内容説明
もっともグローバル化が難しいといわれていた医療に、メディカルツーリズムという新しい動きが始まっている。アジアを中心に国家戦略として打ち出し、自国の医療や産業基盤の底上げを図っているのだ。その動きは先進国における医療崩壊と無縁ではない。各国の医療現場を徹底取材し、その実像と問題点を浮き彫りにしてゆく。
目次
第1章 興隆するアジアの医療国家(国策としてのメディカルツーリズム―タイの医療;徹底した個人主義―シンガポールの医療;世界の病院を目指す―インドの医療;日本に学んだ医療制度とその変化―韓国・台湾の医療;広がる地域格差―中国の医療)
第2章 グローバル化する医療(メディカルツーリズムとはなにか;なぜ新興国で医療がグローバル化したのか;メディカルツーリズムから見える医療の抱える難しさ)
第3章 いま、世界の国々の医療は(争点としての医療格差―アメリカの医療;医療費抑制政策による医療崩壊―イギリスの医療;国民皆保険の国で何が起きているのか―フランスの医療)
第4章 医療を支えるものは何か(患者主権へ;労働者としての医師―医療者のアイデンティティ・クライシス;医療政策の難しさ)
第5章 日本の医療の明日―医療を育てるために(医療の二つの方向性;問われる医療の質;医師流出のリスク;いい医療者を生み出すために必要なこと―何が医師や医療者のワークライフバランスなのか)
著者等紹介
真野俊樹[マノトシキ]
1961年生。多摩大学医療リスクマネジメントセンター教授、藤田保健衛生大学医学部客員教授。医師、医学博士、経済学博士、日本内科学会専門医、MBA。名古屋大学医学部卒業、臨床医を経て、95年9月コーネル大学医学部研究員、昭和大学医学部専任講師、大和総研主任研究員を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メルセ・ひすい
Ishida Satoshi
kotan