伝子の第2の謎
第7章 みんな知りたい、いま何時?
著者等紹介
松本顕[マツモトアキラ]
1965年高知県生まれ。大阪府立大学総合科学部卒業、山口大学大学院理学研究科修了。九州大学より博士(理学)の学位授与。山口大学理学部教務員、九州大学高等教育開発推進センター助手などを経て、2016年より順天堂大学医学部先任准教授。専門は、時間生物学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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zoe
18
ショウジョウバエの実験は、人組織の実験ができる前には有用であったが、先に人組織で見つかっちゃうと、意味がなくなりました。人間の、時間を感じる分子は沢山あります。2018/10/04
Tenouji
7
遺伝子解析の研究は、博打的なところがある。それでも、突然変異体のスクリーニングのテクニックや、解析技術の進化によって、複雑な生命機構が明らかになっていく様は、スリリングな話しだ。当時は、そんなことは全くわかってなかったけどw。2018/11/11
乱読家 護る会支持!
3
「体内時計が「時計遺伝子」と呼ばれるパーツから組み立てられ、それらが互いの働きを制御しあって体内に一日のリズムを生み出す仕組みの解明」によりノーベル賞受賞。 本書は、研究の過程と、ノーベル賞までの他の研究者とのレースについて書かれてあります。時計遺伝子の働きを理解されたい方が、ブルーバックス等の他の本をお勧めします。2019/02/13
takao
3
ふむ2018/08/04
ABCsaitoDEF
2
難しい。時計遺伝子の解明、研究をめぐる流れを知れた。遺伝子研究の難しさ、時計遺伝子の奥深さを知れた2019/02/14